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【小児歯科ブログ】子どもの矯正歯科治療について|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】

2024年11月18日

現役歯科衛生士&3児の母の中島です。
二十数年前、歯科衛生士免許を取得したばかりの私は、子どもの歯並びは「悪くなったら矯正するしかない、悪くなる原因は遺伝だから仕方ない」と思っていました。 しかし、ここ数年の間で「歯並びは、遺伝+生活習慣(悪習癖)が原因となる」と耳にすることが多くなりました。 つまり、もしかしたら歯並びが悪くなるのを防げるようになる可能性も出てきたということです! そうと分かっていても、歯科衛生士である私ですら、歯並び予防に時間を割く余裕、気持ちの余裕がないな〜と子育てしながら感じています。 そこで今回は「いずれは、子どもの矯正歯科治療って必要かも?」と思っている方に、 ・そもそも矯正歯科治療ってなに? ・どこの歯医者さんでもできるの? ・始めるベストなタイミングはいつ?予防ってできるの? など、いろいろ知っていただきながら選択肢の幅を増やしてもらえる機会になればと思います。

 

①そもそも矯正歯科治療ってなに?

子どもが矯正器具をもって口を開けている様子
矯正歯科治療とは、「悪い歯並びや噛み合わせを、きちんと噛み合うようにして、きれいな歯ならびにする歯科治療」です。しかし、きれいな歯ならびにするために、歯を削って「差し歯」にすることは、基本的にはありません。矯正装置を使って、歯やアゴの骨に力をかけてゆっくりと動かし、「歯並び」と「噛み合わせ」を治していきます。歯がふぞろいだったり、上下のあごの歯並びがお互いに噛み合わない状態を、専門的には「不正咬合」といいます。

 

不正咬合とは

出っ歯(上顎前突)、受け口(反対咬合)、八重歯・乱ぐい歯(叢生)、開咬、顎変形症などです。 一般的に矯正歯科治療に求めるものとしては、「見た目の改善」に重きが置かれているようです。 また、矯正歯科治療にも、言い方やパターンがあるのでいくつかご紹介いたします。

 

○形態矯正(歯並び・噛み合わせが悪くなった状態の改善)

一般的な歯科矯正治療は、ワイヤーなどを使用し、悪くなった歯並びを力を使って正しい歯並びや噛み合わせに整えていく治療方法です。 多くの方が矯正のイメージとして多く思いつくものではないでしょうか? 様々な方法があり、お口の中の状態により治療方法も異なります。 ・歯の表面(表裏)にワイヤーを1本ずつ歯に貼り付けて歯を動かしていく ・フェイシャルマスクを顎と額に装着して、上下の顎の前後的なバランスを整えていく ・上下の顎(内側)に装置を入れ、骨を上下左右に広げ、歯が並ぶスペースを作っていく (装置には固定式や着脱式がある) また、一つの方法だけでなく何個かの方法を組み合わせて行っていくこともあるため、治療期間や費用も異なります。

 

○予防矯正(悪くなる前の機能矯正:見た目を改善するより、機能面の改善がメイン)

予防矯正とは、歯並びを悪くしている原因を改善する治療で、正常な筋機能に整える方法です。 ここ数年では、歯並びや噛み合わせを治すというよりは、お口の周りの筋肉を整えることによって、理想的なお口に成長を促す予防矯正に重きが置かれています。 治療方法としては、筋機能トレーニングやマウスピース型矯正装置などがあります。 歯並びや噛み合わせが悪くなる原因となる、口呼吸や舌の位置、飲み込み方、姿勢などに対してアプローチを行います。その子に合った筋肉のバランスを身につけることで歯並びを理想的な方向へ整えていきます。理想的な顎の発達を促すために0歳から様々な形でアプローチすることが可能です。 メリットは、 ・子ども自身の本来の力を利用するため痛みが少ないこと ・自然な歯並びになる可能性がある ・歯並びだけでなく、姿勢や呼吸など全身の健康に関わることも身につけていくことができる という点です。 一方、デメリットとしては、親子双方の「やる気」が必要でかなり重要ということです。 日々の生活を送る中で、トレーニング時間の確保や気持ちの余裕があるか?が結果を左右します。

 

②どこの歯医者さんでもできるの?

