歯医者さんは、お口の定期管理・予防処置をする場所へ|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年12月9日
皆さんはどのような時に歯医者さんへ行きますか?
歯の痛みなど困ったことが起こった時でしょうか?
実は今「予防歯科」という言葉が知られるようになり「痛くなる前に歯医者さんに行く」「良い状態を維持するために定期的に歯医者さんに行く」と通院される方が増えてきました。 今回は、そんな時代の変化や患者様の意識の変化、また予防歯科のメリットや歯医者選びのポイントまでをお伝えします。
治療メインの場所から予防をする場所へ
日本には「むし歯の洪水時代」と呼ばれる時期があったことをご存じですか?
今から約50〜60年くらい前、日本中にむし歯のある子どもが溢れていました。また、歯科治療の知識・技術が未熟で「痛みが出た時・困った時」の対症療法のみが行われていました。
私の親世代(70代)の選択肢は、「むし歯になってから歯医者さんへ行き、治療するか抜歯するか」でした。実は、私も小学生の頃、毎年のように学校の歯科検診で「C(むし歯)」と書かれたお手紙を持ち帰り、歯医者さんへ連れて行かれていました・・・さすがに、歯をすぐ抜くようなことはなく削って詰める治療をしてもらっていました。今思えば、歯磨きをした記憶はあまりなく、デンタルフロスの存在すら知りませんでした・・・柔らかいミルク飴を食べて銀歯が取れることもありました。
知識があれば、むし歯予防もできたはずですが、私の幼少期は世間的にも家庭の中でも、むし歯予防の概念が浸透してなかった時代で「歯医者さんは、薬品の匂いがする、歯を削られる場所」と認識していました。
近年、「むし歯を作らないように、予め防ぐ(予防)」が当たり前となり“むし歯ゼロ”を目指せる時代になりました。これは、予防の概念が世の中に広まり、フッ素入り歯磨き粉の普及、家庭での食生活の変化、そして多くの方がお口の健康に関心を持つようになったおかげです。 そして、歯医者さんの存在も「歯を削る場所から、むし歯を作らない予防する場所」へ変わりつつあります。
しかし、その一方で、歯医者さんへの定期的な通院が習慣化されていない現実もあります。 「むし歯がないから、歯医者さんへ行かない」 「毎日フッ素入り歯磨き粉を使っているから大丈夫」 「歯の掃除だけなら、歯医者さんでなくても家でしているから」 などの声を聞くことも少なくはありません。 では、なぜ歯医者さんに行く必要があるのか?気になりますよね!
ここからは、予防歯科について書いていきます。
歯医者さんは、歯の掃除をしてくれるだけ?
お家での歯磨きで歯ブラシだけを使用した場合、落とせる汚れ(歯垢)は約60%程度と言われています。 歯ブラシに加えてデンタルフロスを使うことで、約85%程度まで綺麗にすることはできますが、残りの約15%の汚れは、お家での歯磨きで完全に除去することは難しいと言われています。そして残った歯垢はむし歯や歯周病を引き起こす原因になりかねません。この15%の磨き残し(歯垢)は歯科醫院で除去することが出来ます。だからこそ、歯医者さんでの定期的な予防処置&管理が必要です。
歯科醫院の予防処置・定期健診では以下のような検査・処置を行います。
- ① PMTC(Professional Mechanical Teeth Cleaning:専門職のスタッフ(歯科医師・歯科衛生士)による機械を使った歯の清掃)を受けることで、お口の中の細菌の数をぐっと減らす事ができる。
- ② 歯科医院専用の高濃度フッ化物を利用し、歯の質を強化させることによってむし歯になりにくい状態にする。
- ③ 歯茎の状態を検査し、歯肉炎や歯周病の状況を把握して、歯石・歯垢の除去やブラッシングのポイントを伝えることで歯茎の健康を守る
- ④ 様々なお口のトラブルが起こらないようにむし歯や歯周病のチェックだけではなく、歯並びのチェックなどを行い、問題が起こる前に確認し、健康な状態を維持できるようにする。
例えば、この夏大活躍だったエアコン。 普段、ご家庭でお手入れができる範囲は限られていますよね。シーズンが終わると、内部まで専門家にしっかりクリーニング&メンテナンスをしてもらうことで、翌年も綺麗な状態で気持ちよく使い続けることができます。
お口のケアも同じで、ホームケア(普段の歯磨き)とプロケア(歯科の定期健診など)の両方をうまく使い、良い状態を長く維持することができると良いですね♪
小さい頃からの習慣が一生の健康を左右する
子どもの頃から、定期的な歯科検診を受ける習慣をつけることは、お口の健康を保つためにとても大切です。
むし歯も歯周病も歯並びも、生活習慣病の一種です。毎日の生活習慣によって発症・進行することがあり、逆に言えば生活習慣を整えることで予防することも可能です。生活習慣は知らず知らずのうちに身についており、大人になってから学び・身につけることは少ないのではないでしょうか?
