虫歯・歯周病になりやすい人とは?その予防法も紹介!|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年12月2日
虫歯や歯周病は、多くの方にとって気になる問題です。放っておくと、痛みが出たり、歯を失う原因になりますが、日々の生活習慣やケアなど少しの意識と予防でリスクを減らすことができます。今回は、「虫歯になりやすい人」「歯周病になりやすい人」、さらには両方になりやすい人の特徴や、それぞれの予防法についてご紹介します。
虫歯になりやすい人
以下のような習慣がある人は、虫歯になりやすい傾向があります。
- ● 甘いものや炭酸飲料を頻繁に摂取する
- ● 唾液の分泌量が少ない(緩衝能が低い)
- ● 歯並びが不揃いで、歯磨きが届きにくい箇所がある
- ● 矯正治療中で固定式の器具を使用している(器具の周囲が磨きにくい)
虫歯は、糖分をエサにする細菌が酸を生成し、歯を溶かすことから始まります。自分の生活習慣を少し意識して、歯磨きと食生活を整え、歯科で定期的にチェックを受けることで、虫歯のリスクを大きく減らすことができます。
虫歯を防ぐためには、食後の歯磨きやフッ素入りの歯磨き粉の使用が大切です。また、唾液には酸を中和する働きがあるため、唾液の分泌を促す習慣も効果的です。
年代別:虫歯リスクと予防法
ここからは、年代別にその時期に起きうるリスクとその予防法をお伝えします。
乳幼児・小児期(0~12歳)
母乳・ミルク・離乳食を経て、様々な食材が食べられるようになってくると、甘いお菓子やジュースをよく飲むようになる子が増えてきます。お菓子や甘い物を「全く食べてはダメ!」ではなく、食べる物の質や食べるタイミング・回数を大人がコントロールすることでリスクを減らすことが出来ます。 乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯質が弱いため、正しい食生活に加えてホームケアではフッ素を使うこともおススメです。
この年代は、まだまだ自分一人では上手に歯磨きをすることは難しいので、保護者が仕上げ磨きをして磨き残しを減らすことが大切です。
「子供の歯をちゃんと磨けているか仕上げ磨きに自信がない」という保護者の方、歯科醫院の検診では歯科衛生士が歯磨きのポイントもお伝えしています。お子様の定期健診でご来院される際に、ぜひ担当歯科衛生士に質問してみてください。
中学生・高校生(13~18歳)
この頃は、世界も広がり、自分の出来ることや選択できることが増える時期です。 自由に選択できるようになることで、間食や炭酸飲料を摂取する機会も増えてくるため、虫歯のリスクが高くなりがちです。また、部活や勉強など生活の変化で忙しくなり、歯磨きが疎かになってしまうことも考えられます。このころまでに、正しい虫歯予防の知識を知って「だらだら食べ・飲みをしない」など間食の取り方のポイントを押さえて自分でコントロール出来るようになっていることが大切です。また、非ブラシやフロスを使った歯磨きの習慣が身についていることも大切です。
成人期(19~64歳)
この時期、特に注意したいのは、仕事や子育て・家事で忙しく、偏った食生活になること。 また、ストレスや生活習慣の乱れの影響で、唾液分泌が減少し、お口の中が乾燥しやすくなることで、虫歯のリスクが上がることです。毎日の歯磨きでしっかり汚れを落とし、規則正しい生活をすることが理想ですが、なかなか難しい場合も多いと思います。
虫歯が出来て、治療が必要になると通院回数が増えて、さらに忙しくなったり、途中で治療(通院)を辞めてしまったりと、どんどんと状況が悪くなることもあります。 だからこそ、定期的に歯科でチェック・クリーニングを受けて、虫歯のリスクを少しでも減らすことをおススメします。
忙しい中でも「ここだけは押さえておいて!」という歯磨きのポイントもお伝えします。
高齢期(65歳以上)
年齢を重ねると、だんだんと唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。また、身体の疾患があれば、薬の影響でお口が乾燥する「ドライマウス」になりやすくなります。口腔内が乾燥することによって虫歯のリスクも高まります。
さらに、丁寧な歯磨きが難しくなり、磨き残しが増えがちです。ただ、歯磨きについては使用する歯ブラシの形や大きさ・やわらかさを変えて磨き残しが少なくなるように工夫することが出来ます 歯科の定期健診では、口の動きや舌の動きなどのお口周りの筋肉が落ちていないかのチェックを行い、トレーニング方法、唾液を増やす方法など、歯磨き以外の対処法もお伝えしています。
年齢ごとに異なるリスクとそれに対応したケアが虫歯予防には重要です。
それぞれの年代で自分に合った予防を取り入れて、定期的に歯科検診を行うことが虫歯を予防するポイントです。
歯周病になりやすい人
歯周病になりやすい人には、次のような特徴があります。
- ① 喫煙者
- ② 糖尿病
- ③ 歯ぎしり・くいしばりがある
- ④ 遺伝
- ⑤ 口呼吸
- ⑥ 不適合な被せ物や入れ歯
歯周病は、歯と歯茎の間に溜まったプラーク(細菌のかたまり)によって引き起こされます。初期症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうこともあります。また放置してしまうと歯が抜ける原因にもなります。
歯周病を予防するためには、正しい歯磨きとともに、歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間をしっかり清掃することが大切です。また、喫煙は血流に悪影響を及ぼし、歯茎の健康を損ねるため、タバコを吸う人は禁煙を意識することも歯ぐきの健康に繋がります。
年代別:歯周病のリスクと予防法
歯周病になりやすい人の特徴は、年齢によっても異なるので、年齢別にリスクと特徴・予防法をお伝えします。
若年期(10~20代)
いわゆる思春期には、ホルモンバランスの変化によって、歯茎が腫れやすくなることがあります。また、正しい歯磨きが習慣化していない場合は歯と歯茎の境目に汚れ(プラーク)が残りやすく、歯周病の原因になります。
歯間ブラシやフロスを使って、歯と歯の間を清潔に保つなど、正しい歯磨きの習慣を身に着けることが大切です。
成人期(20~40代)
仕事やプライベートでのストレスから睡眠不足など、生活習慣の乱れが歯周病を悪化させやすくします。
また、20歳を超えて、飲酒や喫煙が始まることも歯ぐきに悪影響を及ぼします。もちろんご家庭での歯磨きなどのセルフケアが正しく出来ることが理想ですが、忙しさから十分なセルフケアが難しいという方も多くおられます。定期的に歯科醫院でのチェックやクリーニングで、歯周病の早期発見・歯石除去などのプロケアを受ける事で歯周病の予防します。
中年期(40~60代)
虫歯と同様で、年齢を重ねるとともにだ液量が減少し、お口の中が乾燥しやすくなるため、口腔内の細菌量が増えることがあります。40代頃から「歯ぐきが下がる」「歯がグラグラする」など、歯周病の症状が現れやすくなってきます。
歯間ブラシやフロスを活用して、歯周ポケットを清掃すること、また唾液分泌を促す習慣(だ液マッサージなど)を身に着けることが大切です。歯間ブラシやフロスについて、自分のお口に合った使い方は、定期健診の中でもお伝えしています。
高齢期(60代以上)
更に年齢を重ねると、免疫力が低下し、歯茎が細菌に対して抵抗しにくくなるため、歯周病が進行してしまうことがります。また、糖尿病や心疾患など全身疾患の影響・お薬の副作用で口腔内が乾燥することで、歯周病の進行・悪化につながることもあります。
全身の健康管理と歯周病の関連を意識して、医科と連携しながら、歯周病の進行をコントロールできるよう、定期的な歯科通院を続けることが大切です。
それぞれのライフステージや生活環境に適した予防・ケアを行うことが、歯周病のリスクの予防につながります。
虫歯と歯周病の両方になりやすい人
虫歯や歯周病が両方進行しやすい人には以下のような共通点があります。
- ・食後に歯磨きを怠りやすい
- ・不規則な生活やストレスを抱えている
- ・定期的な歯科検診を受けていない
生活リズムや食事の乱れ、ストレスは口腔内環境の悪化につながり、虫歯・歯周病の両方の疾患を引き起こす原因となります。
規則正しい生活・食事・歯磨き(ホームケア)を行うことも、虫歯・歯周病の予防につながります。
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
お口ポカン|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年11月25日
突然ですが、クイズです!