カウンセリング風景
まず、歯医者さんになるためには、 1)大学の歯学部か歯科大学で6年間の教育を受けます。 2)歯科医師国家試験を受けます。 3)合格した後、病院や診療所などで1年以上の臨床研修を受ける ことが義務付けられています。何年も勉強しないと歯医者さんになれないのですね! そして歯科医師になった後も、さらに様々な各分野の治療を極める「認定医」や「専門医」などといった資格制度があります。
※認定医の資格がないと歯科治療ができない訳ではありません。十分に知識と経験を積んだ歯科医師の先生であれば、治療はもちろんできるのでご安心ください。
矯正歯科医療の認定医資格は、日本矯正歯科学会の指定研修施設で「基本研修」と「臨床研修」からなる5年以上の研修を修了し、「診療活動」ならびに「学術活動」の実績などを積む事で得らます。5年毎に資格の更新があり、認定医の先生方は、日々勉強と経験を積み続けています。歯科医師全体の約2.5%しか存在しない認定医資格を持たれている先生に診てもらえるともっと安心ですね! 話が少しそれました。。。 矯正歯科治療は、たくさんの時間と努力を積み重ね、さらに十分な修練を積むことが求められている専門性の高い医療です。医療の世界は日進月歩であり、治療方法も様々な手法があります。 ここまで歯科医師の先生のお話をしてきましたが、歯医者さんを選ぶ際には、歯科医師の先生はもちろん、スタッフの対応も大切だと考えています。
 

  • ・お家の方や子どもの要望を聞いてくれる
  • ・必要な資料採取を行い、診査診断をしてくれる
  • ・時間をかけて説明をしてくれる

 
なども当たり前のようで、実は歯医者さんを決めるポイントとしては重要!
さらに、
 

  • ・治療方法を理解・納得できたか
  • ・費用面の詳細な説明を受け同意したか
  • ・医院までの距離や通院時間、スタッフ対応

 
なども含めて 通いやすいかを検討されると良いと考えます。 また、検査費用がかかることもありますが、セカンドオピニオンを受診し医院の比較検討も大切です。 やってみないと分からないこともあるかと思います。しかし、矯正歯科治療は長期間になることがほとんどです。できるだけ色々と知った上で、治療を受けるお子様、また支えるご家族にベストな選択ができることを願います。

 

③矯正歯科治療を始めるベストなタイミングは?

口を開けて笑う子どもたち
子どもの矯正を始めるときに絶対的年齢制限はありません。 ただ、一般的には、永久歯が生え始める6歳頃から永久歯が生え揃う12歳頃までに始めることが多いようです。最近では予防矯正などもあるので、6歳よりも早期に始められる方もいらっしゃいます。 また、開始時期を考える時に ・お子様のお口の状態(困っているのか?困ってないけど見た目が気になる?なども含む) ・兄弟がいる場合は、それぞれの状態によって開始時期の優先順位 ・進級、受験、習い事などのライフサイクルの状況 ・費用面の捻出のタイミング など、たくさん考えることがありますね💦
小児矯正には、永久歯が揃う前におこなうⅠ期治療と、永久歯が揃った後におこなうⅡ期治療があります。 子どもの矯正時期はⅠ期治療に該当し、 永久歯が生え揃うまでに治療し「大人になってから永久歯の歯並びがキレイに整う」ことを目的としています。 また、成長期の子どもでないとできない治療もあります。 小児矯正が必要だと判断した場合は、早期に治療を開始することで、トータルの治療期間や治療費用を抑えられます。 冒頭で歯並びは「遺伝+生活習慣(悪習癖)が原因」と耳にする事が増えたとお伝えしました。 遺伝は先天的な事ですので、アプローチが難しいです。しかし、後天的=産まれた後に身につける生活習慣であれば、アプローチが可能です♪ このアプローチは0〜18歳が対象になっており、早期に原因となる生活習慣(悪習癖)を見つけ、改善する事ができたら?! 歯並びを治す必要がなくなる可能性が見えてきますね✨
2018年から、お口の機能に着目されるようになり歯医者さんの保険診療に「小児口腔機能発達不全症」という診断が追加されました。今までは、保険ではできなかったため、なかなか認知されていなかった、お口の機能訓練が保険診療できるような改正がありました。 理想的なお口の機能を生活習慣の中で身に付けていくことにより、歯並びを悪くならないように予防する事が可能に! そして、その生活習慣は「姿勢や食事中のマナー」「風邪予防」「コミュニケーション力」などにもつながります。(ビフォアーアフターのイラスト) 万が一、歯並び予防ができず矯正歯科治療をすることになったとしても、機能が身についていることで、後戻り(矯正歯科治療終了後に歯並びが元に戻ってくる可能性)を防止することにもつながりますよ♪

