口とは
2017年9月13日
全ての歯は
他の臓器と同じく
生涯とともにあるのだ
口とは・・・
口は人間にとってすばらしいものだ。
それは人間の情緒においても、日々の生活にとっても、
また人の美しさにとっても・・・。
口 ―― それは、
今まさに私が生きていることを表わしている。
もし動物が歯を失った時、その動物の死を意味する。
歯を失ったとき彼らは生き続けることが不可能であり、
その生は終わりを告げ、やがて彼らは死んでいく。
人間にとって、口は会話を楽しみ、愛を語り、
しあわせ、よろこび、怒り、 悲しみを表わす。
口は愛情の入り口であり、食べ物をとり、生き、
そうして人間は栄えていく。
だからこそ、口はどんな犠牲を払おうとも、
十分な注意と管理を受けるだけの
価値を持っている。
このDr.ハロルド・ワースの詩が表す通り、お口は人が健やかで豊かな人生を
送る上で欠くことの出来ない器官です。
お口の健康を守ることは、心身の健康と豊かな人生を守るということ。
そして、それこそが歯科医療が果たすべき使命だと思います。
歯は老化で失われるのではありません。
身体の他の臓器と同じように一生涯、命を共にするのです。
お口の健康を守ることには大きな大きな価値があります。
どうぞ十分な注意と管理をお受けになってください。
予防歯科は、健やかで幸せな人生に必要不可欠なものです。
予防歯科が創る「美」と「健康」
~まずはお口の定期健診から~
歯科健診・メインテナンス・クリーニング等の予防歯科に関するお問い合わせは
086-234-5255まで
メールによるお問い合わせはコチラから承っております。
妊娠中に歯の治療は可能ですか?
2017年9月1日
妊娠中も歯科治療できます。
妊娠中の歯科治療で一番に心配になるのが、レントゲン検査や麻酔、投薬ではないでしょうか。基本的に、妊娠中にレントゲン検査を受けても、胎内の赤ちゃんへの被ばくの影響はほとんどないとされています。また、歯科治療で使用される局所麻酔は患部周辺にしか停滞しないため、赤ちゃんに影響がおよぶことはないとされています。お薬については、妊娠中に使用できないものがありますので注意が必要ですが、赤ちゃんへの悪影響が報告されていない安全なお薬が処方されますのでご安心ください。虫歯治療や歯周病治療のような一般的なものであれば、妊娠中でも歯科治療は可能です。治療の時期についてや、特別な治療(親知らずの抜歯など)で妊娠、授乳期を避けた方が良い場合もありますので、歯科医師とよく相談のうえ進めることが大切です。 (さらに…)
~8020達成者は過去最高~
2017年6月8日
6月4日(日)~6月10日(土)は「歯と口の健康週間です。」
6月2日に厚生労働省が平成 28 年 10 月~11 月に実施した「歯科疾患実態調査」の結果 を公表しました。この調査は昭和32年から6年ごとに行われてきたもので、今回の調査では、80 歳になっても自分の歯が 20 本以上ある 8020(はちまるにいまる)を達成した人の割合が、前回調査の 40.2%から 51.2%に増加していることなどが分かりました。
8020運動は、平成元年より厚生省(当時)と日本歯科医師会が推進している「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という運動です。20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。
そのため、「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこの運動が始まりました。この報告によりますと、すべての年齢層において年々保有する平均歯数は増加してきています。平成23年当時は、平均値で20本以上保有する年齢層は69歳までとなっています。70歳以降では自分の歯が20本を下回っている方が多いことがわかります。今回の調査では初めて80歳で20本自分の歯が残っている人が2人に1人となったわけです!
~平成23年調査結果~【歯の状況(20本以上の歯が残っている人の割合)】
~平成28年調査結果~【歯の状況(20本以上の歯が残っている人の割合)】
お口の健康は 健康寿命を延ばします!!