Q、歯並びや噛み合わせに影響する原因は?
- ① 遺伝的原因(両親、祖父母が歯並び・噛み合わせが悪い)
- ② 生活習慣原因(食べ方、姿勢、指吸い、爪噛み、頬杖など)
- ③ ①+②のどちらも関係がある
正解は、今回の記事の中にありますよ〜♪
歯科衛生士22年目、お母さん歴17年目の中島です。
今回は、「お口ポカン」についてです。
お口ポカンとは
日常的に無意識に唇が開いている状態。 専門的には、口唇閉鎖不全症(こうしんへいさふぜんしょう)と呼ばれます。
ナゼ?お口が無意識に開いている?
お口の周りの筋肉(機能)低下(唇、舌、頬などの動きがうまくできない)が主な原因と言われています。また、そのことが引き金となり、上あごの骨が理想的な大きさに成長していない場合は、鼻での呼吸が難しくなり、お口で呼吸する口呼吸と呼ばれる状態になることもあります。
お口の筋肉(機能)低下
❶お口
産まれてから、赤ちゃんはおっぱいやミルクを飲んで身体を成長させます。 同時にお口の筋肉もその度にトレーニングをしています。おっぱいやミルクを飲むためには、唇と舌と頬を一生懸命に使います。 その後、離乳食期を経て、飲む動きから食べる(噛む)動きを学びます。 生後1年くらいをかけて、お口を一生涯使うための筋肉(機能)を身に付けていくのですが、
- *くちゃくちゃ音がする
- *口から食べこぼす
- *噛まない、または噛む時間が長い(目安:噛まない/5回もしくは、5秒未満。噛む時間が長い/1分以上
- *食べムラがある
- *片側ばかりで噛む
- *飲み込む時、顔にしわがたくさん入る、または首が動く などが見られる場合は、お口の筋肉(機能)がうまく使えていないかもしれません。
❷姿勢
赤ちゃんは、お腹の中で無重力の世界にいます。 この世に誕生した瞬間から重力を感じます。神秘的✨ですよね。 最初は本能で生きていくために、泣いて訴え周りの大人に助けてもらっています。なんとも愛おしい瞬間ですね! そして、いずれ大人になり自分の足で立ち生きていく為に、自らの意思で体を動かしていきます。
その過程は、
手足を動かす→首を動かす→うつ伏せ→上半身を起こす→四つ這い(ハイハイ)→つかまり立ち→一人立ちの順番で2足歩行ができるようになります。 順番を飛ばして成長することで、動かしたい部分、保ちたい姿勢が維持できないことが起こります。また、その成長発達の過程の中で抱っこの仕方・座る椅子の種類・運動不足・靴の種類なども関係し、成長が左右されることもあると言われています。 お口と体の成長発達は密接な関係があり、体の成長が未発達であればお口の筋肉(機能)も思うように動かせないことがあります。
❸環境
私たち人間は、お手本を元に学び・身につけていくことが多いです。職人の世界では「師匠の背中を見て学べ」書道の世界でも「先生が書いたお手本を真似して書くこと」が求められます。 様々な世界で、お手本を見て真似をし続けていくと、やがて自分もできるようになります。 お口も同じく、周りの大人の口が開いていると、子供たちもそれを見て真似をします。 意図的ではなくても、❶や❷も含めてその子を取り囲む環境が影響する場合があります。
「でも、お口が空いていても困ってなければ問題なくない?!」と疑問に思いますよね。
お口ポカンと開いていることで、なにが問題?
「食べる・話す・呼吸をする」ことに影響がでます。
唇を閉じ、舌は常に上あごの歯の内側に収まっている形が理想とされています。 理想的な場所に唇・舌があるのは、筋肉がしっかり働いてくれているおかげです。 しかし、お口が開いている=いつも舌が下あごや歯に当たっている状態になります。 舌が下あごや歯に当たっている場合、歯並びにも影響を及ぼす為、食べることが難しくなります。
食物を前歯で噛み切り、奥歯ですりつぶし、唾液と混ぜて舌を使って飲み込む。 この動きが理想的にできていなくても、食べることは可能ですが、理想的にできていないことで 「食べる時にくちゃくちゃ音がする」「食べこぼす」「丸飲み・飲み込めない」「唾と混ざらず消化が悪くなる」など、食事のマナーや体への負担も考えられますね。
また、歯並びや噛み合わせ・顔の歪みに大きな影響が出る、そして口が渇くことで口臭・むし歯・風邪をひきやすい・夜のイビキ、集中力が下がる、など様々な日常生活に影響を及ぼす原因の一つとなります。
「うちの子、お口が常に開いていて困っている」と歯科を受診される方が増えてきている一方で、専門的視点から見ると「口唇閉鎖不全症」だが、本人は困っていない、また周りの大人も気づいていない(子どもが困っていない為)ことが多いと感じています。
自分で・ご家族で気づくきっかけに、セルフチェックをお勧めしています。日常生活の中にもお口が開く原因が潜んでいるため、一度、確認をしてみてください。
・噛む回数が長すぎる、短すぎる
・舌のクセがある
・発音が聞き取りにくいことがある、周りに言われたことがある
・舌をべーっと出すと、先端がハートのように窪んでいることがある
・指吸いや爪噛みなどがある
・慢性的な鼻炎などのアレルギーがある
・猫背など姿勢が悪い
・寝るときには、うつ伏せや横向きで寝ていることが多い
・夜尿症がある
このようなことが当てはまる場合は、何らかの原因でお口がポカンと開いている可能性があります。
まとめ
近年、お口ポカンは歯科医院で、口唇閉鎖不全や口腔機能発達不全症として、治療を受けることができるようになりました。
極論ですが、私は「生きていく上でその子がその家族が、それぞれの幸せを感じ、元気であれば良い」と思います。
自分自身の人生(仕事もプライベートも)振り返ってみれば、3人の子育てをしている中で、心身的にトラブルが起こった時に、「あの時、知っていれば行動に移せて今の問題が回避できる可能性」があったことが何度も何度もあります。 きっと何をしても、結果に大差はないかもしれませんし、後悔することは起きると思います。しかし、その時々で自分の納得できる選択や行動であったかは、気持ちの部分で大きな差が出ると思っています。
ただ、完璧な人生を送ることが目的ではなく、それぞれの価値観の中で、できることを見つけ一つでも少しでも何か行動することができたら良いな〜と考えています。 こちらの記事を読むことで、行動する一歩が踏み出せるきっかけになれば嬉しいです。
クイズの正解は…
③の遺伝的原因+生活習慣原因のどちらも歯並びや噛み合わせに影響します。
政久歯科醫院の小児矯正についてはこちら⇨
この記事の筆者
歯科衛生士:中島加奈
プロフィール
- 歯科衛生士歴22年
- 米粉ナチュラルアドバイザー
- 3児の母
- お口育て教室・離乳食講座開催
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
子どもの矯正歯科治療について|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年11月18日
現役歯科衛生士&3児の母の中島です。
二十数年前、歯科衛生士免許を取得したばかりの私は、子どもの歯並びは「悪くなったら矯正するしかない、悪くなる原因は遺伝だから仕方ない」と思っていました。 しかし、ここ数年の間で「歯並びは、遺伝+生活習慣(悪習癖)が原因となる」と耳にすることが多くなりました。 つまり、もしかしたら歯並びが悪くなるのを防げるようになる可能性も出てきたということです! そうと分かっていても、歯科衛生士である私ですら、歯並び予防に時間を割く余裕、気持ちの余裕がないな〜と子育てしながら感じています。 そこで今回は「いずれは、子どもの矯正歯科治療って必要かも?」と思っている方に、
・そもそも矯正歯科治療ってなに?
・どこの歯医者さんでもできるの?
・始めるベストなタイミングはいつ?予防ってできるの?
など、いろいろ知っていただきながら選択肢の幅を増やしてもらえる機会になればと思います。
①そもそも矯正歯科治療ってなに?
