虫歯で神経を抜く?いえ、神経を残せる可能性があります。|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年5月27日
歯が痛くなったり、歯ぐきが腫れたことはありませんか? これらの原因は虫歯菌かもしれません。 歯の神経は、本来なら『エナメル質』『象牙質』といった構造によって守られていますが、虫歯によって溶けてしまうとむき出しに近い状態になり、かなり敏感になってしまうことが原因で『痛い』『しみる』という状態になってしまいます。 今回は、虫歯が神経まで到達し、神経を抜く場合の治療とその予防法をお伝えします。
1.虫歯の大きさと治療法
虫歯の大きさ・深さによって治療法が変わります。 小さい虫歯であれば、コンポジットレジン(CR)という材料を使い1日で治療することができます。一方、何もしていなくてもズキズキするような『神経にまで及ぶ大きく深いむし歯』であれば、神経を抜く処置をしなければなりません。
2.神経を残す治療
以前は虫歯が神経まで到達していれば、神経をとる処置を行っていました。 しかし、現在は神経を残す手段が出てきました!それが、MTA(歯髄温存療法)です。 虫歯をとりきった後、神経の部屋が出来てきた際に、神経を取るのではなく、そこに薬を置いて神経を守る方法です。この薬を『MTAセメント』と言います。 『神経をとった歯』と『神経が残っている歯』の寿命は、なんと10年違うと言われています。神経をとる処置(抜髄)を行うと、もう神経は戻ってきません。だからこそ、神経を残しておくということは重要な事です。 大きく削ったり、神経を抜く前にこの処置を行うことで、歯の寿命は大きく伸びます。
ただ、このMTAセメントも100%成功するというわけではありません。虫歯がある歯について事前に調べ『感染の程度・リスクがどれくらいあるか』を調べると共に、神経の状態を確認しながら処置を行います。 歯髄が処置後炎症を起こしたり、壊死したりするリスクが高い場合は、神経を抜く処置(抜髄)を行わなければなりません。
歯の神経を守る治療について詳しくはこちら
3.神経を抜く治療
抜髄
痛みはさほど感じていなくても、おおきくなった虫歯が神経まで到達している時やズキズキいたみがあるときは、神経(歯髄)を抜く『抜髄』という処置が必要です。 神経そのものに感染があるため、感染した歯髄をとり除き、根の中を殺菌・消毒して、綺麗にします。
その後、症状がないのを確認して根の中に薬を詰めて根の中が感染しない様にします。 また、政久歯科醫院では処置後の治癒力を上げるために『米国式の根管治療』も行っています。ただし、自由診療となります。
根管治療について詳しくはこちら
4.神経をとりたくない!予防の鍵はメンテナンス
虫歯は小さい内は特に症状がないことが多いです。そのため、気づかないうちにどんどん歯を溶かして行きます。 今までに治療したことのある歯が、再びむし歯になってしまった場合、治療した部分をもう一度とってしまわなければなりません。削る部分がどんどん大きくなり、神経をとる治療になる可能性は高まります。 そのため、早期発見・早期治療がとても大切です。口の中で何かが起きてからではなく、定期的にチェック・メンテナンスを受けたり、ブラッシングの方法を学び、口腔内を清潔に保つようにしましょう。
一言に歯磨きと言っても、お口の環境や歯の本数・歯並び・虫歯や歯周病のリスクは様々。 また、患者様の生活背景によって歯磨きにかけられる時間やタイミングもバラバラです。 だからこそ、当院ではマニュアル的な診療・説明ではなく、歯科医師・歯科衛生士がお一人お一人のお口の状態を診て歯磨きの方法やポイント・歯ブラシ・フロスをご提案しています。
5.まとめ
いかがでしたか? 虫歯が歯の神経まで到達してしまうと激しい痛みを感じる方も少なくありません。 ・痛くて仕事にならない ・痛みでゆっくり寝られない そんな日常生活のストレスになるような痛みを避けるために、そして大切な歯の神経を守るためにも、メンテナンスを受けたり、ブラッシングの方法を習得して、口腔内を清潔に保つようにしましょう。