虫歯じゃないのに歯がしみる|その原因は?|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年6月3日
![治療風景](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/05/8.jpg)
歯医者で虫歯ではないと言われたけど歯がしみる
ご飯を食べている時、飲み物を飲む時、歯がズキズキと痛くなった経験はありませんか?特に、アイスを食べた時、冷たい飲み物を飲んだ時にこのような経験をしたという方も多いのではないでしょうか。せっかくの食事も、歯が痛くて食べにくくては美味しく食事をすることもできません。歯医者では虫歯はないと言われているのに歯が痛む方、「知覚過敏」が原因かもしれません。
知覚過敏とは?
知覚過敏という言葉は、テレビCMでも流れているので耳にしたことがある方は多いと思います。 知覚過敏は冷たいものや温かいものを食べた時に、歯がしみたりズキズキと痛くなる症状が現れます。歯が痛区なると虫歯かな?と思う方が多いと思いますが、実は虫歯はなく知覚過敏が原因ということもあります。
① 歯の表面はエナメル質と言われる身体で最も硬い組織で覆われています。健康な歯の場合は、このエナメル質でしっかりと表面が覆われているのですが、エナメル質が何かしらの理由で欠けたり、すり減ってしまった時、エナメル質の下にある神経を守っている象牙質が露出し、外部からの刺激が神経へと伝わりやすくなってしまいます。これによって、歯がしみたり痛みを感じるといった症状が起きるのが知覚過敏です。象牙質は小さな穴が無数に開いているので、露出すると外部からの熱や刺激が神経に伝わりやすくなってしまいます。
⓶基本的にはエナメル質に守られているのですが、歯周病によって歯茎が下がったりすると、根が出てきて露出され、歯がしみたり痛みといった症状が起きやすくなります。
知覚過敏と虫歯の見分け方
歯が痛いと感じた時、それが虫歯なのか知覚過敏なのか、自分で判断するのはとても難しいと思います。実は違いは痛みや見た目で判断することができます。
虫歯治療について詳しくはこちら
痛みの違い
虫歯の場合は慢性的で、痛みが継続します。また、痛みの度合いがどんどん強くなっていきます。それに比べて知覚過敏の場合は一時的な歯の痛みであり、冷たいものを食べた時に歯がしみたり痛くなったりすることもありますが、10秒程度で痛みは一旦おさまります。そして、痛みの度合いが強くなっていくことはありません。
見た目の違い
虫歯の場合は、進行度合いにもよりますが歯に穴が空いたり、変色していたりします。知覚過敏の場合は、象牙質が露出していたり、歯茎が痩せて根っこの部分が見えたりします。
知覚過敏になる原因
強い力での歯磨き
汚れをしっかりと落とそうとして、過度な力でゴシゴシと歯ブラシで磨いてしまうと、歯周病でなくても歯ぐきが下がってしまう可能性があります。1回や2回では変わりませんが、日々の歯磨きで過度に力を加えてしまうと、積み重ねで歯ぐきが下がってしまう可能性があり、これによって知覚過敏になってしまう可能性があります。
歯ぎしりや食いしばり
寝ている時の歯ぎしりや、無意識な食いしばりは歯に過度な力をかけてしまいます。これにより、歯の表面がすり減ったり、根元のエナメル質が傷つき、くさびを打ち込んだ様に陥没ができてしまいます。
歯周病
歯周病が進行していくと、歯茎が下がってくるので、今まで覆われていた歯の根っこの部分が露出し始めます。歯の根っこの部分はエナメル質で覆われていないため、外部からの刺激が伝わり、知覚過敏の症状が起こります。
歯周病について詳しくはこちら
知覚過敏の治療法
セルフケアの見直し
歯ブラシの毛先を柔らかいものに変更してみたり、研磨剤の含まれていない歯磨き粉を使用したり、過度な力を入れずに優しく歯を磨いたり、日々のセルフケアを見直してみましょう。知覚過敏用の歯磨き粉もありますので、それを使ってみるのも効果的です。
薬剤でのコーティング
知覚過敏は象牙質が剥き出しになってしまうことで、痛みを引き起こしてしまうので、露出した象牙質を薬剤でコーティングすることで、外部からの刺激を受けにくくできます。 ※コーティングの効果は永久的ではないので、定期的に行う必要があります。
レジンを使用
露出している象牙質をレジン(歯科用プラスチック)で多い、外部の刺激から守ります。天然歯と同じような色なので審美性に優れていますが、経年劣化によって変色する可能性もあります。
歯周病の治療
歯茎が下がることで知覚過敏の症状が生じている場合は、これ以上歯茎が下がらないように歯周病治療を行います。
その他の方法
ナイトガードの作成
寝ている時の歯ぎしりや食いしばりによるエナメル質のすり減りを予防するために、専用のマウスピース(ナイトガード)を使用することもあります。
唾液の分泌を促す
唾液には、エナメル質を修復する成分が含まれています。エナメル質が完全にすり減ってしまった部分を唾液で元に戻すことはできませんが、今後の予防には繋がります。よく噛んでご飯を食べると唾液の分泌が進みますので、食事の際にはよく噛んで食べることを心がけましょう。