だからこそ、小さいうちから「予防のために歯科医院に通う」習慣をつけておくことが大切です。
それぞれの予防法
むし歯を予防
食べるものの質やタイミングで食生活習慣を整える。
食べたら磨く・歯ブラシやデンタルフロスを使う・低濃度フッ化物利用の習慣化。
歯医者さんでPMTCを受けることなど、むし歯を発症させないようにする。
また、定期健診で初期う蝕(まだ穴が開いていない状態のむし歯)の段階で早期発見することで、原因を解決し穴が開かないように予防することが可能です。
歯周病予防
歯周病菌にも様々な種類があり、その中でもレッドコンプレックスと言い「歯周病を進行させる能力の高い菌の集合体」がいます。この菌が、お口の中に定着してしまうと、なかなか厄介で歯周病をどんどん進行させてしまいます。レッドコンプレックスの感染時期は、小学校高学年から18歳くらいまでの間と言われています。この菌たちは、酸素が少ない環境を好む特徴があり、深い歯周ポケットに存在するため、歯茎の健康な状態を保って歯周ポケットを深くしないように予防することで感染しない、させないことができます。
そのためには、お口の中の汚れ(歯垢)をしっかり落とし続けることが大切です。
歯並び予防
歯並びは生活習慣(食べる・話す・姿勢・鼻呼吸・表情)などに左右されます。例えば、口呼吸。様々な原因や癖で口で呼吸する習慣がついていると、歯並びや噛み合わせにも影響します。
歯科矯正治療で歯並びを治したとしても、口呼吸が改善されなければ、歯並びが後戻りする可能性も高くなります。そのような習慣を悪習癖と呼び、早期発見早期改善(治療)をすることで歯並びを悪くさせない予防ができます。
口腔機能低下症の予防
口腔機能低下症とは、加齢だけでなく、疾患や傷害など様々な要因によって、お口の機能が低下していく症状のことを指します。この症状を放置すると、摂食嚥下障害(食べ物を口に運び、咀嚼し、飲み込む過程に問題が生じる状態)などを引き起こし、低栄養・筋肉や心・身体機能の低下など、全身の健康を損ないかねません。
最近、活舌が悪くなった・わずかにむせる・食べこぼしが増えた・口が渇きやすいなど、気になることはありませんか?もしかすると、口腔機能低下症の一歩手前まできているかもしれません。
実は、口腔機能の衰えと身体の衰えには相関関係があると言われています。 歯が残っていても、舌の力・唾液量などお口の機能が衰えていると食事がうまくできないことがあります。また、食べる機能が低下していると硬めの食事がとりにくくなり、たんぱく質や食物繊維などが不足し、栄養が偏りやすくなります。
歯科では、口腔機能の検査や管理をすることで、口腔機能低下症の予防をすることが出来ます。まずは、ご自身のお口の状態を知るために、歯科醫院の受診をおススメします。
口腔機能発達不全症の予防
「口腔機能」とは、「食べる」「話す」「呼吸する」などの、お口周りに関する基本的な機能のことです。これらの機能が十分に発達していないか、正常に獲得できていない状態のことを口腔機能発達不全症といいます。
該当する人は年々増加しており、最近のデータでは約5人に1人の子どもに「お口ポカン」や「いびき」といった口腔機能発達不全症のサインが見られると言われています。 一方で、口腔機能発達不全症という病名を知らない方もまだまだ多くいらっしゃいます。
口腔機能発達不全症の原因は、口呼吸や指しゃぶりなどの悪習癖と言われています。例えば、口呼吸だとお口周りの筋肉の発達・顎の発達を阻害し、歯並びや噛み合わせにも悪影響を及ぼします。
たとえ大人になって矯正治療で綺麗な歯並びにしたとしても、こういった悪習癖があると、矯正前の状態に少しずつ戻っていく後戻りに繋がります。
成長段階から正しい口腔機能を身に着けることで、きちんとしたお口の成長を促すことが大切です。歯科醫院では口唇や舌など、お口周りの機能をトレーニングすることができます。トレーニングを通して、悪習癖を無くし、正しい機能を獲得することで、口腔機能発達不全症を予防・治療していきます。