 

【子ども矯正歯科治療をすると良いこと】

口を開けて笑う子どもの兄弟

 

◆歯を清潔に保てる

歯並びが良い&お口の周りの機能が整っていると→歯垢が溜まりにくい/歯磨きがしやすい=むし歯や歯周病予防に繋がります。

 

◆コンプレックスを抱えない、または緩和・解消に繋がる

歯並びや噛み合わせなど、少し気になっていることや、子どもたちは「素直すぎるが故の友人の一言」に心が傷ついたりします。大人からすると些細なことに感じていても、口元のコンプレックスがあると ・うまく笑えない ・話せない ・口元を隠す ・歯を見せられない などコミュニケーションに必要な会話がうまくできなくなる可能性があります。早期に、予防・治療をすることが子どもたちの笑顔に繋がります。

 

◆将来的に歯を抜かないで良い可能性

あごの大きさに対して歯が並ばない場合に、歯の数を減らして並べる矯正歯科治療方法があります。しかし、健康な歯を抜くことは、誰しも喜んでしたいことではありません。子どもの頃にあごを理想的な大きさへ成長させることができれば歯を抜かなくても良い状態へ繋がります。

 

◆矯正歯科治療の期間を左右する

あごの成長のピークは、上あごは10歳ごろ/下あごは14歳ごろまでで、10代であごの80%は完成すると言われています。その子のタイミングに合った開始時期に始めることで、矯正歯科治療に関わる期間が変わります。

 

◆発声がスムーズになる

言葉の発達は個人差がありますが、一般的に6歳ごろまでに9割の子どもがおおむね正確に発音できるようになります。4歳くらいでは2割程度に発音の未熟さが残っているとも言われています。発音が不明瞭な原因は様々です。一概に、矯正歯科治療を行うことで良くなる確証は得られません。しかし、発音を獲得すべき時期にお口の機能(筋肉)を整えることで様々な原因を減らすことができると考えています。

 

いかがでしたでしょうか?

歯並び予防・矯正歯科治療について、様々な意見や考え方があります。 矯正歯科治療をしなくて良いのが、一番良い状況ですが『歯並び・噛み合わせが理想的に成長する』ためには、遺伝的+生まれてからの生活習慣(日々の生活の中での習慣:食事/姿勢/呼吸/睡眠など)なども影響します。今、この時代の環境の中で、子どもたちの成長に与える影響は様々で、現代病と言っても過言ではないかもしれませんね。 しかし、私自身が経験した子育てや歯科治療の中で得た知識や考え方を1人でも多くの方に、選択肢の一つとして知っていただけると嬉しく思います。 歯科治療を通して、子どもたちが健やかに成長する環境を一緒に整えていけたら幸せです。

参照:公益社団法人 日本矯正歯科学会 https://www.jos.gr.jp/about
政久歯科醫院の小児矯正についてはこちら⇨

 

この記事の筆者

歯科衛生士:中島加奈

歯科衛生士:中島加奈

プロフィール

  • 歯科衛生士歴22年
  • 米粉ナチュラルアドバイザー
  • 3児の母
  • お口育て教室・離乳食講座開催

 

この記事の監修者

院長:政久 直紀

政久 直紀院長

経歴

  • 広島大学歯学部 卒業
  • 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
  • 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
  • 政久デンタルオフィス 開業
  • 政久歯科醫院 移転開業
  • 医療法人社団BLISS 開設

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「こどもの歯並び矯正で後悔しないように知っておくべきこと」|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】