神経を抜く
健康な歯の神経を抜くことは最終手段にはなりますが、どうしても痛みに耐えられない場合は神経を抜くことも選択肢としてはあります。
根管治療について詳しくはこちら
<まとめ>
虫歯ではないのに歯が痛い時、しみる原因について説明させていただきました。歯が痛いとせっかくの食事も楽しくなく、美味しく感じないなんてこともあると思います。健康な歯を維持することが大切になりますので、日々の習慣を見直して歯の健康状態を保ちましょう。
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虫歯の見分け方〜痛くないけど虫歯?
2023年7月7日
『虫歯』といえば
どんなことを思い浮かべますか?
歯の痛みや腫れをイメージする方が
多いのではないでしょうか?
ですが、痛みがないのに
レントゲンを撮影したり、歯科検診を受けると
「虫歯があります」
と言われたことはありませんか?
実は『何も感じなくても虫歯になっている』
ということは多々あります。
今回はそんな『虫歯』について書いていきます。
ー-----------------
≪目次≫
1.歯の構造と虫歯になるメカニズム
2.虫歯の見分け方
3.虫歯の分類
4.まとめ
ー-----------------
1.歯の構造と虫歯になるメカニズム
痛みや困った症状が全くない状態で
どうやって虫歯があるかを見分けるの?
と疑問に思いますよね!
その疑問にお答えするために
まずは歯の構造と虫歯になる仕組みから
簡単にお話しします。
歯は構造は図のようになっています
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/03/5ba897d6d697425ab4b38f14e988b482-300x196.png)
1番外側で歯の表面を覆うような形をしている
エナメル質
その下にある象牙質
その中に歯髄という神経や血管などが存在しています。
次に虫歯になるメカニズムについて説明します
虫歯は虫歯菌が作り出す酸によって
歯が溶けてしまうことによって起こります。
虫歯が進行して、溶けた部分が
エナメル質➡象牙質➡歯髄のように
だんだんと
神経や血管の集まる管・歯髄に近づく事で
神経が敏感になり、しみたり、
痛みを感じるようになります。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/04/ebf3040a6f682bc8dbd35f8b2d505e80-300x185.jpg)
このことから虫歯=痛みという
イメージがあると思うのですが、
痛みがない状態でも
エナメル質・象牙質まで
虫歯が進行していることもあります。
ですから、
痛みが出てからの治療スタートするよりは
虫歯がある場合は痛みが出るよりも前に
治療スタートすることが望ましいです。
簡単にはなりますが、
ここまでで
歯の構造と虫歯になるメカニズムについて
説明させていただきました。
ー-----------------
2.虫歯の見分け方
いよいよ本題の虫歯の見分け方について説明します。
実は小さい虫歯は見た目ではとても判断が難しいです。
これは先ほど出てきた歯の構造にも関係します。
歯の周囲を囲むように存在するエナメル質は
身体の中で最も硬い組織であり、
虫歯で溶けにくいです。
エナメル質に比べて象牙質の硬さは劣るため
虫歯によって硬いエナメル質に小さな穴が開くと、
その中にある象牙質にて虫歯が大きく進行するようになります。
痛みもなく、見た目には
「そんなに大きくなさそう」と感じる虫歯でも
実はかなり進行しているということは多々あります。
では、どのように判断していくか、
それはレントゲン写真が
とても大切な診断基準となります。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/03/328074189_1650920098700159_2019163598160260796_n-220x300.jpg)
レントゲン写真は硬いものが白く写ります。
虫歯で溶けてしまっている部分は柔らかくなり
黒く映るため
歯の表面関係を見ただけでは分からなかった虫歯を
見つけることができます。
また、先ほど難しいとは言ったのですが、
レントゲン写真の情報だけではなく
実際に歯を診る視診
専門の器具で歯を触る触診も重要です。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/04/339920924_971656090501938_8585428058046970436_n-300x169.jpg)
歯が黒く霞がかったようになっていたり
短針という道具で歯に穴が空いてないか確認し
風をかけてしみやすくなっていないかを診ることも
虫歯の早期発見に繋がります。
何か一つの情報だけではなく
必要な検査を行い
歯のレントゲン写真・口の中の視診・触診
これらをすり合わせることで審査診断し