統計局の平成27年簡易生命表によると日本人の平均寿命は女性が87.05歳、男性が80.79歳となっています。厚生労働省は国民の健康の増進の総合的な推進を図る基本的な方針の中で、健康寿命の延伸を大きな目的の一つに位置付けています。健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間と定義づけられています。しかし現状で日本人における、平均寿命と健康寿命の間には男性で約9年、女性で約12年のかい離があると報告されています。
歯が多く残っている人や、歯が少なくても義歯等を入れている人では、歯が少ない人、また義歯を入れていない人と比較して、年齢、治療中の病気や生活習慣などの影響を取り除いても、その後に認知症発症や転倒する危険性が低いということがわかってきています。歯を失い、入れ歯を使用していない場合、歯が20歯以上残っている人や歯がほとんどなくても入れ歯によりかみ合わせが回復している人と比較して、認知症の発症リスクが最大1.9倍になるという報告もあります。また、19歯以下で入れ歯を使用していない人は、20歯以上保有している人と比較し、転倒するリスクが2.5倍になるという調査結果もあります。
自家用車に乗っている割合や携帯電話を保有している割合は8020達成者の方が高いという結果も出されています。つまり元気な高齢者でいるには、できるだけ自分の歯を保有することが秘訣ということです。
以上のように、残っている自分の歯が多い人ほど、またはすでに自分の歯を喪失しても入れ歯、インプラント等で、口腔機能を回復できている高齢者は認知症になりにくく、きちんと美味しく食事ができることで、身体と心の栄養を摂取でき、要介護になりやすい疾患を予防し、健康寿命を延伸する可能性があると思われます。
政久歯科醫院ではすべての診療で予防を重視しております 。
患者さんがいつまでも自分の口から美味しいものが食べられるように、自分らしく話したり、笑ったりできるように、政久歯科醫院は全力でお口の健康をお守りします!!
定期健診・お口のクリーニングが必要な2つの理由
2017年5月25日
こんにちは、歯科衛生士の土居です。
歯科衛生士になって4年目、患者様のお口の健康のお役に立てることが大きな喜びになっております。
気持ちを新たに日々笑顔で頑張っております。
さて虫歯や歯周病の治療後、そのままになっている方はいらっしゃいませんか?
初診でご来院された患者さまの中には「以前治療した歯科医院では、治療後の定期健診やメンテナンスのことは言われたことがない。」とおっしゃる方がかなりいらっしゃいます。
なぜ、治療後に定期健診やクリーニングに行く必要があるのでしょうか?
「歯科医院は、痛みなどの問題があってから行く所じゃないの?」
と思われるかもしれません。
いま自分の歯のどこに虫歯があるか分かりますか?
たとえば何本虫歯があるか?その場所はどこなのか?それとも全く虫歯はないのか?
たぶんお分かりにならないでしょう。
それは当然のことなのです。
ほとんどの場合、痛みが出たり、かぶせ物が外れたりして虫歯に気がつかれますね。
しかし、痛みが出たり、外れたりしてから治療を受ける場合は、かなり状態が悪くなっている場合が多いのです。
定期健診やクリーニングが必要な理由の1つ目は
お口の健康な状態を維持する、あるいは虫歯や歯周病の早期発見のため、です!!
早期発見を可能にするのは、歯科医師や歯科衛生士といえども定期的なチェックを受けるしか道が無いのです。
定期健診やクリーニングが必要な理由の2つ目は
自分で行うセルフケア(歯磨き)では完全に歯についたプラーク(歯垢)を落とす事が不可能だからです。
せっかく治療をしてもその後の歯磨き習慣がそれまでと同じであれば、また虫歯や歯周病にかかるリスクは高いままです。
歯科の世界で、プラーク(歯垢)の取り残しが何%ぐらいなら、歯磨きがとても上手いとされる指標だと思いますか?