2024年9月9日

お子様の歯並びが気になる保護者の方の中には、こどもの歯列矯正を検討している方もいらっしゃるでしょう。ただ実際に、小児矯正について本やネットで調べていると「やらなきゃよかった」など、後悔したという情報も見受けられるため、不安になっている方も少なくありません。小児矯正を受けるにあたって後悔するケースにはどのようなものがあるのでしょうか?それを事前に知っておくだけでも、今後の計画が変わってくると思います。 そこで今回は、矯正治療を受けるにあたって後悔しないように知っておくべきことはどんな事なのかを紹介していきます。
矯正を付けている男の子

 

小児矯正をやらなきゃ良かったと後悔するケース

女の子の口元

 

・治療期間が長かった

そもそもこどもの歯の矯正というのは、大人の矯正と比べると治療期間が長いと言われています。その理由は、こどもの場合は歯の生え替わりと顎の成長があるからです。矯正治療は、乳歯〜永久歯が生えそろうまでの時期に行うⅠ期治療と、永久歯が生えそろってから行うⅡ期治療の2つの段階に分かれます。 それぞれの時期の治療について説明します。

 

Ⅰ期治療

Ⅰ期治療は、永久歯が生えそろう前に行う治療です。顎の成長を正しく導くことで、永久歯が生えてくるスペースを確保することを目的とします。Ⅰ期治療は綺麗な歯列にするための土台作りを行う、いわゆる準備期間となります。Ⅰ期治療を受けておくことで、永久歯が生えそろった後に抜歯を伴う矯正をする必要がなくなったり、Ⅱ期治療をスムーズに進めることができたり、歯列矯正をする必要がなくなるなどのメリットがあります。ただし、こどもの歯の状況によっては、Ⅰ期治療ではなくⅡ期治療からのスタートでも問題ないケースもあります。治療期間は1〜3年程度です(個人差はあります)。

 

Ⅱ期治療

Ⅰ期治療は土台作りの治療ですが、Ⅱ期治療は歯列を整えて咬み合わせを改善する治療です。全て永久歯に生え変わってから治療を始め、Ⅰ期治療で確保したスペースを利用して歯並びを綺麗に整えていきます。Ⅰ期治療を受けてある程度歯並びが整っている場合は、治療期間を短くできる可能性もあります。Ⅱ期治療の期間は1年半〜2年半程度となり、その期間にマウスピースかワイヤーを装着して歯並びを整えます。

 

・歯が後戻りしてしまった

大きな口を開ける女の子
歯並びを綺麗に整えた後、元の位置に歯が戻ろうとすることを『後戻り』と言います。矯正治療が終わり、装置を外した直後の歯は、歯の周囲の骨が安定していないため、とても動きやすくなっています。そのため、歯並びがキレイになって終わりではなく、リテーナー(保定装置)を使って、歯の位置を維持する必要があります。 また、キレイになった歯並びを維持するために、定期的に歯科医院での経過観察を受ける必要があります。後戻りの大きな原因はリテーナーの使用や定期的な歯科への通院を怠ってしまうことです。 リテーナーの使用について、担当医の指示に従わず途中で使用を中断してしまうと思うような結果が得られずに終わってしまうことがあります。 また、舌癖や指吸いなどの悪習癖も後戻りの大きな原因として挙げられます。 矯正治療で歯並びを動かしているうちに、これらの習癖を改善しておく必要があります。

 

・抜歯が必要なケース

診療を受ける男の子
歯列矯正では、歯を並べるスペースが確保できない場合には(乳歯晩期残存や過剰歯などの)抜歯を行うことがあります。こどもの場合は顎の成長過程で、抜歯をしなくても大丈夫なようにスペースを確保できるケースもあるため、抜歯が必要かどうかを担当医に相談し確認すると良いです。

 

何歳くらいまでに矯正をした方が良いのか

口を指差す女の子
よく、こどもの矯正は何歳までにした方がいいですか?と聞かれることがありますが、結論からお伝えするとお子様のお口の状況によって変わってきます。これは、歯並びの症例の違いだけでなく、顎の成長度合い・乳歯と永久歯の生え揃い状況や習癖など、いくつかの要因が関わってきます。そのため、当院ではまずお口の状態を確認させていただき、診査診断を行います。適切な治療の開始時期や、今後お口の中がどのように変化していくのかを考慮した上で、治療開始時期についてアドバイスさせていただきます。ご来院の目安としては、乳歯列が完成する3歳頃、永久歯の生え変わりが始まる6歳頃があります。が、心配事がある場合は年齢に関わらずお気軽にご相談ください。