矯正歯科治療とは、「悪い歯並びや噛み合わせを、きちんと噛み合うようにして、きれいな歯ならびにする歯科治療」です。しかし、きれいな歯ならびにするために、歯を削って「差し歯」にすることは、基本的にはありません。矯正装置を使って、歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かし、「歯並び」と「噛み合わせ」を治していきます。歯がふぞろいだったり、上下のあごの歯並びがお互いに噛み合わない状態を、専門的には「不正咬合」といいます。
不正咬合とは
出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合)、八重歯・乱ぐい歯(叢生)、開咬、顎変形症などです。 一般的に矯正歯科治療に求めるものとしては、「見た目の改善」に重きが置かれているようです。 また、矯正歯科治療にも、言い方やパターンがあるのでいくつかご紹介いたします。
○形態矯正(歯並び・噛み合わせが悪くなった状態の改善)
一般的な歯科矯正治療は、ワイヤーなどを使用し、悪くなった歯並びを力を使って正しい歯並びや噛み合わせに整えていく治療方法です。 多くの方が矯正のイメージとして多く思いつくものではないでしょうか? 様々な方法があり、お口の中の状態により治療方法も異なります。 ・歯の表面(表裏)にワイヤーを1本ずつ歯に貼り付けて歯を動かしていく ・フェイシャルマスクを顎と額に装着して、上下の顎の前後的なバランスを整えていく ・上下の顎(内側)に装置を入れ、骨を上下左右に広げ、歯が並ぶスペースを作っていく (装置には固定式や着脱式がある) また、一つの方法だけでなく何個かの方法を組み合わせて行っていくこともあるため、治療期間や費用も異なります。
○予防矯正(悪くなる前の機能矯正:見た目を改善するより、機能面の改善がメイン)
予防矯正とは、歯並びを悪くしている原因を改善する治療で、正常な筋機能に整える方法です。 ここ数年では、歯並びや噛み合わせを治すというよりは、お口の周りの筋肉を整えることによって、理想的なお口に成長を促す予防矯正に重きが置かれています。 治療方法としては、筋機能トレーニングやマウスピース型矯正装置などがあります。 歯並びや噛み合わせが悪くなる原因となる、口呼吸や舌の位置、飲み込み方、姿勢などに対してアプローチを行います。その子に合った筋肉のバランスを身につけることで歯並びを理想的な方向へ整えていきます。理想的な顎の発達を促すために0歳から様々な形でアプローチすることが可能です。 メリットは、 ・子ども自身の本来の力を利用するため痛みが少ないこと ・自然な歯並びになる可能性がある ・歯並びだけでなく、姿勢や呼吸など全身の健康に関わることも身につけていくことができる という点です。 一方、デメリットとしては、親子双方の「やる気」が必要でかなり重要ということです。 日々の生活を送る中で、トレーニング時間の確保や気持ちの余裕があるか?が結果を左右します。
②どこの歯医者さんでもできるの?
まず、歯医者さんになるためには、 1)大学の歯学部か歯科大学で6年間の教育を受けます。 2)歯科医師国家試験を受けます。 3)合格した後、病院や診療所などで1年以上の臨床研修を受ける ことが義務付けられています。何年も勉強しないと歯医者さんになれないのですね! そして歯科医師になった後も、さらに様々な各分野の治療を極める「認定医」や「専門医」などといった資格制度があります。
※認定医の資格がないと歯科治療ができない訳ではありません。十分に知識と経験を積んだ歯科医師の先生であれば、治療はもちろんできるのでご安心ください。
矯正歯科医療の認定医資格は、日本矯正歯科学会の指定研修施設で「基本研修」と「臨床研修」からなる5年以上の研修を修了し、「診療活動」ならびに「学術活動」の実績などを積む事で得らます。5年毎に資格の更新があり、認定医の先生方は、日々勉強と経験を積み続けています。歯科医師全体の約2.5%しか存在しない認定医資格を持たれている先生に診てもらえるともっと安心ですね! 話が少しそれました。。。 矯正歯科治療は、たくさんの時間と努力を積み重ね、さらに十分な修練を積むことが求められている専門性の高い医療です。医療の世界は日進月歩であり、治療方法も様々な手法があります。 ここまで歯科医師の先生のお話をしてきましたが、歯医者さんを選ぶ際には、歯科医師の先生はもちろん、スタッフの対応も大切だと考えています。
- ・お家の方や子どもの要望を聞いてくれる
- ・必要な資料採取を行い、診査診断をしてくれる
- ・時間をかけて説明をしてくれる
なども当たり前のようで、実は歯医者さんを決めるポイントとしては重要!
さらに、
- ・治療方法を理解・納得できたか
- ・費用面の詳細な説明を受け同意したか
- ・医院までの距離や通院時間、スタッフ対応
なども含めて 通いやすいかを検討されると良いと考えます。 また、検査費用がかかることもありますが、セカンドオピニオンを受診し医院の比較検討も大切です。 やってみないと分からないこともあるかと思います。しかし、矯正歯科治療は長期間になることがほとんどです。できるだけ色々と知った上で、治療を受けるお子様、また支えるご家族にベストな選択ができることを願います。
③矯正歯科治療を始めるベストなタイミングは?
子どもの矯正を始めるときに絶対的年齢制限はありません。 ただ、一般的には、永久歯が生え始める6歳頃から永久歯が生え揃う12歳頃までに始めることが多いようです。最近では予防矯正などもあるので、6歳よりも早期に始められる方もいらっしゃいます。 また、開始時期を考える時に ・お子様のお口の状態(困っているのか?困ってないけど見た目が気になる?なども含む) ・兄弟がいる場合は、それぞれの状態によって開始時期の優先順位 ・進級、受験、習い事などのライフサイクルの状況 ・費用面の捻出のタイミング など、たくさん考えることがありますね💦
小児矯正には、永久歯が揃う前におこなうⅠ期治療と、永久歯が揃った後におこなうⅡ期治療があります。 子どもの矯正時期はⅠ期治療に該当し、 永久歯が生え揃うまでに治療し「大人になってから永久歯の歯並びがキレイに整う」ことを目的としています。 また、成長期の子どもでないとできない治療もあります。 小児矯正が必要だと判断した場合は、早期に治療を開始することで、トータルの治療期間や治療費用を抑えられます。 冒頭で歯並びは「遺伝+生活習慣(悪習癖)が原因」と耳にする事が増えたとお伝えしました。 遺伝は先天的な事ですので、アプローチが難しいです。しかし、後天的=産まれた後に身につける生活習慣であれば、アプローチが可能です♪ このアプローチは0〜18歳が対象になっており、早期に原因となる生活習慣(悪習癖)を見つけ、改善する事ができたら?! 歯並びを治す必要がなくなる可能性が見えてきますね✨
2018年から、お口の機能に着目されるようになり歯医者さんの保険診療に「小児口腔機能発達不全症」という診断が追加されました。今までは、保険ではできなかったため、なかなか認知されていなかった、お口の機能訓練が保険診療できるような改正がありました。 理想的なお口の機能を生活習慣の中で身に付けていくことにより、歯並びを悪くならないように予防する事が可能に! そして、その生活習慣は「姿勢や食事中のマナー」「風邪予防」「コミュニケーション力」などにもつながります。(ビフォアーアフターのイラスト) 万が一、歯並び予防ができず矯正歯科治療をすることになったとしても、機能が身についていることで、後戻り(矯正歯科治療終了後に歯並びが元に戻ってくる可能性)を防止することにもつながりますよ♪
【子ども矯正歯科治療をすると良いこと】
◆歯を清潔に保てる
歯並びが良い&お口の周りの機能が整っていると→歯垢が溜まりにくい/歯磨きがしやすい=むし歯や歯周病予防に繋がります。
◆コンプレックスを抱えない、または緩和・解消に繋がる
歯並びや噛み合わせなど、少し気になっていることや、子どもたちは「素直すぎるが故の友人の一言」に心が傷ついたりします。大人からすると些細なことに感じていても、口元のコンプレックスがあると ・うまく笑えない ・話せない ・口元を隠す ・歯を見せられない などコミュニケーションに必要な会話がうまくできなくなる可能性があります。早期に、予防・治療をすることが子どもたちの笑顔に繋がります。
◆将来的に歯を抜かないで良い可能性
あごの大きさに対して歯が並ばない場合に、歯の数を減らして並べる矯正歯科治療方法があります。しかし、健康な歯を抜くことは、誰しも喜んでしたいことではありません。子どもの頃にあごを理想的な大きさへ成長させることができれば歯を抜かなくても良い状態へ繋がります。
◆矯正歯科治療の期間を左右する
あごの成長のピークは、上あごは10歳ごろ/下あごは14歳ごろまでで、10代であごの80%は完成すると言われています。その子のタイミングに合った開始時期に始めることで、矯正歯科治療に関わる期間が変わります。
◆発声がスムーズになる
言葉の発達は個人差がありますが、一般的に6歳ごろまでに9割の子どもがおおむね正確に発音できるようになります。4歳くらいでは2割程度に発音の未熟さが残っているとも言われています。発音が不明瞭な原因は様々です。一概に、矯正歯科治療を行うことで良くなる確証は得られません。しかし、発音を獲得すべき時期にお口の機能(筋肉)を整えることで様々な原因を減らすことができると考えています。
いかがでしたでしょうか?