虫歯を見つけていきます。
ちなみに治療の際、つまり虫歯を削る時
虫歯を取り残してしまうと
感染した部分からまた進行してしまうので
しっかり感染部分を取り切らないといけません。
そのため、感覚や見た目だけではなく
虫歯によって溶けてしまっている(感染している)部分を
染め出す薬・検知液をつかってチェックをしています。
![](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/07/415162923_1015847836842084_2780140115309332196_n-300x225.jpg)
治療を進めていくと
レントゲン写真で黒く写っている部分よりも
実際に感染している部分は大きい
ということもあるので
虫歯をなるべく早くに発見・治療して
あげることがとても大切です。
ー-----------------
3.虫歯の分類
最後に虫歯の分類について説明します。
歯科検診を受けていると、歯科医師が
「CO(シーオー)」や「C2(シーツー)」と
言っているのを聞いたことはありませんか?
虫歯は歯が溶けている程度によって
CO.C1.C2.C3.C4の5つに分類されます。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/03/326866123_1265778184288738_626445375876944982_n-300x118.jpg)
まずCO(シーオー)は
エナメル質にう窩(虫歯による穴)はないですが
歯の一部が白くなる白濁や着色が見られる虫歯です。
これは歯を削る必要はないのですが、
虫歯になりかけている状態です。
虫歯の進行を止めて、今の状態を維持するために
フッ素塗布をするなどして、
定期的にレントゲン撮影や検診で
経過観察していく必要があります。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/04/real-teeth002-150x150.png)
C1(シーワン)はエナメル質に達した虫歯です。
痛みやしみるといった症状はなく
これもフッ素塗布や日々のブラッシングをしながら
歯科検診などで経過観察を行います。
フッ素塗やホームケアによってCOに戻ることもあります。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/04/real-teeth003-150x150.png)
C2(シーツー)は象牙質に達した虫歯です。
冷たいものや温かいもの、
甘いものがしみるといった症状が出てきます。
この段階になると、虫歯(感染した部分)削って
失った部分を補うための詰め物をする必要があります。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/04/real-teeth004-150x150.png)
C3(シースリー)は歯髄に達してしまった虫歯です。
この段階になると
持続的に冷たいもの、温かいもの・甘いものがしみたり
何もしてなくても痛みを感じることがあります。
この場合、エナメル質・象牙質を超えて
神経の中まで感染が及んでいるため、
感染している神経をとる処置をする必要があります。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/04/real-teeth005-150x150.png)
C4(シーフォー)は
虫歯の進行によって溶けてしまい
歯の頭の部分が完全になくなってしまい
根っこだけの状態です。
こうなってしまった場合は
虫歯治療・神経をとる治療だけではなく
歯を抜くことも考えなければなりません。
ー-----------------
4.まとめ
いかがでしたか?
一言に虫歯と言っても、
どれくらい進行しているのかによって
なんでも削ってしまうのではなく
「経過を見る」「その状態を維持する」
という選択になったり
痛みがなくても
実は見えないところで進行している虫歯もあるのです。
前述したように、専用の器具で触って確かめる触診や
虫歯を染め出すことのできる染色液
歯と歯の間や詰め物の下などの
目に見えにくい部分を診るレントゲンなど
歯科醫院には自分でも気づかなかった虫歯を
発見するための設備が整っています。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/01/324541562_5779235058859393_8910924212135720090_n-300x175.jpg)
もしも、歯の一部が白く白濁していたり
歯に穴が開いたり、欠けてしまう欠損などは、
自分の目で見ても気づくことが出来るので
痛み以外にも、もし気になることがあれば
歯科を受診して詳しくチェックを受けてみてください。
ー-----------------
ご予約・ご相談の方法
皆さま最後までお付き合いいただきまして
ありがとうございました。
いかがでしたか?