お子様のお口を見て、口が空いている・くちゃくちゃ音を立ててご飯を食べているなど、少しでも気になることがあれば気軽にご相談ください。
親子が笑顔で通える歯医者さんへ
小さい頃から歯医者さんに通うこと・お口に触れることに慣れることで、歯医者さんを怖がることなく、定期的に通うことができます。そして、子どもが楽しく通える歯医者さんを選ぶことは、お口の健康を習慣づける上でとても重要です。子どもが楽しく通える歯医者さん選びのポイントを4つご紹介します。
①子どもの目線に立った診療
子どもがリラックスできるような雰囲気作り、分かりやすい説明、丁寧な治療をしてくれる。
②予防に力を入れている
定期的な検診やクリーニング、フッ素塗布、歯並び予防など、予め困りごとが起こらないよう予防処置などに力を入れている。
③小児歯科専門スタッフがいる
大人は子どものミニチュアではないので、小児歯科の専門知識を持ったスタッフが子どもの発育段階に合わせた診療を行うことができる。
④親身になって相談に乗ってくれる
一人一人に寄り添った対応をしてくれ、歯に関する悩みや不安を相談できる。
小さなうちから予防歯科に通う習慣をつけるために、当院ではこんなことをしています
- ・歯磨き指導、食育など、予防に関するアドバイス
- ・親子で参加できるイベント開催
- ・お口の機能(食べる・話す・呼吸)をサポートするトレーニング
- ・妊娠期のお口のケア
- ・離乳食サポート
まとめ
いかがでしたか?「むし歯ゼロ」の時代だからこそ、歯医者さんへの定期的な検診を習慣化し、一生涯自分の歯で安心安全に美味しく食べることができたら嬉しく思います。
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
虫歯・歯周病になりやすい人とは?その予防法も紹介!|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年12月2日
虫歯や歯周病は、多くの方にとって気になる問題です。放っておくと、痛みが出たり、歯を失う原因になりますが、日々の生活習慣やケアなど少しの意識と予防でリスクを減らすことができます。今回は、「虫歯になりやすい人」「歯周病になりやすい人」、さらには両方になりやすい人の特徴や、それぞれの予防法についてご紹介します。
虫歯になりやすい人
以下のような習慣がある人は、虫歯になりやすい傾向があります。
- ● 甘いものや炭酸飲料を頻繁に摂取する
- ● 唾液の分泌量が少ない(緩衝能が低い)
- ● 歯並びが不揃いで、歯磨きが届きにくい箇所がある
- ● 矯正治療中で固定式の器具を使用している(器具の周囲が磨きにくい)
虫歯は、糖分をエサにする細菌が酸を生成し、歯を溶かすことから始まります。自分の生活習慣を少し意識して、歯磨きと食生活を整え、歯科で定期的にチェックを受けることで、虫歯のリスクを大きく減らすことができます。
虫歯を防ぐためには、食後の歯磨きやフッ素入りの歯磨き粉の使用が大切です。また、唾液には酸を中和する働きがあるため、唾液の分泌を促す習慣も効果的です。
年代別:虫歯リスクと予防法
ここからは、年代別にその時期に起きうるリスクとその予防法をお伝えします。
乳幼児・小児期(0~12歳)
母乳・ミルク・離乳食を経て、様々な食材が食べられるようになってくると、甘いお菓子やジュースをよく飲むようになる子が増えてきます。お菓子や甘い物を「全く食べてはダメ!」ではなく、食べる物の質や食べるタイミング・回数を大人がコントロールすることでリスクを減らすことが出来ます。 乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯質が弱いため、正しい食生活に加えてホームケアではフッ素を使うこともおススメです。