1%? 5%? 10%?いえいえ、もっと多いのです。
取り残しが20%以下なら歯磨きがとても上手な指標なのです。
私達、歯科衛生士でも歯磨き後に取り残しチェックをすると20%位プラーク(歯垢)が残っているのです。
逆を言えば、すごく上手な人でも20%もの取り残しがあるのです。もちろん、毎回です。
平らなお皿を目で見て汚れを取るのと違って、とても歯の汚れを取るのは難しいのです。
奥歯は見えない・デコボコしている・歯と歯の間にスキマがある・ほっぺたがじゃま
実際汚れが取れているかの確認も出来ない・すべて感覚で汚れを取るしかないなど歯ブラシが難しい要因はたくさんあります。
一般的には20%どころか、プラーク(歯垢)の取り残しが50%60%の方はたくさんいらっしゃいます。
そして、歯ブラシが上手く当たらない場所は毎回同じなので、その部分が虫歯になったり歯周病が進行したりしてしまうのです。そのような観点から、北欧や欧米では自分では取れないプラーク(歯垢)・歯石を
定期的にクリーニングする事が当たり前になっているのです。
またプラーク(歯垢)は、細菌の増殖した塊なのですが、一度クリーニングでキレイにとっても徐々に増殖していきます。
そして、時間の経過と共に悪性度の高い歯周病菌がとても増えてくるのです。
だからこそ、定期クリーニングして除去する事により歯を長く残す事が可能となるのです。
あきらめないでください
私たち日本人も歯の寿命を長くすることができるのです
日本人も歯の寿命を長くする事は可能です。
しっかり治療をしたあとに3ヶ月に一度のペースで定期健診とクリーニングに通うということだけです。
定期健診やクリーニングのペースは患者様それぞれのリスク等により違いますので、私たち歯科衛生士にご相談ください。
定期健診とクリーニングに通うというデンタル習慣を身に付けられると、痛くなったら、外れたら歯科医院に通う習慣の人生よりもかならず歯を長く残す事が可能となります。
私たちは、歯を出来る限り長く残して健康で幸せな患者様を増やしていきたいと思っております。
歯を長く残したいという気持ちがあれば、歯を残す道は必ず開けます。
そして、歯の寿命をのばす事で、たくさんのメリットを受け取る事が出来るのです。
実際に治療をしていて、50代の患者様がこのような事をお話しされた事があります。
「もう歳だから、歯が抜けていくのはしょうがないよね。
うちの親も歯が悪くて最後は入れ歯で、たいへんそうだったし・・・」
私はこうお答えしました。
「人それぞれ体質があるので、虫歯になりやすい方や歯周病になりやすい方はいらっしゃいます。
でも、しっかり治療して、定期的に健診を受け・クリーニングをしていけば長く歯を残す事は可能です。
日本の予防歯科も進化してきているし、昔よりずっとずっと歯を長く残す事が可能となっています。
ぜひ、一緒に歯を長く残して、美味しくお食事ができるよう頑張りましょう、私も精一杯がんばりますから!』
あなたやあなたの周りにいらっしゃる大切な人達のお口の健康習慣が変わり、美しい笑顔と美味しく食べられる毎日のお手伝いができればと願いながら、お仕事をしております。
当院 院長はとても勉強熱心で患者様の願いを叶えるための情熱は素晴らしいです。
一緒にお口の健康を守っていきましょう。
若い方でも歯周病!!
2017年2月21日
こんにちは、二月も終わりに近づいてきましたが、まだまだ寒い日が続いております。寒中に可憐に咲く梅の花をみると、その健気さに心打たれます。華やかな桜の季節前の静かに春を待つこの時期が、とても好きな歯科衛生士 岡嶋です。
さて、先日「全身の健康はお口に通ず」で歯周病のことに触れましたが、若い方は「自分には関係ない」と思われていませんか?