虫歯治療・歯科検診は
こちらからご予約いただけます。
このブログを読んで
痛みや虫歯について
質問など気になることが
ございましたら
いつでもお気軽に
スタッフにお声掛けください。
ー-----------------
虫歯治療後の詰め物・被せ物について
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あなたのお口にはどんな詰め物・被せ物が入っていますか?
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【診療時間】
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痛くない歯医者 〜麻酔について〜
2023年5月26日
「何歳になっても注射は怖い…」
「麻酔…痛かったらどうしよう」
「不安や恐怖で手汗が…!」
という経験はありませんか?
もしも、歯科治療で受ける麻酔が痛くなかったらどうでしょうか?
今回は、進化している政久歯科醫院の『麻酔』についてご紹介します。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/02/anesthesia-g7ba683ae4_1920-300x200.jpg)
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目次
1.歯科での麻酔について
2.痛い軽減の方法
3.麻酔を受ける時の注意点
4.番外編・局所麻酔以外の麻酔方法
~全身麻酔と静脈内鎮静~
5.まとめ
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1.歯科での麻酔について
あなたは歯科医院での麻酔の経験はありますか?
歯科医院でよく使われる麻酔は局所麻酔と言い、部分的に痛みをとることができます。
痛みをとるだけでなく、血管を収縮させてくれる作用も含まれており、血を止めるのにも役立ちます。
また、脈が早くなる効果もあるため麻酔の直後に『心臓がどきどきする』と感じる方もおられます。
処置前に緊張して『どきどきしている』と感じていたのは、もしかすると麻酔の影響もあったのかもしれません。
治療中の痛みを感じないように使用する局所麻酔ですが、これまで局所麻酔で痛い思いを経験された方はたくさんおられるのではないでしょうか。
局所麻酔の痛み軽減の方法はいくつかあります。ここからはその方法についてご紹介します。
![](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/05/8-300x200.jpg)
2.痛み軽減の方法
①表面麻酔
麻酔を打つ時の痛みを軽減するための方法の一つに『表面麻酔』があります。
針を入れる部分に表面麻酔を塗布して、しびれさせてから局所麻酔を行います。
そうすることで、随分痛みが楽になるという患者様もいらっしゃいます。
![](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/05/7966bae78213db11914ad7af893f8431-300x169.jpg)
②電動注射器の使用
実は、麻酔については注入速度が遅ければ遅いほど、注入時の痛みが少なくなります。
政久歯科醫院では麻酔時の痛み軽減対策として手動ではなく、スピードを調節できる電動の注射器を使用しています。
スピードをゆっくり・一定に保つことで麻酔時の痛み・負担を軽減することができます。実際に、手動・電動 両方の麻酔を受けたことがあるスタッフは「電動麻酔時の方が痛みを感じなかった」と言います。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/03/anesthesia11-1-300x300.png)
③注射針の細さの変化
そしてもう一つ、注射針の細さです。局所麻酔で使用する注射針はどんどん細くなっています。
太い針・細い針でくらべるとやはり細ければ細い方が麻酔を打つ時の痛みを軽減することが出来ます。
政久歯科醫院では、一番細い注射針を使用することによって麻酔時の痛み対策をしています。
このように、表面麻酔・電動注射器・細い注射針などを利用することで、局所麻酔での痛みをより軽減します。
![](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/05/2-300x169.jpg)
3.麻酔を受ける時の注意点
ここからは局所麻酔を受ける時の注意点について説明いたします。
①アレルギー
まずは、麻酔薬のアレルギーです。重篤なものにアナフィラキシーショックがあります。
初めて使うお薬では、どれでも起こる可能性があるものです。ただし、麻酔薬によるアレルギーの頻度は極めて低く、急激な症状とともに速やかな処置を必要とする『アナフィラキシーショック』は1%程度とされています。しかし、起きてしまうと命に関わるものであるため注意が必要です。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/02/man-g8be322879_1920-300x200.jpg)
②血管迷走神経反射
『血管迷走神経反射』という言葉を聞かれたことはあるでしょうか。
歯科治療、特に麻酔の注射に対する恐怖心や不安感、緊張などの精神的なストレスが背景にあり、局所麻酔注射をはじめとする強い痛み刺激が相まって