この年代は、まだまだ自分一人では上手に歯磨きをすることは難しいので、保護者が仕上げ磨きをして磨き残しを減らすことが大切です。
「子供の歯をちゃんと磨けているか仕上げ磨きに自信がない」という保護者の方、歯科醫院の検診では歯科衛生士が歯磨きのポイントもお伝えしています。お子様の定期健診でご来院される際に、ぜひ担当歯科衛生士に質問してみてください。
中学生・高校生(13~18歳)
この頃は、世界も広がり、自分の出来ることや選択できることが増える時期です。 自由に選択できるようになることで、間食や炭酸飲料を摂取する機会も増えてくるため、虫歯のリスクが高くなりがちです。また、部活や勉強など生活の変化で忙しくなり、歯磨きが疎かになってしまうことも考えられます。このころまでに、正しい虫歯予防の知識を知って「だらだら食べ・飲みをしない」など間食の取り方のポイントを押さえて自分でコントロール出来るようになっていることが大切です。また、非ブラシやフロスを使った歯磨きの習慣が身についていることも大切です。
成人期(19~64歳)
この時期、特に注意したいのは、仕事や子育て・家事で忙しく、偏った食生活になること。 また、ストレスや生活習慣の乱れの影響で、唾液分泌が減少し、お口の中が乾燥しやすくなることで、虫歯のリスクが上がることです。毎日の歯磨きでしっかり汚れを落とし、規則正しい生活をすることが理想ですが、なかなか難しい場合も多いと思います。
虫歯が出来て、治療が必要になると通院回数が増えて、さらに忙しくなったり、途中で治療(通院)を辞めてしまったりと、どんどんと状況が悪くなることもあります。 だからこそ、定期的に歯科でチェック・クリーニングを受けて、虫歯のリスクを少しでも減らすことをおススメします。
忙しい中でも「ここだけは押さえておいて!」という歯磨きのポイントもお伝えします。
高齢期(65歳以上)
年齢を重ねると、だんだんと唾液の分泌量が減少し、口腔内が乾燥しやすくなります。また、身体の疾患があれば、薬の影響でお口が乾燥する「ドライマウス」になりやすくなります。口腔内が乾燥することによって虫歯のリスクも高まります。
さらに、丁寧な歯磨きが難しくなり、磨き残しが増えがちです。ただ、歯磨きについては使用する歯ブラシの形や大きさ・やわらかさを変えて磨き残しが少なくなるように工夫することが出来ます 歯科の定期健診では、口の動きや舌の動きなどのお口周りの筋肉が落ちていないかのチェックを行い、トレーニング方法、唾液を増やす方法など、歯磨き以外の対処法もお伝えしています。
年齢ごとに異なるリスクとそれに対応したケアが虫歯予防には重要です。
それぞれの年代で自分に合った予防を取り入れて、定期的に歯科検診を行うことが虫歯を予防するポイントです。
歯周病になりやすい人
歯周病になりやすい人には、次のような特徴があります。
- ① 喫煙者
- ② 糖尿病
- ③ 歯ぎしり・くいしばりがある
- ④ 遺伝
- ⑤ 口呼吸
- ⑥ 不適合な被せ物や入れ歯
歯周病は、歯と歯茎の間に溜まったプラーク(細菌のかたまり)によって引き起こされます。初期症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうこともあります。また放置してしまうと歯が抜ける原因にもなります。
歯周病を予防するためには、正しい歯磨きとともに、歯間ブラシやフロスを使って歯と歯の間をしっかり清掃することが大切です。また、喫煙は血流に悪影響を及ぼし、歯茎の健康を損ねるため、タバコを吸う人は禁煙を意識することも歯ぐきの健康に繋がります。
年代別:歯周病のリスクと予防法
歯周病になりやすい人の特徴は、年齢によっても異なるので、年齢別にリスクと特徴・予防法をお伝えします。