歯並び予防・矯正歯科治療について、様々な意見や考え方があります。 矯正歯科治療をしなくて良いのが、一番良い状況ですが『歯並び・噛み合わせが理想的に成長する』ためには、遺伝的+生まれてからの生活習慣(日々の生活の中での習慣:食事/姿勢/呼吸/睡眠など)なども影響します。今、この時代の環境の中で、子どもたちの成長に与える影響は様々で、現代病と言っても過言ではないかもしれませんね。 しかし、私自身が経験した子育てや歯科治療の中で得た知識や考え方を1人でも多くの方に、選択肢の一つとして知っていただけると嬉しく思います。 歯科治療を通して、子どもたちが健やかに成長する環境を一緒に整えていけたら幸せです。
参照:公益社団法人 日本矯正歯科学会 https://www.jos.gr.jp/about
政久歯科醫院の小児矯正についてはこちら⇨
この記事の筆者
歯科衛生士:中島加奈
プロフィール
- 歯科衛生士歴22年
- 米粉ナチュラルアドバイザー
- 3児の母
- お口育て教室・離乳食講座開催
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院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
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口臭が気になる!お口の臭いを改善する方法|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年11月11日
口臭は多くの方が気になる悩みの一つですが、原因や対策が明確であれば改善することが可能です。口臭の原因はさまざまで、食べ物、口の中のトラブル、そして病気までが関わっている場合があります。ここでは、口臭の原因と改善方法を詳しくご紹介します。ぜひ参考にして、清潔で爽やかな息を手に入れてください。
口臭の原因
口臭は日常生活や体調、または食生活によっても発生することがあります。 以下に主要な原因をいくつか紹介します。
食べ物による口臭
ニンニクや玉ねぎ、アルコールなどの強い香りの食べ物や飲み物が、口臭を悪化させる原因となります。消化過程で成分が体内に吸収され、血液を通じて肺に達し、呼気として排出されるため、口の中を洗浄しても一時的な効果しかありません。
口の中のトラブルによる口臭
お口の中のトラブルが原因となって起こる口臭をご紹介します。
〇歯周病
歯周病は、歯と歯茎の間に炎症が起こる病気で、進行すると膿や細菌が増え、強い口臭が発生します。
〇虫歯
虫歯も口臭の原因の一つです。虫歯が進行して細菌が増えると、腐敗した臭いが口の中に漂うことがあります。
〇お口の乾燥
口が乾燥すると、唾液の量が減少し、細菌が繁殖しやすくなります。唾液には抗菌作用があり、口の中を清潔に保つ役割を果たしますが、乾燥によってその働きが低下するため、口臭が発生しやすくなります。
〇舌苔(ぜったい)
舌に付着する白い苔のようなものを「舌苔」と言います。これには食べカスや細菌が含まれており、舌苔が溜まると口臭の原因になります。
病気による口臭
お口以外の疾患が原因で起こる口臭をご紹介します。
〇蓄膿症(副鼻腔炎)
副鼻腔に膿が溜まる「蓄膿症」では、膿の悪臭が鼻腔を通じて口に広がり、口臭の原因となります。この場合、口のケアだけでなく耳鼻科での治療が必要です。慢性化すると悪臭が強くなることが多いです。
〇胃腸の不調(逆流性食道炎など)
胃酸が食道や口に逆流する「逆流性食道炎」は、胃酸の臭いが口に広がり口臭を引き起こすこ とがあります。また、胃炎や胃潰瘍でも胃からの臭いが逆流し、口臭の原因となることがあります。
〇糖尿病
糖尿病が進行すると、体が脂肪を分解してエネルギーを作ろうとし、その際に「ケトン体」という物質が生成されます。ケトン体には特有の甘酸っぱい臭いがあり、これが口臭として現れることがあります。この臭いは「ケトン臭」とも呼ばれます。
〇肝臓や腎臓の機能低下
肝臓や腎臓が機能低下を起こすと、体内で分解されるべき物質が血中に残り、口臭に影響しま す。特に肝臓が不調な場合は「肝性口臭」と呼ばれる独特の腐敗臭が発生します。腎臓が機能不全に陥ると、尿素の代謝が正常に行われず、アンモニアの臭いが口臭となる場合があります。
〇口腔カンジダ症
口の中でカンジダ菌という真菌が増殖し「口腔カンジダ症」を引き起こすと、白い舌苔が大量に発生し、口臭を伴うことがあります。カンジダ症は免疫力の低下時や、長期的な抗生物質使用によって発症しやすくなります。
〇扁桃腺炎や扁桃結石
扁桃腺に炎症が起こると、膿が溜まり口臭の原因になります。また、扁桃腺の隙間に食べカスなどが固まって「扁桃結石」ができると、強い口臭が発生することがあります。結石は自然に出てくることもありますが、耳鼻科で取り除いてもらうのが効果的です。 病気が原因で口臭が発生している場合、口腔ケアだけでは改善しにくいことが多く、医療機関での専門的な治療が必要です。気になる症状がある場合は、早めに医師の診断を受けましょう。
口臭の改善方法
口臭の改善には、プロのケアと日々のセルフケアが重要です。以下の方法を試してみましょう。
歯医者でのクリーニング(PMTC)
歯科医院で受けられるプロフェッショナルクリーニング(PMTC)は、歯の表面や歯茎のラインにあるプラークや歯石を取り除き、口臭の原因を解消するのに役立ちます。定期的に受けることで、口の中を清潔に保てます。
生活習慣の見直し
口臭は生活習慣とも密接に関わっています。以下のポイントを心掛けましょう
〇食後はしっかりと歯磨きする
食後の歯磨きは、食べ物の残留物や細菌の増殖を防ぐために欠かせません。
〇水分をしっかりと摂る
水分不足は口の乾燥を引き起こします。こまめに水を飲むことで、唾液の分泌を促し、口の中を潤して細菌の繁殖を抑えましょう。
〇喫煙や飲酒を控える
タバコやアルコールは、口臭を引き起こす原因となります。できるだけ控えるか、習慣を見直すことが大切です。
セルフケアアイテムの使用で効果的なケアを
〇マウスウォッシュ
口の中を簡単にリフレッシュできるマウスウォッシュは、口臭予防に効果的です。
〇舌ブラシでの舌のケア
舌苔を取り除く専用の舌ブラシやスクレーパーを使用することで、口臭を軽減できます。
〇歯間ブラシやデンタルフロスの活用
歯と歯の間に残る食べカスやプラークは、歯磨きだけでは取り除きにくいものです。歯間ブラシやフロスでしっかりとケアしましょう。
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
高齢でもインプラントは可能か?|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年11月4日
現代の歯科医療技術は飛躍的に進歩しており、インプラント治療もその一つです。歯を失った際の選択肢として、インプラントは機能性と審美性を兼ね備えた治療法として注目されています。 では、高齢者でもインプラント治療は可能なのでしょうか?また、インプラントに年齢制限はあるのでしょうか?これらの疑問に答えつつ、高齢でのインプラント治療のリスクやその利点についても考えてみましょう。
インプラントに年齢制限はあるのか?