確かに歯周病罹患率は年齢とともに増えていく傾向がありますが、25~34歳では20%位の罹患率となっており、当院におきましても若い方の進行した歯周病を見かけることがよくあります。
歯周病が始まる年齢=20代
歯周病は、20代から徐々に発症してくる場合が多いといわれています。
しかし、これには口腔内の常在菌(常に存在する細菌)のバランスや、歯磨きの方法、生活習慣、歯科医院での予防プログラムの実施有無によっても大きく差が出ます。
- ・たばこを吸っている
- ・糖尿病がある
- ・夜歯磨きをしていない
- ・間食が多い
- ・歯並び、かみ合わせが悪い
- ・歯医者に行ったことがない
- ・虫歯になったことがない
- ・歯科には歯が痛いときにしか行かない
このようなものに当てはまる人は、20代でもすでに重度の歯周病になっていたり、10代のうちに歯周病が始まるということも十分考えられます。
ちなみに、虫歯になりやすい年齢は20代前半ごろまでで、それ以降は徐々に虫歯にはなりにくくなってきます。
それと入れ替わるように歯周病菌が優勢となり、20代後半からは歯周病を発症する人が増えてきます。
また、「虫歯になったことがない」人に歯周病のリスクが大きい理由としては、歯にトラブルが起こらないため、歯科医院に行かないということが挙げられます。
虫歯菌が口腔内に存在しない人は、たとえ歯磨きをほとんどしていなくても虫歯にはなりません。
しかし、虫歯菌がいないからと言って、歯周病菌もいないとは限りません。
きちんとした歯磨きをする習慣がないまま、歯科医院にも行かずにいると、虫歯は1本もないのに、気がついたときには歯周病で歯を失うことになるということもあります。
歯周病は静かに、痛みなく進行していく病気であるため、歯科に行く習慣がないと、どうしても発見が遅れてしまう傾向にあります。
政久歯科醫院での歯周病治療の流れは次のようになっております。
歯周病治療の流れ
歯周基本治療(STEP.1~STEP.3)
STEP.1 検査(基本・精密検査、レントゲン診査など)
まず、症状に対する応急処置をします。治療計画を立て、治療方針をご相談します。
STEP.2 プラークコントロール
プラーク(歯垢)コントロールの基本は、あなたの毎日のハミガキです。
あなたに合ったブラッシング方法を指導します。
STEP.3 歯周病初期治療(原因除去療法)
プラークコントロール(患者様:歯肉縁上+術者:歯肉縁下)により炎症を緩和して、歯石の除去・かみ合わせの改善などを行うことにより、歯周病の原因を取り除きます。
※歯周基本治療(STEP.1~STEP.3)を経てSTEP.4の再検査の結果、完治が困難だった場合は、次のSTEP.5に進みます。
STEP.4 再検査
検査結果を基に、再度治療計画を立てます。重症で症状が改善しない場合は歯周外科手術が必要です。
基本治療で完治した場合は、メインテナンスに入ります。
STEP.5 歯周外科手術(歯周病の中等度~重症の時、必要に応じて)
歯周病の原因を取り除いても治らないほど重症な場合、歯周外科手術が必要な場合があります。
フラップ手術(モディファイドウイッドマン法・アピカリーポジションド法)
歯肉をめくり、歯根の奥深くについた歯石を除去、不良な病巣の肉を除去して再び縫合して戻し、歯周ポケットを取り除く手術です。
歯周組織再生療法(EMD法・GTR法など)
歯周再生療法、骨移植法とは、中等度以上の歯周病で失われた歯周組織を元に戻す治療です。
すなわち歯周病で破壊された歯の周りのセメント質、歯根膜、歯槽骨などを再生する治療です。
そして歯の周りの歯肉は蘇り、プラークコントロールしやすい歯肉になります。
エムドゲイン(EMD法)は、スウェーデンで開発された歯周組織再生用材料です。
GTR法は、人工の膜を用いて骨が出来るまで歯肉の侵入を防ぐ方法です。
歯肉歯槽粘膜形成手術(遊離歯肉移植術・結合組織移植手術・小帯切除など)
抜歯などにより陥没した歯肉にボリュームを与えたり、露出した歯根面を歯肉で覆うことが出来ます。
STEP.6 メインテナンス
歯周病は再発しやすい病気です。お口の健康を維持するためには、定期的なクリーニングと歯科健診が必要です。若いうちから、お口の健康を守ることで全身の健康も守りましょう。私たちがお手伝いさせて頂きます。