若年期(10~20代)
いわゆる思春期には、ホルモンバランスの変化によって、歯茎が腫れやすくなることがあります。また、正しい歯磨きが習慣化していない場合は歯と歯茎の境目に汚れ(プラーク)が残りやすく、歯周病の原因になります。
歯間ブラシやフロスを使って、歯と歯の間を清潔に保つなど、正しい歯磨きの習慣を身に着けることが大切です。
成人期(20~40代)
仕事やプライベートでのストレスから睡眠不足など、生活習慣の乱れが歯周病を悪化させやすくします。
また、20歳を超えて、飲酒や喫煙が始まることも歯ぐきに悪影響を及ぼします。もちろんご家庭での歯磨きなどのセルフケアが正しく出来ることが理想ですが、忙しさから十分なセルフケアが難しいという方も多くおられます。定期的に歯科醫院でのチェックやクリーニングで、歯周病の早期発見・歯石除去などのプロケアを受ける事で歯周病の予防します。
中年期(40~60代)
虫歯と同様で、年齢を重ねるとともにだ液量が減少し、お口の中が乾燥しやすくなるため、口腔内の細菌量が増えることがあります。40代頃から「歯ぐきが下がる」「歯がグラグラする」など、歯周病の症状が現れやすくなってきます。
歯間ブラシやフロスを活用して、歯周ポケットを清掃すること、また唾液分泌を促す習慣(だ液マッサージなど)を身に着けることが大切です。歯間ブラシやフロスについて、自分のお口に合った使い方は、定期健診の中でもお伝えしています。
高齢期(60代以上)
更に年齢を重ねると、免疫力が低下し、歯茎が細菌に対して抵抗しにくくなるため、歯周病が進行してしまうことがります。また、糖尿病や心疾患など全身疾患の影響・お薬の副作用で口腔内が乾燥することで、歯周病の進行・悪化につながることもあります。
全身の健康管理と歯周病の関連を意識して、医科と連携しながら、歯周病の進行をコントロールできるよう、定期的な歯科通院を続けることが大切です。
それぞれのライフステージや生活環境に適した予防・ケアを行うことが、歯周病のリスクの予防につながります。
虫歯と歯周病の両方になりやすい人
虫歯や歯周病が両方進行しやすい人には以下のような共通点があります。
- ・食後に歯磨きを怠りやすい
- ・不規則な生活やストレスを抱えている
- ・定期的な歯科検診を受けていない
生活リズムや食事の乱れ、ストレスは口腔内環境の悪化につながり、虫歯・歯周病の両方の疾患を引き起こす原因となります。
規則正しい生活・食事・歯磨き(ホームケア)を行うことも、虫歯・歯周病の予防につながります。
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
治療ではなく予防が大事|メンテナンスの重要性|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年10月30日
歯医者に行くベストなタイミングは「歯が悪くなる前」です!
治療をする歯医者から予防をする歯医者へ
一昔前は、「歯が痛くなったら歯医者に行く」という方が多かったですが、最近では歯科医院は「悪くなる前に予防に行く場所」に考え方が変わってきています。 実は、歯を失う原因になる「虫歯」や「歯周病」は、予防ができる病気です。 しかし、適切な予防が行われず罹患する人が多く、虫歯や歯周病になってしまったら、必ず治療が必要になってしまいます。その後予防が行われず、更なる治療を繰り返すことによって「歯の寿命」はどんどん短くなり、最終的に歯を失ってしまうこともあります。 当院では、予防歯科に力を入れています。 患者様一人ひとりに合わせた予防プログラムを行い、ご自身の歯を出来るだけ長く健康に保つことができるようサポートしていきます。 今回は、予防が大切な理由と予防することのメリット、そして当院で行っている予防についてお伝えします。
どうして虫歯予防が大切なの?