インプラント治療に厳密な年齢制限はありません。若年者においては、顎の骨の成長が完了していることが重要であり、通常は男性で18歳頃、女性で16歳頃が目安とされています。しかし、個人差があるため、歯科医師の判断が必要です。 一方、高齢者においては、年齢自体が治療の障害になることは少なく、むしろ全身の健康状態や骨の状態が重要な要素となります。具体的には、骨の形や量、全身疾患の有無、口腔内の健康状態がインプラント治療の成功に影響を与える要因です。これらの条件が整っていれば、高齢であってもインプラント治療は十分に可能です。
高齢でのインプラント治療のリスク
高齢者のインプラント治療にはいくつかのリスクがありますが、これらは適切な管理とケアで軽減することが可能です。例えば、糖尿病や心血管疾患などの全身疾患がある場合でも、病状をコントロールしながら治療を進めることができます。 感染症リスクも高齢者には注意が必要ですが、全身状態が悪くなければ術後の適切な口腔ケアと定期的なフォローアップにより、感染の予防が可能です。さらに、服用中の薬剤(抗凝固薬や骨粗しょう症薬など)が手術や治癒過程に影響を与える可能性があるため、歯科医師と他の医療提供者との連携が重要です。 高齢者のインプラント治療には以下の点に注意が必要です
全身の健康状態
糖尿病や高血圧、心疾患などの既往歴がある場合、治療計画を慎重に立てる必要があります。場合によっては主治医との連携も大切です。
骨の状態
インプラントは顎の骨に固定するため、骨の形や量が重要です。骨再生療法などを組み合わせることで対応できるケースがあります。
歯茎の健康
歯周病がある場合、まずその治療を行ってからインプラントに進むのが望ましいです。
日常のケアが可能かどうか
インプラントは定期的なメンテナンスが必要です。ご本人やご家族がケアに協力できる環境があれば、長期的な成功が期待できます。 インプラントの治療を検討する際は、上記のポイントをふまえ、歯科医師としっかり相談されることをおすすめします。
毎日を快適に楽しむために
高齢者におけるインプラント治療は、咀嚼機能の回復や審美的な改善を通じて生活の質(QOL)を大幅に向上させることができます。食事を楽しむ能力が回復することで栄養摂取が改善され、全身の健康にも好影響を与えます。また、歯の喪失による心理的ストレスの軽減や、社会的な活動の活発化にも寄与します。 政久歯科醫院においてインプラント治療をされた最高齢の患者様は90歳の患者様です。 高齢者であっても、適切な準備とケアを行えばインプラント治療は成功率が高く、安全に行うことが可能です。年齢を理由に治療を諦める必要はなく、むしろ積極的にインプラント治療を検討することで、より充実した人生を送る手助けとなります。歯科医師と相談し、自分に最適な治療計画を立てることで、笑顔で自信を持って過ごせる毎日を手に入れましょう。
政久歯科醫院のインプラント治療についてはこちら⇨
※インプラントの無料相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
治療ではなく予防が大事|メンテナンスの重要性|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年10月30日
歯医者に行くベストなタイミングは「歯が悪くなる前」です!
治療をする歯医者から予防をする歯医者へ
一昔前は、「歯が痛くなったら歯医者に行く」という方が多かったですが、最近では歯科医院は「悪くなる前に予防に行く場所」に考え方が変わってきています。 実は、歯を失う原因になる「虫歯」や「歯周病」は、予防ができる病気です。 しかし、適切な予防が行われず罹患する人が多く、虫歯や歯周病になってしまったら、必ず治療が必要になってしまいます。その後予防が行われず、更なる治療を繰り返すことによって「歯の寿命」はどんどん短くなり、最終的に歯を失ってしまうこともあります。 当院では、予防歯科に力を入れています。 患者様一人ひとりに合わせた予防プログラムを行い、ご自身の歯を出来るだけ長く健康に保つことができるようサポートしていきます。 今回は、予防が大切な理由と予防することのメリット、そして当院で行っている予防についてお伝えします。
どうして虫歯予防が大切なの?
虫歯は歯質が溶かされていく疾患です。一度溶かされた歯質は元に戻らないため、溶かされた部分を修復する治療が必要になります。 虫歯治療では、虫歯部分を削って詰め物や被せ物をして修復します。一度修復した歯も詰め物や被せ物の隙間から再度虫歯になってしまうリスクがあり、何度も再発を繰り返してしまうことがあります。 その結果、徐々にご自身の歯質は少なくなり、最終的に抜歯せざるを得なくなってしまう可能性があります。 このように虫歯は、一度罹患して治療を始めると、治療サイクルに陥ってしまうことがあります。 そうならないために、虫歯になる前に予防をすることが大切なのです。
どうして歯周病予防が大切なの?
歯周病は、歯周病菌が出す毒素により、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶かされていく病気です。 歯周病が進行すると、最終的に歯を支えることができなくなり、歯が抜け落ちてしまいます。 歯周病は、自覚症状が数ない疾患です。初期の段階では、痛みなどの自覚症状がほとんどなく、ご自身では気づけないことが多いです。 歯周病はゆっくり知らず知らずのうちに進行し、気づいた時には中程度から重度にまで進行していることがあります。そして、破壊された歯槽骨は元に戻ることはありません。 歯周病にならないように、もしくは今の状態よりも進行しないようにコントロールをすることが大切なのです。
予防には定期的なメンテナンスが重要です
虫歯や歯周病の予防には、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けること、それから自宅での毎日の丁寧なケアが大切です。 予防は一度で終わるものではありません。日々の歯磨きに加えて、定期的なメンテナンスにより、自宅では取り除けない汚れをしっかりと除去するからこそ、お口の健康が保たれます。 ここからは定期的にメンテナンスを受ける事で得られるメリットをご紹介します。
定期的にメンテナンスを受けるメリット
さまざまなお口のトラブルを早期発見し早期治療ができる
虫歯は、初期の段階では痛みを感じることがありません。また、歯周病にいたっては痛みを感じることなく進行し、気づいた時には重度にまで進行していることもあります。 当院では定期的にメンテナンスで歯科衛生士が歯周組織の検査やクリーニングを行い、1年に1回お口全体のレントゲンを撮影し歯科医師が各印することで、自分では気づくことが難しい初期の虫歯や歯周病を、早期発見・対処することができます。 また、お口のトラブルは虫歯や歯周病だけではありません。 歯が割れたり破折すること、詰め物や被せ物が取れてしまうこともあります。トラブルに早く気づき治療をすることで、悪化するのを防ぐことができます。 また、粘膜の病気に気づくきっかけにもなります。 発生率は少ないですが、舌がんや歯肉がんなど、口の中に発生するがんもあります。定期的なメンテナンスで、そのような異常にいち早く気づくことが可能です。
全身の健康維持につなげることができる
虫歯や歯周病は全身の健康とも関わりがあります。 特に歯周病は深い関係があり、歯周病の進行は、糖尿病・狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などのリスクを高めると言われています。 歯周病の発症や進行を予防することで、全身の健康維持にもつながります。
経済的な負担が軽くなる
予防歯科も治療費がかかりますが、虫歯や歯周病にかかると、治療費用や期間・回数がかかることもあります。定期的なメンテナンスで、治療の回数を減らすことで結果的に費用をおさえることができます。 お口の健康は、全身の健康維持にも繋がることから、虫歯・歯周病を予防することで生涯の医療費全体の削減にもなります。 ここからは政久歯科醫院の取り組みをご紹介します。
歯科衛生士は担当制です
当院では、定期的なメンテナンスにおいて、歯科衛生士の担当制を取り入れています。 担当制にすることで、患者様のお口の状態、治療歴、虫歯や歯周病のリスクから生活習慣まで継続的に把握することができます。政久歯科醫院では、患者様とのコミュニケーションを大切にし、会話の中からも患者様に合ったきめ細かい処置や、適切な予防ケアを行うことができます。 当院で行っている予防プログラム<h2> 当院ではさまざまな処置や検査を取り入れており、患者様に合わせた予防プログラムを実施することができます。中でも特徴的なものを紹介します。
唾液検査
当院では「SillHa(シルハ)」という唾液検査機器を導入しています。この検査では、専用の検査液で口をすすいでいただき、その検査液を調べることでむし歯菌の多さ・酸性度・緩衝能(かんしょうのう)・白血球・タンパク質・アンモニアの数値を測定することができます。この数値からお口の状態・虫歯や歯周病のリスクが知ることができます。
PCRを使った歯磨き指導
PCRとはプラーク・コントロール・レコードの略で、歯磨きがうまくできているかを知るための指数です。 当院では、歯垢に反応する染色液を用いて染め出しを行い、磨き残しの部位を記録・数値化しPCRを出します。ご自身の磨き方の癖や磨き残しのある部分を見つけて、患者様が適切な歯磨きができるようにお一人お一人に合った歯磨きのポイントをお伝えしサポートしています。
PMTC
PMTCとは、プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニングの略で、歯科医師や歯科衛生士が行う専門的な歯のクリーニングのことを指します。 専横の機械・器具を使って、ご自身では取りきれない歯垢や細菌の集合体(バイオフィルム)を除去し、虫歯や歯周病になりにくい環境を整えます。 PMTCは適切な頻度で定期的に受けることで予防効果が高まります。お口の状態に合わせて、通院の頻度やタイミングを歯科衛生士からお伝えしています。
エアフローの利用
エアフローは、PMTCで使用する機器の一つで、ジェット水政久歯科醫院の予防歯科ページ流と微粒子のパウダーによって歯面を効果的に清掃することができます。歯磨きでは取り除くことのできない細菌の集合体(バイオフィルム)を除去するほか、強固な着色汚れにも効果的です。 歯と歯ぐきを大切にしながらクリーニングが出来るため、痛みが苦手な方にも快適に受けて頂けます。
歯石除去(スケーリング・ルートプレーニング)
歯周病治療の基本は正しい歯磨きと歯石の除去です。歯科醫院では患者様ご自身で取り除くことが難しいプラークや歯石を専門の機器で取り除いています。歯石を除去せずに放置していると、炎症が起こったり、歯と歯ぐきの間の溝が深くなってしまいます。 歯周病が進行する前に定期的に歯石除去をすることで歯周病予防になります。 超音波スケーラーやハンドスケーラーを使って適切に歯石を除去します。
まとめ
いかがでしたか?