 

矯正をした方が良い歯並びについて

そもそもこどもの歯並びがどんな場合に、矯正をした方が良いのでしょうか?当院では、下記の歯並びの場合に矯正をすることをお勧めしています。

 

・叢生(そうせい)

叢生のイラスト
顎の大きさに対して歯が大きく、うまくスペースを確保できない場合には歯が重なりあったり、ねじれたりしてしまいます。このようなガタガタした歯並びを叢生(そうせい)といいます。別名:乱杭歯とも呼ばれます。

 

・出っ歯

出っ歯イラスト
出っ歯とは、上顎・上の前歯が出ている状態の歯並びです。お口のコンプレックスとしては、多く見られる症例となっています。見た目の影響が大きく、気にされる方が多いです。

 

・受け口

受け口イラスト
放置しておいても自然に治りにくく、骨格的な問題に移行する可能性があります。

 

・開咬(かいこう)

開咬イラスト
奥歯は噛めていても、前歯は噛み合わずに開いてしまっている状態を開咬といいます。小さい頃の指吸いや舌癖などの悪習癖が影響することがある症例です。

 

・まとめ

以上、こどもの矯正治療を受ける時に、後悔しないように事前に知っておきたいことを紹介しました。歯列矯正を検討する際に、ネットでの情報によって不安になる方も多いと思います。まずはしっかりと専門家に診てもらい、納得のいく治療ができるように相談することをおすすめします。当院では無料相談も行なっておりますので、お気軽にご相談くださいませ。
政久歯科醫院の小児矯正についてはこちら⇨
小児矯正の無料相談も承っております⇨

 

この記事の監修者

院長:政久 直紀

政久 直紀院長

経歴

  • 広島大学歯学部 卒業
  • 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
  • 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
  • 政久デンタルオフィス 開業
  • 政久歯科醫院 移転開業
  • 医療法人社団BLISS 開設

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小児矯正治療を早期開始したほうがいい理由|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】

2024年7月29日

歯を見せる女の子
近年、大人も子供も歯科矯正治療を受ける人が増えてきました。 矯正時期は主に2つあり、乳歯から永久歯へ生え変わる時期の小児矯正は第Ⅰ期治療、永久歯が生え揃った大人矯正は第Ⅱ期治療と呼ばれています。 小児矯正の治療のゴールは、永久歯が生えるためのスペース作りです。最終的に永久歯をきれいに並べる大人矯正とはゴールが異なります。 基本的に顎と歯の大きさのバランスが崩れると、歯がきれいに生えてくるスペースがなくなり歯並びが悪くなります。歯並びが悪くなる原因として、あごの形状や歯の大きさ・本数だけでなく、生活・食習慣や口腔習癖(お口周りの悪い癖)も挙げられます。 大人になってから矯正を始める方も大勢いらっしゃいますが、実は顎の成長期に合わせて子どもの頃からアプローチし始めるほうがよい場合もあります。 本日は、子供の矯正治療について早期に開始したほうがいい理由について解説していきます。

 

永久歯の抜歯の可能性を下げる(外科的矯正治療)

診察を怖がる男の子
顎の成長時期に合わせて治療することで、上下の顎の位置や大きさのバランスを改善し、永久歯が生えるスペースを作り、将来的に永久歯を抜歯しなくて済む可能性が高くなります。 大人の場合は、すでに顎の成長が終わっているため、出っ歯などの歯並びを治そうとしたときに、抜歯やが必要になることもあります。できるだけ抜歯する可能性を低くするために、骨が柔らかく成長過程の子供のうちから顎の骨にアプローチする矯正を検討してみましょう。軽度の症例の場合は、第Ⅰ期治療で終わる方もいらっしゃいます。大人矯正まで治療を続ける場合でも、抜歯を伴う矯正治療を避けることができ、治療期間が短く済み、トータルの費用を抑えられることもあります。 乳歯列期(3歳〜5歳頃)に、乳歯同士が隙間なく並んでいる場合は、将来『歯列不正』の可能性が高くなります。ほとんどの永久歯は乳歯よりも大きいです。そのため、乳歯はすきっ歯で並んでいる必要があります。また、顎が小さいと永久歯が生えるためのスペースが足りなくなり、歯並びが悪くなりやすいとされています。 そのため、小児矯正は6〜8歳頃の顎が成長する時期に合わせて治療を始め、顎を広げる装置をつけ、永久歯が生えるスペースを確保することが大切です。