虫歯は歯質が溶かされていく疾患です。一度溶かされた歯質は元に戻らないため、溶かされた部分を修復する治療が必要になります。 虫歯治療では、虫歯部分を削って詰め物や被せ物をして修復します。一度修復した歯も詰め物や被せ物の隙間から再度虫歯になってしまうリスクがあり、何度も再発を繰り返してしまうことがあります。 その結果、徐々にご自身の歯質は少なくなり、最終的に抜歯せざるを得なくなってしまう可能性があります。 このように虫歯は、一度罹患して治療を始めると、治療サイクルに陥ってしまうことがあります。 そうならないために、虫歯になる前に予防をすることが大切なのです。
どうして歯周病予防が大切なの?
歯周病は、歯周病菌が出す毒素により、歯を支えている骨(歯槽骨)が溶かされていく病気です。 歯周病が進行すると、最終的に歯を支えることができなくなり、歯が抜け落ちてしまいます。 歯周病は、自覚症状が数ない疾患です。初期の段階では、痛みなどの自覚症状がほとんどなく、ご自身では気づけないことが多いです。 歯周病はゆっくり知らず知らずのうちに進行し、気づいた時には中程度から重度にまで進行していることがあります。そして、破壊された歯槽骨は元に戻ることはありません。 歯周病にならないように、もしくは今の状態よりも進行しないようにコントロールをすることが大切なのです。
予防には定期的なメンテナンスが重要です
虫歯や歯周病の予防には、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けること、それから自宅での毎日の丁寧なケアが大切です。 予防は一度で終わるものではありません。日々の歯磨きに加えて、定期的なメンテナンスにより、自宅では取り除けない汚れをしっかりと除去するからこそ、お口の健康が保たれます。 ここからは定期的にメンテナンスを受ける事で得られるメリットをご紹介します。
定期的にメンテナンスを受けるメリット
さまざまなお口のトラブルを早期発見し早期治療ができる
虫歯は、初期の段階では痛みを感じることがありません。また、歯周病にいたっては痛みを感じることなく進行し、気づいた時には重度にまで進行していることもあります。 当院では定期的にメンテナンスで歯科衛生士が歯周組織の検査やクリーニングを行い、1年に1回お口全体のレントゲンを撮影し歯科医師が各印することで、自分では気づくことが難しい初期の虫歯や歯周病を、早期発見・対処することができます。 また、お口のトラブルは虫歯や歯周病だけではありません。 歯が割れたり破折すること、詰め物や被せ物が取れてしまうこともあります。トラブルに早く気づき治療をすることで、悪化するのを防ぐことができます。 また、粘膜の病気に気づくきっかけにもなります。 発生率は少ないですが、舌がんや歯肉がんなど、口の中に発生するがんもあります。定期的なメンテナンスで、そのような異常にいち早く気づくことが可能です。
全身の健康維持につなげることができる
虫歯や歯周病は全身の健康とも関わりがあります。 特に歯周病は深い関係があり、歯周病の進行は、糖尿病・狭心症・心筋梗塞・脳梗塞などのリスクを高めると言われています。 歯周病の発症や進行を予防することで、全身の健康維持にもつながります。
経済的な負担が軽くなる
予防歯科も治療費がかかりますが、虫歯や歯周病にかかると、治療費用や期間・回数がかかることもあります。定期的なメンテナンスで、治療の回数を減らすことで結果的に費用をおさえることができます。 お口の健康は、全身の健康維持にも繋がることから、虫歯・歯周病を予防することで生涯の医療費全体の削減にもなります。 ここからは政久歯科醫院の取り組みをご紹介します。
歯科衛生士は担当制です
当院では、定期的なメンテナンスにおいて、歯科衛生士の担当制を取り入れています。 担当制にすることで、患者様のお口の状態、治療歴、虫歯や歯周病のリスクから生活習慣まで継続的に把握することができます。政久歯科醫院では、患者様とのコミュニケーションを大切にし、会話の中からも患者様に合ったきめ細かい処置や、適切な予防ケアを行うことができます。 当院で行っている予防プログラム<h2> 当院ではさまざまな処置や検査を取り入れており、患者様に合わせた予防プログラムを実施することができます。中でも特徴的なものを紹介します。
唾液検査