虫歯も歯周病も痛みが出てからの通院・処置では、歯の寿命を短くしたり、歯を支えている骨が溶けてしまったりと、元の状態・健康な状態に戻すことが難しい場合が多くあります。 予防をすることによって、歯と歯周組織、さらには全身の健康を守ることに繋がります。 ご自身のお口の体の健康のために、予防をすることをおススメします。
政久歯科醫院の予防歯科ページについてはこちら⇨
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
寝ている時に口が開いてしまう|口呼吸は矯正で改善できるのか??|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年10月21日
- 「寝ているときに口が開いてしまう」
- 「朝起きたらのどが渇いている」
- 「いびきがうるさいと言われる」
これらは、もしかすると口呼吸による症状かもしれません。 口呼吸は単なる習慣と思われがちですが、実は健康に大きな影響を与えることもあるのです。今回は、口呼吸の原因や影響、矯正による改善はできるのかなどについて、くわしく解説します。
口呼吸になる原因は?
口呼吸(こうこきゅう)とは、その名の通り「口で行う呼吸」のこと。本来人間の呼吸は、鼻で行う鼻呼吸が正常とされていますが、どうして口呼吸になるのでしょうか。さまざまな原因がありますが、主に以下が挙げられます。
① 鼻が詰まっている
慢性的なアレルギー性鼻炎や鼻中隔湾曲症や一時的な風邪など「鼻の疾患」があると、鼻腔が狭くなり空気が通りにくくなります。それにより、鼻で呼吸するのが困難になり、自然と口での呼吸するようになるのです。 また鼻の詰まりが改善しても、口呼吸が癖になってしまっているケースもあります
② 口周りの筋力
口を閉じるには、口輪筋と呼ばれる筋肉の働きが必要です。この筋肉が弱いと、特に寝ているときに口が開いてしまいやすくなります。 また、舌の位置や動きも大切です。舌は本来口蓋(上の前歯の後ろあたり)もしくは上顎にくっついている状態が正常となります。しかし、普段から舌の筋肉を使えていない・または必要な時期に舌を上にあげる習慣が身につけられていないことなどが原因で舌の筋力が衰え、舌が正しい位置にない場合に口呼吸が起こることがあります。
③ 姿勢の影響
崩れた姿勢によって口呼吸になってしまう場合もあります。例えば猫背の状態では、肩が内側に入り込み肺が圧迫されることで鼻呼吸が苦しくなります。また、背中が丸まっている状態では舌骨が下がってしまい、あごが上にあがり、口呼吸をしやすい状態になってしまいます。
④ 歯並びによる影響
上下の歯が正しく噛み合わない不正咬合(歯並び・噛み合わせが悪い状態)の場合、唇が自然に閉じにくくなることがあります。その結果、無意識のうちに口を開けた状態になってしまいます。
歯並びは口呼吸の原因になってしまうのか?
歯並びは口呼吸の原因となることもあります。中でも、特に以下のような不正咬合が口呼吸を引き起こしやすいです。
上顎前突
上顎前突とは、いわゆる「出っ歯」と呼ばれる歯並びのこと。噛み合わせたとき、上の前歯が前に出ている状態で、唇が自然に閉じにくくなります。
下顎前突
下顎前突は、「受け口」と呼ばれている歯並びのこと。奥歯で噛んだ際に、下の歯が上の前歯より前に出ている状態です。
開咬
上と下の前歯が嚙み合っていない状態のことを開咬と言います。無意識のうちに口を開けてしまいやすく、口呼吸につながります。
口呼吸による様々な影響?
口呼吸はさほど大きな問題には見えないかもしれません。しかし、長期的に続くことで以下のような影響が生じる可能性があります。
① 虫歯や歯周病のリスクが高まる
口呼吸をすると唾液の分泌が減少し、口の中が乾燥します。これにより唾液の役割のひとつである殺菌作用が弱まり、さらに乾燥することで、普段の歯磨きでプラークを除去しにくくなっていきます。 その結果、口腔内の細菌が増え、虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうのです。また、口臭の原因にもなってしまいます。
② お顔立ちの変化が起こる
長期的な口呼吸は、顔貌に影響を与えることもあります。 例えば、 ・前方向へのお顔の成長が足りず、下あごが後ろに下がることで面長になる ・二重あごに見える ・鼻の下が長く見える ・口ゴボ などが挙げられます。 これらのデメリットから、口呼吸は単なる悪習慣だけではなく、日常生活を送るうえで身体や精神にも影響するといえます。
③ 風邪をひきやすくなる
鼻呼吸では鼻から空気が入る際に鼻毛がフィルターとして機能しますが、口呼吸の場合はダイレクトに空気が気道に入ってしまいます。 空気中の細菌やウィルスがのどに入りやすくなることで、風邪などの感染症にかかる確率が鼻呼吸よりも高くなります。
④ 睡眠の質が低下する
寝ている間も口が空いていることで、身体から出ていく二酸化炭素量が増えて、取り込める酸素量が少なくなります。そうすると、酸素が十分に脳に届かなくなるため、睡眠の質が低下する可能性もあるでしょう。子供の場合は「日中の集中力が下がる」「成長ホルモンの分泌」などに影響します。
口呼吸を治す方法
口呼吸の原因は様々。それぞれの原因に応じた対策が必要です。 まずは原因を知ることが大切です。
それから、
- ・矯正治療
- ・口腔機能発達不全症
- ・悪習癖の改善トレーニング(小児)
- ・耳鼻科
など 他科との連携 など、原因に対してアプローチして改善を目指します。 また、先程ご紹介した悪習癖を改善しよい習慣を身に着けて定着さて、歯並び・顎の位置・口周りの筋肉を改善することで、身体的にも精神的にも健康に繋がっていきます。 口呼吸の改善には、それぞれの原因に応じた対策が必要ですが、歯並びが原因の場合は歯列矯正で改善することもできます。 当院では、ワイヤー矯正やインビザライン矯正など、いくつかの矯正治療方法に対応できます。
まとめ
口呼吸は、健康にも影響を与える可能性のある悪習癖です。原因はさまざまで、中には自分で注意して改善できる場合もありますが、習慣化して無意識に行っている場合が多く、自分自身で口呼吸になっているかどうかを見つけることは難しいです。「もしかしたら?」と思ったときは、一度 歯科醫院へ相談してみてください。 政久歯科醫院では「美しく健康でありたいという人間の基本的な願いを実現し、自分らしく生きる力を支えるための歯科医療を提供すること」を理念としています。 口呼吸や歯並びにお悩みの方は、ぜひ政久歯科醫院にお気軽にご相談ください。
政久歯科醫院の矯正治療についてはこちら⇨
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
仕事で忙しい方へ|インプラント治療を早く終わらせることができます|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年10月14日
「忙しく時間は取れないが、インプラントをしたい」「インプラントを同時にいれたい」「治療費はどれくらいかかるのだろう」と、お口の全体的に治療が必要な状況でインプラントの治療について悩んでいる方もいらっしゃると思います。 仕事などで忙しく時間が取れないという方には、お口全体のインプラント治療を早く終わらせることのできる「オールオン4」を当院ではおすすめしております。 オールオン4はどのような治療法なのか、オールオン4治療のメリットなどを詳しく解説していきます。
通常、全顎(お口全体)のインプラント治療にかかる期間
通常、全顎(お口全体)のインプラント治療にかかる期間は2年程度です。 一次手術であるインプラントの埋入後は、インプラントと骨が結合するのに3ヶ月~6ヶ月待ちます。さらに人工歯を作製するために2週間かかります。
全顎(お口全体)の治療期間が短縮できるオールオン4とは
当院では、複数本の歯を同日にインプラントにできる「オールオン4」という治療法を取り入れています。 総入れ歯で満足できていない方や、ボロボロの歯の状態で時間が取れないけれど複数本のインプラントが必要な方にオールオン4をおすすめしています。 オールオン4はどのような治療法なのかお伝えします。
オールオン4について