 

歯列不正を引き起こす口呼吸や低位舌などの悪習癖を治す

指しゃぶり
お子さんはお口ポカンと開ける、指しゃぶりや爪噛みをする、舌で前歯を押すなどの癖はありませんか? これらは口の悪習癖といい、この癖を子供のうちから早期に治すことで、矯正後の後戻りを防いだり、将来的な歯列不正を予防することができます。 後戻りとは、歯科矯正後に再び歯が動いて歯並びが元の状態に戻ってしまうことです。とくに矯正終了直後は、歯の周りの骨が安定するまで、歯を固定しておく必要があります。 矯正治療が終了してしばらくの間はリテーナーという歯を固定する装置をいれておきます。しかし、いくらリテーナーを装着していても、指しゃぶりや口呼吸、低位舌、舌で前歯を押すなどの悪習癖を治さずにいると歯並びは再び悪くなります。そのため歯並びが悪くなる習慣を治すトレーニングも必要となります。 気づくとお口が空いていませんか?きれいな歯並びは口の周りの筋肉や舌の力でバランスを保っています。鼻呼吸ができないと口呼吸となり、口周りの筋肉も弱くなり、口がポカンと空いてしまいます。そうすると、出っ歯になってしまう原因にもなります。お子さんがゲーム中やテレビみているとき、マスクをしているときに口呼吸していないかチェックしましょう。鼻炎がある場合は耳鼻科で治療しましょう。

 

長年の指しゃぶりは上顎の狭窄をおこします

長期間の指しゃぶりは、出っ歯になり開咬という歯列不正がおきる可能性があります。 できれば目安は3〜4歳頃からは、指しゃぶりやめるように声掛けをはじめましょう。お子さんの指しゃぶりが気になる場合は、一度歯科医院で相談してみてくださいね。

 

舌の正しい位置を知りましょう

舌の先端は上顎の前歯の後ろにあるスポットといわれる位置におき、舌全体は上顎にくっつけるように挙上させましょう。舌の筋肉が弱く舌が落ちてしまうと、上顎の成長不足を引き起こす可能性もあります。また舌で前歯を押す癖があると前歯が前方に倒れ出っ歯になりやすくなります。 舌や唇のトレーニングしながら矯正できる歯科医院も多くあります。正しく発音し、噛むことができる歯並びを目指しましょう。

 

歯磨きしやすい歯並びで虫歯・歯周病予防

歯を磨く女の子
歯並びが良くなることで歯みがきしやすく歯肉炎やむし歯になりにくくなります。 小学生の間は乳歯と永久歯が混在している生えかけの時期のため、歯磨きがとても難しくなります。それに加えて(歯が重なって生えるなど)永久歯の萌出位置が良くないと磨き残しが増え、虫歯や歯肉炎リスクが高くなります。小児矯正を行うことで、永久歯の萌出スペースを確保し、磨きやすい歯列を獲得することが大切です。矯正治療中は特に小学生の間も仕上げ磨きはとても大切です。毎日仕上げ磨き、歯磨きチェックしてあげてください。

 

まとめ

小児の歯科矯正の目的は上下の顎の位置や大きさのバランスを改善し、永久歯が生えてくるスペースを作り、悪習癖を治しながら正しく噛むことができるようにすることです。 小児矯正は大人矯正と違い、100点満点の歯並びを目指すことではありません。 小児矯正しておくと、中高生以降になって大人矯正したい場合でも、治療期間が短く済む・抜歯をせずに済むなどのメリットが多くあります。 健康的できれいな歯並びは一生の宝です。 学校検診で歯並びについて指摘された場合や『歯並び』や『習癖』について気になることがある場合には是非一度、歯科医師や矯正認定医にご相談ください。
政久歯科醫院の子どもの矯正歯科についてはこちら⇨

 

この記事の監修者

院長:政久 直紀

政久 直紀院長

経歴

  • 広島大学歯学部 卒業
  • 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
  • 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
  • 政久デンタルオフィス 開業
  • 政久歯科醫院 移転開業
  • 医療法人社団BLISS 開設

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