定期健診・お口のクリーニングが必要な2つの理由
2017年5月25日
こんにちは、歯科衛生士の土居です。
歯科衛生士になって4年目、患者様のお口の健康のお役に立てることが大きな喜びになっております。
気持ちを新たに日々笑顔で頑張っております。
さて虫歯や歯周病の治療後、そのままになっている方はいらっしゃいませんか?
初診でご来院された患者さまの中には「以前治療した歯科医院では、治療後の定期健診やメンテナンスのことは言われたことがない。」とおっしゃる方がかなりいらっしゃいます。
なぜ、治療後に定期健診やクリーニングに行く必要があるのでしょうか?
「歯科医院は、痛みなどの問題があってから行く所じゃないの?」
と思われるかもしれません。
いま自分の歯のどこに虫歯があるか分かりますか?
たとえば何本虫歯があるか?その場所はどこなのか?それとも全く虫歯はないのか?
たぶんお分かりにならないでしょう。
それは当然のことなのです。
ほとんどの場合、痛みが出たり、かぶせ物が外れたりして虫歯に気がつかれますね。
しかし、痛みが出たり、外れたりしてから治療を受ける場合は、かなり状態が悪くなっている場合が多いのです。
定期健診やクリーニングが必要な理由の1つ目は
お口の健康な状態を維持する、あるいは虫歯や歯周病の早期発見のため、です!!
早期発見を可能にするのは、歯科医師や歯科衛生士といえども定期的なチェックを受けるしか道が無いのです。
定期健診やクリーニングが必要な理由の2つ目は
自分で行うセルフケア(歯磨き)では完全に歯についたプラーク(歯垢)を落とす事が不可能だからです。
せっかく治療をしてもその後の歯磨き習慣がそれまでと同じであれば、また虫歯や歯周病にかかるリスクは高いままです。
歯科の世界で、プラーク(歯垢)の取り残しが何%ぐらいなら、歯磨きがとても上手いとされる指標だと思いますか?
1%? 5%? 10%?いえいえ、もっと多いのです。
取り残しが20%以下なら歯磨きがとても上手な指標なのです。
私達、歯科衛生士でも歯磨き後に取り残しチェックをすると20%位プラーク(歯垢)が残っているのです。
逆を言えば、すごく上手な人でも20%もの取り残しがあるのです。もちろん、毎回です。
平らなお皿を目で見て汚れを取るのと違って、とても歯の汚れを取るのは難しいのです。
奥歯は見えない・デコボコしている・歯と歯の間にスキマがある・ほっぺたがじゃま
実際汚れが取れているかの確認も出来ない・すべて感覚で汚れを取るしかないなど歯ブラシが難しい要因はたくさんあります。
一般的には20%どころか、プラーク(歯垢)の取り残しが50%60%の方はたくさんいらっしゃいます。
そして、歯ブラシが上手く当たらない場所は毎回同じなので、その部分が虫歯になったり歯周病が進行したりしてしまうのです。そのような観点から、北欧や欧米では自分では取れないプラーク(歯垢)・歯石を
定期的にクリーニングする事が当たり前になっているのです。
またプラーク(歯垢)は、細菌の増殖した塊なのですが、一度クリーニングでキレイにとっても徐々に増殖していきます。
そして、時間の経過と共に悪性度の高い歯周病菌がとても増えてくるのです。
だからこそ、定期クリーニングして除去する事により歯を長く残す事が可能となるのです。
あきらめないでください
私たち日本人も歯の寿命を長くすることができるのです
日本人も歯の寿命を長くする事は可能です。
しっかり治療をしたあとに3ヶ月に一度のペースで定期健診とクリーニングに通うということだけです。
定期健診やクリーニングのペースは患者様それぞれのリスク等により違いますので、私たち歯科衛生士にご相談ください。
定期健診とクリーニングに通うというデンタル習慣を身に付けられると、痛くなったら、外れたら歯科医院に通う習慣の人生よりもかならず歯を長く残す事が可能となります。
私たちは、歯を出来る限り長く残して健康で幸せな患者様を増やしていきたいと思っております。
歯を長く残したいという気持ちがあれば、歯を残す道は必ず開けます。
そして、歯の寿命をのばす事で、たくさんのメリットを受け取る事が出来るのです。
実際に治療をしていて、50代の患者様がこのような事をお話しされた事があります。
「もう歳だから、歯が抜けていくのはしょうがないよね。
うちの親も歯が悪くて最後は入れ歯で、たいへんそうだったし・・・」
私はこうお答えしました。
「人それぞれ体質があるので、虫歯になりやすい方や歯周病になりやすい方はいらっしゃいます。
でも、しっかり治療して、定期的に健診を受け・クリーニングをしていけば長く歯を残す事は可能です。
日本の予防歯科も進化してきているし、昔よりずっとずっと歯を長く残す事が可能となっています。
ぜひ、一緒に歯を長く残して、美味しくお食事ができるよう頑張りましょう、私も精一杯がんばりますから!』
あなたやあなたの周りにいらっしゃる大切な人達のお口の健康習慣が変わり、美しい笑顔と美味しく食べられる毎日のお手伝いができればと願いながら、お仕事をしております。
当院 院長はとても勉強熱心で患者様の願いを叶えるための情熱は素晴らしいです。
一緒にお口の健康を守っていきましょう。