オールオン4は治療期間が短く、インプラント手術当日に歯が入ります。従来の全顎(お口全体)のインプラント治療は2年程かかっていたので、オールオン4は、治療期間が短く済む画期的な治療法なのです。 オールオン4は最小4本のインプラント数で、人工歯を支える治療法です。 治療は抜歯、インプラントの埋入、仮歯の装着まで1日で完了します。 そのため現在使用している入れ歯や歯を手術当日まで使うことができて、インプラント治療後には新しい仮歯で過ごすことが可能となりました。 従来のインプラント治療では、必要な本数(6~8本)のインプラントを埋入する必要がありました。そのため費用が高額になったり、治療期間も長くなったりしていました。 しかしオールオン4は少ない本数で済み、仮歯もすぐに入るため、治療費も治療期間も抑えられます。
抜歯即日埋入
オールオン4は抜歯即時埋入をおこないます。 手術当日に残っている歯に麻酔をし、抜歯をします。 それからインプラントを埋入します。 従来のインプラント治療では抜歯から3か月後に、歯茎の傷が綺麗に治ってからインプラントの埋入手術をおこなっていました。 抜歯即時埋入だと、1日でインプラント埋入まで完了するので、患者様への負担を大幅に軽減できるようになりました。
オールオン4治療のメリットとは?
それではオールオン4治療のメリットについて解説します。
① インプラントの費用が抑えられる
全ての歯をインプラントに変えると、かなり費用が高額になってしまいますが、オールオン4は治療費用を抑えることができます。 当院でのオールオン4の治療費は、250万から300万です。 詳しい料金については、お問い合わせください。
② 治療期間が短い
オールオン4は抜歯、インプラントの埋入、仮歯の装着まで1日で完了するため、治療期間が短いです。 4カ月以内にすべての歯が入ります。 従来のインプラント治療より、完了までの来院回数も少なく、治療期間も短いのが特徴です。
③ 手術当日に食事がとれる
オールオン4は手術当日に仮歯が入るため、手術後にも食事がとれます。 具体的には手術から1カ月までは柔らかいおかゆやうどん、1か月後以降は箸で切れるくらいの柔らかい食事が食べられます。。 完全な食事の制限解除は、最終的な歯が入ってからなので3~4か月後です。
④ 身体への負担が少ない
オールオン4は従来のインプラント治療に比べ、抜歯即時埋入をするので、手術の回数が 少なく、身体への負担が少ないです。 また最小のインプラント数でいいので、手術時間が短くいことも、身体への負担が軽減さ れるポイントです。
⑤ 骨の吸収を抑えられる
オールオン4は骨の吸収を抑えられます。顎の骨は使われなければ、吸収して痩せてしまいます。 しかしオールオン4は、顎の中にインプラントが固定されることで良い刺激となり、健康な状態が維持されるのです。
⑥ しっかりと固定される
オールオン4は顎の骨に固定するため、入れ歯のように外れずしっかりと固定されます。入れ歯だと外れてしまったり、浮いたりしてしまったりすることもありますが、そのような心配がありません。自分で着脱の必要がないので、ストレスなく使用できます。 オールオン4は取り外しが可能ですが、歯科医師にしか取り外しができません。
まとめ
本日はオールオン4について詳しく解説しました。 オールオン4は全額(お口全体)のインプラント治療をしたいけれど、仕事で忙しくあまり時間の取れない方や、複数本のインプラントを同時にいれたいと考えている方におすすめの治療法です。 一本ずつインプラントをいれるよりも、治療費が抑えられ、治療期間が短いのがオールオン4の大きなメリットです。 当院は3000症例以上インプラント治療の実績があります。 またインプラント治療の安全性を追求しており、次世代のナビゲーションシステム「Xガイド」を導入しています。Xガイドを使用した症例数は岡山県1位です。 Xガイドは手術器具の方向や位置を指示してくれるので、安全かつ確実な治療が可能です。 今後、インプラント治療に使用するすべてのガイドシステムはナビゲーションシステムへ移行すると言われています。 また、歯科治療に対して恐怖心のある方には、静脈内鎮静法を選択していただくことも可能です。オペ中の静脈内鎮静麻酔は歯科麻酔専門医が担当し、管理された環境で治療を受けて頂くことが出来ます。 それぞれの分野に特化したドクターがいるため、外科の専門スタッフが充実しています。 当院はチーム医療で連携をしながら、インプラント治療をおこなっております。 患者様に安心してインプラント治療を受けていただけるような体制を整えています。 インプラント相談やセカンドオピニオンも可能です、 歯のお悩みがあればお気軽に当院までぜひご相談ください。
政久歯科醫院のインプラント治療についてはこちらから⇨
この記事の監修者
歯科医師:政久 侃祐
<経歴>
- 九州歯科大学歯学部 卒業
- 医療法人良陽会 鶴田歯科医院 勤務 (研修医)
<資格・所属学会・団体>
- 日本口腔インプラント学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科保存学会
- 日本歯内療法学会
- 大阪SJCDベーシックコース
インプラント手術が怖いという方へ|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年10月7日
インプラント手術が怖いと言われる理由
インプラント治療を検討していても、不安、怖いと感じる方がほとんどだと思います。
インプラントが怖いと言われる理由
インプラント手術の怖さを取り除くために、当院でおこなっている取り組みをご紹介します。
当院では
- ・手術の安全性を追求するためのXガイド
- ・手術の成功率をあげるためのCT、シュミレーションソフト
- ・インプラントガイドの作成
- ・睡眠無痛治療(静脈内鎮静法)
- ・信頼のインプラントメーカーを使用
- ・アフターフォローの充実
上記のような取り組みをしております。 1つずつ詳しく解説します。
・Xガイド
手術を安全に進めるために「Xガイド」というシステムを使用します。 Xガイドとは、ナビゲーション手術システムです。コンピューターが器具の位置や方向を指示してくれるので、安全で確実な手術がおこなえるのです。 安全な治療を導いてくれるだけでなく、手術の傷口を最小限にとどめることができるので術後の痛みや腫れが少ないという特徴もあります。
・CT、シュミレーションソフト
歯科用CTはデジタル画像で歯や骨を三次元的、立体的にさまざまな方向から診断することが可能です。医科用CTよりも歯科用CTは高解像度なので、顎の骨の厚みや、神経の位置など細かいところまで確認ができます。 当院では歯科用CTを使用し、より的確な診断をおこないます。 シュミレーションソフトでは、インプラントを埋入する場所や向き、深さをシュミレーションします。インプラントを埋入する顎の骨の中には、たくさんの神経や血管があります。事前にリスクを把握し、適切な治療をおこないます。
・インプラントガイドの作成
当院ではインプラントガイドの作成をおこなっております。 インプラントガイドとは、手術用のマウスピース型装置のことです。 シュミレーションした内容をもとにインプラントの大きさ、埋入する位置や角度などを決定します。その位置に合わせて穴をあけたマウスピース型の装置です。 インプラント手術をおこなう際にインプラントガイドの位置に穴を開けます。より確実な治療をおこなうにはインプラントガイドが必須なのです。
・睡眠無痛治療(静脈内鎮静法)
「歯科治療が怖い」「嘔吐反射が強い」という方には、睡眠無痛治療(静脈内鎮静法)をおこなっています。 睡眠無痛治療(静脈内鎮静法)とは、静脈内に鎮静薬を投与すると眠くなり、その間に外科治療をおこないます。 治療中の記憶がほとんど残らないので、痛みや音、振動なども感じることはございません。全身麻酔と違って、内服を中止すれば数分から数十分で元の状態に戻るので、入院の必要もありません。
・信頼のあるインプラントメーカーを使用
当院では世界中でもっとも信頼のあるインプラントメーカー「ストローマン」「ノーベルバイオケア」を使用しております。 世界中の歯科医師から指示されており、製品の高い品質や信頼性があります。 安定性が高く、インプラント埋入後にインプラント周囲炎を発症する確率がもっとも低いです。インプラント周囲炎が発症しにくいので、10年後の生存率が高いです。