迷走神経反射が起きてしまうことがあります。迷走神経反射の症状としては、脈が遅くなったり、血圧の低下、気分不快、意識の混濁・消失、嘔気・嘔吐など多彩です。
このような症状が、局所麻酔注射などの痛み刺激の直後に発生する可能性があります。このような経験のある方では、この後の番外編でご紹介する静脈内鎮静下での処置などの方法があるためご相談ください。
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/02/man-thinking-gc4b6848a4_1920-300x200.jpg)
③過換気症候群(過呼吸)
次に過換気症候群、いわゆる過呼吸です。こちらも歯科治療による不安や緊張感・痛み刺激などが原因となって、突然発症します。
女性に多く、男性の2倍と言われています。症状としては、普通は1分間に20回未満の呼吸数が30回以上になり、苦しい、胸が痛い、手足がしびれる、息ができないなどの症状を訴えられます。さらに全身疾患を悪化させる可能性もあります。
高血圧や不整脈、狭心症、心筋梗塞、甲状腺機能亢進症の既往のある方は、歯科治療を行う前に歯科医師に知らせておくのが良いでしょう。
また、過去の歯科治療の中でアレルギー・迷走神経反射・過呼吸の経験がある方は初診時のカウンセリングなど、治療の前に歯科医師・歯科衛生士を始め醫院のスタッフにお知らせください。
![](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/05/99020a80c6d1aea2439341f3cdb02a6f-300x200.jpg)
4.番外編・局所麻酔以外の麻酔方法~全身麻酔と静脈内鎮静~
ここまで局所麻酔について説明しましたが、他に全身麻酔と静脈内鎮静というものがあります。
まずは全身麻酔について説明します。
■全身麻酔
全身麻酔とは治療を行う際に、完全に意識のない状態で行える方法です。
長時間の手術や歯科治療が苦手な方であったり、診療台にじっとしておくことが出来ないけれど治療の必要性がある小児に用いたりします。
ただし、身体の機能が全て寝てしまい自分で呼吸することもできなくなるため、気管挿管という気管にチューブを入れて呼吸を管理する必要があります。
また、処置の前に心電図やレントゲン検査、採血などの術前検査が必要です。
歯科治療では親知らずを同時に複数本抜歯する場合などで、時間がかかると予想された場合などで用いられることが多く患者さんは眠っている間に処置が終わってしまうので負担が少なくてすみます。 ただし、術後の痛みや腫れなどは局所麻酔で行った場合と同様に生じます。
処置自体は1日で終了しますので、仕事がなかなか休めないため1日で親知らず4本を全て抜いてしまいたいという方などにはうってつけかもしれません。
![](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/05/dda473c76914118d1a952d7ff0e2d1a7-300x200.jpg)
次に静脈内鎮静について説明します。
■静脈内鎮静法
静脈内鎮静とは全身麻酔と違い、患者さん自身で呼吸ができ、呼びかけると反応できる程度で意識を維持する麻酔です。
恐怖心や不安・緊張感を最小限に抑制することができ、歯科治療に抵抗のある方でも治療がスムーズにできることが多いです。
また、嘔吐反射のある方(歯科治療中器具がお口に入るだけでえずいてしまう・吐き気がする方)でも問題なく治療を行う手助けとなります。
これまで恐怖心や不安があり歯科治療を断念されていた方は検討してみるのもいいかもしれません。
静脈内沈静につきましては当院内にて対応することができます(自費治療の場合のみ行っています)
![](https://m-dental.net/wp-content/uploads/sites/3/2023/01/choice-g7d7b1ee97_1920-300x200.jpg)
5.まとめ
いかがでしたか?今回は治療中の痛みを感じさせない方法として『麻酔』についてご紹介しました。
過去の経験から「歯科治療は痛い・怖い」というイメージをもたれている方もまだまだ多いかと思います。ですが、表面麻酔・電動注射器・針の細さなど歯科もどんどんと進歩して痛みを感じにくくなっています。
そして、何より政久歯科醫院では物理的な対処だけではなく、ミラーの入れ方や声がけ・快適に過ごしていただける環境づくりなど、様々な視点で対策しています。今後も、治療や麻酔の痛みが怖くなかなか受診までの一歩が踏み出せない方にも安心して、より快適に歯科治療を受けていただけるよう努めて参ります。
![](https://m-dental.net/column/wp-content/uploads/sites/3/2023/05/c2e62f79b398f86205474d65cd4182da-300x200.jpg)
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『歯医者さんに訊いてみたいこと』
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今回も、最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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