「食べる力」は小さな頃から育つ 〜お口の成長は、一生ものの財産〜|岡山市にある歯医者【政久歯科醫院】
2025年11月26日
目次
私は普段、小児歯科を中心に診療していますが、最近は訪問歯科にも携わる機会があります。
子どもたちのお口と、ご高齢の方のお口――一見違う世界のようでも、どちらも「生きる力を支えるお口の力」が根本にあることを日々感じています。
この気づきをもとに、今回は小児期からの“食べる力”の大切さについてお伝えします。
🍀訪問歯科で感じたこと

施設やご自宅などに訪問し、口腔ケアやむし歯治療、入れ歯の修理などを行う中で感じることがあります。
それは、『外出が難しい方には、必ず理由がある』ということ。
老衰や脳血管疾患、認知症など、体の機能や心の動きに制限がある中で、
それでも「食べたい」「話したい」「笑いたい」と願う方がたくさんおられます。
そしてその思いを支えるのが、“お口”です。
お口が清潔で、噛んで飲み込む力が保たれていると、
感染予防になるだけでなく、「おいしい」「楽しい」という感情が戻ってきます。
入れ歯を調整し、痛みが取れただけで
「やっと食べられた」「また好きなものが食べたい」と笑顔を見せてくださる瞬間。
その姿に、“食べることは生きる力そのもの”だと感じます。
👶そして気づくのは、「その力は子どもの頃から育つ」ということ

高齢になってからの噛む力・飲み込む力を支えるのは、実は子どもの頃に育まれた“お口の機能”です。
- ・よく噛む習慣
- ・口を閉じて飲み込む力
- ・柔らかすぎない食事でお口を使う経験
こうした日々の積み重ねが、将来の「食べる力」をつくります。
だからこそ、小児期のお口育ては「むし歯予防」だけではなく、
“一生自分の口で食べるための準備期間”でもあるのです。
🌱今のお口に合ったサポートを

「食べるのが遅い」「すぐこぼす」「好き嫌いが多い」
これらは、“しつけ”や“マナー“の問題だけではないかもしれません。
お口の機能の発達については、別のブログでお話ししていますので、ぜひご覧ください
無理に頑張らせるよりも、
お子さんの“今”に合ったサポートをすることで、
笑顔でおいしく食べる力が自然と育っていきます。
🌸“今”を大切にすることが、“未来”の笑顔を守る
訪問歯科で出会う方々が教えてくれたこと。
それは、「食べることをあきらめない気持ち」が、どんなときも人を元気にするということです。
その力の土台は、子どもの頃から育まれています。
“食べる力”を育てることは、“生きる力”を育てること。
政久歯科醫院では、
小児期の「お口の機能の発達」から、
高齢期の「食べる力の維持」まで、
患者様の“今”に合わせたサポートを大切にしています。
食べる時間が長い、噛むのが苦手、そんな“気になる”があれば、
それは成長のチャンスかもしれません。
お子さん一人ひとりに合った「お口育て」、一緒に見つけていきましょう。
💬小児担当の歯科衛生士として

私は普段、小児の診療に携わっていますが、
訪問歯科を通して「今の子どもたちの未来」も改めて考えるきっかけになりました。
どの年齢でも、“お口の健康”は「生きる力」に直結しています。
だからこそ、今できる小さな習慣を大切にして、
“生涯” 笑顔で食べられるように、一緒にお口育てをしていきましょう!
この記事の筆者
歯科衛生士:中島加奈

プロフィール
- 歯科衛生士歴22年
- 米粉ナチュラルアドバイザー
- 3児の母
- お口育て教室・離乳食講座開催
この記事の監修者
院長:政久 直紀

経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設

