・アフターフォローの充実
当院はインプラント治療が終了したら「終わり」ではなく、治療後のメンテナンス大切だと考えており、手術後のアフターフォローもしっかりおこなっております。 せっかくいれたインプラントが「インプラント周囲炎」になってしまわないように、手術後に定期的なメンテナンスをします。 当院では患者さんごとに「専属の歯科衛生士」がメンテナンスにてフォローします。 担当制を取り入れているため、患者様の状態を把握しており、なにか不具合がおきそうになったらすぐに対応しています。 不安な点や疑問点は、担当者に気軽にご相談いただけます。
インプラント治療を受ける医院の選び方
昨今、コンビニより多いという歯科医院。 インプラント治療をしている歯科医院も多く、どうやって選べばいいのか、どの歯科医院を信頼すればいいのか悩んでしまう方も多いと思います。 そこでインプラント治療を受ける医院の選び方のポイントを2つお伝えします。
① 設備が充実している歯科医院
オペ室がある、CT撮影をしている、滅菌を徹底している、治療後のフォローがあるかなどを確認しましょう。 これらは歯科医院を選ぶのにとても重要です。
② 担当の歯科医師の実績
インプラント治療を成功させるには、担当医の実績も必要です。 担当医の実績を知るために、気になる歯科医院で、歯科医師のカウンセリングを受けてみてください。 もちろん話を聞いただけでは、実績が分かるわけではありません。 しかし歯科医院に来院して話してみると、雰囲気や人柄、熱意などはわかると思います。 治療に対し熱意のあるドクターがいる歯科医院は、充実した設備が整っている確率が高いのです。 患者さんの歯を良くしたいと思っている歯科医師は、医院の設備を充実させているからです。
まとめ
今回はインプラント手術が怖いと思っている方が安心して治療を受けていただけるように、当院で取り組んでいることをお伝えしました。 当院のインプラント治療は安全性が高く、確実な治療を提供するために、Xガイドやシュミレーションシステムなどを導入しています。 インプラント治療をしている歯科医院はたくさんあります。 そのなかで選ぶポイントも参考にしていただければ幸いです。 当院でも、インプラントについての相談は随時おこなっております。 セカンドオピニオンでもお受けします。 お悩みなどささいなことでもかまいません。政久歯科醫院までお気軽にお問い合わせください。
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この記事の監修者
歯科医師:政久 侃祐
<経歴>
- 九州歯科大学歯学部 卒業
- 医療法人良陽会 鶴田歯科医院 勤務 (研修医)
<資格・所属学会・団体>
- 日本口腔インプラント学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科保存学会
- 日本歯内療法学会
- 大阪SJCDベーシックコース
複数の歯を失い食べることに不便だった60代男性|X-guide使用したインプラントオペで噛み合わせが改善し「満足している」と喜んでいただけた症例|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年9月30日
インプラント治療を希望され、他院からのご紹介で来院
3日前から右上下の歯に痛みがあり、かかりつけの医院を受診された60代男性の患者様。 インプラントを含むお口全体の治療を希望。 かかりつけの医院での対応が難しく、当院を紹介いただき来院されました。 ご来院時のカウンセリングでも、主訴以外にも悪いところがあれば全体的に治療したいとご希望があり、まずは口腔内の状況を把握するために検査を進めることとなりました。
検査
全体検査では、レントゲン(パノラマ)・口腔内写真・撮影し、歯周病の検査も進めました。この検査をすることで、ドクターが今のお口全体の状態を把握し、どこにどのような治療が必要か?を診断し治療計画を立てて行きます。 検査結果と治療計画をお伝えするカウンセリングでは、治療の選択肢をお伝えし、患者様のご希望を伺い、相談しながら治療方針を決定していきます。
治療相談(セカンドコンサル)
ご来院されるきっかけとなった右下の奥歯には歯の神経に炎症(歯髄炎)がある状態だったため、歯の神経をとることで痛みの原因を取り除くことができました。 また、実は左下に歯が数本ない部分があり、ご事情をお伺いすると、 「左下の奥歯が10年前に抜けてしまい、入れ歯を作ったけれどすぐに使わなくなってしまいそのまま放置していた」とのこと。2年前に左下前から4番目の歯が抜けてしまってからは義歯を使わなくなり放置されていました。
長年歯がない状態で過ごすうちに、更に歯を失ってしまい、ご飯を噛むことが出来ず食事の取りにくさに困っていらっしゃいました。 検査結果・治療の選択肢をお伝えし、患者様とご相談した結果、歯を失った部分・これから抜歯を予定している部分はインプラント治療を進めることとなりました。
インプラントオペに入る前の準備
今回は、複数のインプラントを入れて行くことになり、特に左下の長年歯がないまま放置されていた部分には元々4本歯ありました。 術前のシュミレーションで、損傷すると知覚麻痺を起こすような解剖学的に危険な神経の位置を把握することができます。今回のケースでは、安全面等を考慮し3本のインプラントを入れて、ブリッジにすることとなりました。
このように、インプラント治療を行う際には、必ず術前のシュミレーションを行います。 インプラント治療は安全な手術なので、術者である歯科医師が危険にしてはならないと考え、安全性を考慮し、インプラント独自のルールを守った設計を行っています。 インプラント治療には様々なルールがあり、それを破ることなく設計することで、治療の成功率が良く、より良い結果が得られます。
インプラント埋入(オペ)
今回の患者様は「骨が柔らかい」という特徴があり、固定が取りにくい状態でした。 さらに、左下の歯を失った部分のオペでは、インプラントを3本同時にインプラントを入れることになりましたが、オペ後は患者様に不快症状や痛みはなく、X-guideを使用したことで正確にインプラントを入れることが出来ました。
オペ後の患者様の様子
術後の経過は良好で、右下のインプラントオペなど他の歯の治療も順調に進んでいます。 実は、長年歯がない状態に慣れてしまうと、インプラントが入っても中々その部分を使わずに食べてしまうという方もいらっしゃいますが、今回の患者様は左下にインプラント・ブリッジが入ったことで「左がよく噛めるようになったから、しっかり左を使って食べている」と嬉しそうにお話ししてくださいました。 噛みやすくなり、満足していると笑う患者様のご様子に私達も嬉しくなった症例です。
今回のオペを担当したのは、副院長・政久侃祐先生(記事監修)
岡山でも数台しか導入されていない次世代のナビゲーションシステム、「X-guide」を用いたインプラントオペを行っています。「X-guide」は手術器具の方向や位置を指示してくれるので、安全かつ確実な治療が可能です。 今後はすべてのガイドシステムはナビゲーションシステムへ移行すると言われています。 副院長の「X-guide」を使用した症例数は岡山県1位です。 事前のシュミレーションから「正確で患者様の普段が軽減できるオペ」を心掛けています。
まとめ
政久歯科醫院では、インプラント治療についてのご相談を受け付けております。 「痛みはない?」「期間はどれくらい?」「費用は?」「私の口でも出来る?」など セカンドオピニオンも可能です。歯のお困りごと、ご相談ください。
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この記事の監修者
歯科医師:政久 侃祐
<経歴>
- 九州歯科大学歯学部 卒業
- 医療法人良陽会 鶴田歯科医院 勤務 (研修医)
<資格・所属学会・団体>
- 日本口腔インプラント学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科保存学会
- 日本歯内療法学会
- 大阪SJCDベーシックコース