当院では「SillHa(シルハ)」という唾液検査機器を導入しています。この検査では、専用の検査液で口をすすいでいただき、その検査液を調べることでむし歯菌の多さ・酸性度・緩衝能(かんしょうのう)・白血球・タンパク質・アンモニアの数値を測定することができます。この数値からお口の状態・虫歯や歯周病のリスクが知ることができます。
PCRを使った歯磨き指導
PCRとはプラーク・コントロール・レコードの略で、歯磨きがうまくできているかを知るための指数です。 当院では、歯垢に反応する染色液を用いて染め出しを行い、磨き残しの部位を記録・数値化しPCRを出します。ご自身の磨き方の癖や磨き残しのある部分を見つけて、患者様が適切な歯磨きができるようにお一人お一人に合った歯磨きのポイントをお伝えしサポートしています。
PMTC
PMTCとは、プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニングの略で、歯科医師や歯科衛生士が行う専門的な歯のクリーニングのことを指します。 専横の機械・器具を使って、ご自身では取りきれない歯垢や細菌の集合体(バイオフィルム)を除去し、虫歯や歯周病になりにくい環境を整えます。 PMTCは適切な頻度で定期的に受けることで予防効果が高まります。お口の状態に合わせて、通院の頻度やタイミングを歯科衛生士からお伝えしています。
エアフローの利用
エアフローは、PMTCで使用する機器の一つで、ジェット水政久歯科醫院の予防歯科ページ流と微粒子のパウダーによって歯面を効果的に清掃することができます。歯磨きでは取り除くことのできない細菌の集合体(バイオフィルム)を除去するほか、強固な着色汚れにも効果的です。 歯と歯ぐきを大切にしながらクリーニングが出来るため、痛みが苦手な方にも快適に受けて頂けます。
歯石除去(スケーリング・ルートプレーニング)
歯周病治療の基本は正しい歯磨きと歯石の除去です。歯科醫院では患者様ご自身で取り除くことが難しいプラークや歯石を専門の機器で取り除いています。歯石を除去せずに放置していると、炎症が起こったり、歯と歯ぐきの間の溝が深くなってしまいます。 歯周病が進行する前に定期的に歯石除去をすることで歯周病予防になります。 超音波スケーラーやハンドスケーラーを使って適切に歯石を除去します。
まとめ
いかがでしたか?
虫歯も歯周病も痛みが出てからの通院・処置では、歯の寿命を短くしたり、歯を支えている骨が溶けてしまったりと、元の状態・健康な状態に戻すことが難しい場合が多くあります。 予防をすることによって、歯と歯周組織、さらには全身の健康を守ることに繋がります。 ご自身のお口の体の健康のために、予防をすることをおススメします。
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この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
インプラントは虫歯にならない?治療後の口腔内トラブルについて解説|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年9月16日
インプラントは虫歯にならないって本当?
虫歯や歯周病などで歯を失ってしまった場合、通常歯入れ歯かブリッジかインプラント、場合によっては矯正のいずれかを選択して治療を行なっていきます。 その中でも一番『天然の歯に近い噛み心地』を再現できるのはインプラントですが、実はインプラントは虫歯にならないというメリットもあります。 しかし、インプラントは虫歯にならないと安心してしまうことは要注意です。今回はインプラントがなぜ虫歯にならないのか、また虫歯以外で気をつけたい口腔内のトラブルについて解説していきます。
なぜインプラントは虫歯にならないのか
インプラントが虫歯にならないのは、インプラントが天然の歯ではないからです。 インプラントはチタン製の人工歯根のことで、虫歯の細菌の影響を受けることはありません。 虫歯菌のエサである糖分をもとに歯の表面を溶かす酸を発生して虫歯となります。 歯を構成しているエナメル質や象牙質などは酸に溶けてしまうので虫歯になってしまうのに対して、インプラントの素材は細菌に対して耐性があり、虫歯が発生することはありません。
インプラントの口腔内トラブルは?
インプラントは虫歯にはなりませんが、その他のインプラントに関連する口腔内のトラブルが起きる可能性はあります。
インプラント周囲炎
インプラント周囲炎とは、インプラントを支える周囲の歯肉や骨に起こる炎症や感染症のことです。主に適切にケアが出来ていない状態が続くと、溜まったプラークが原因で細菌が繁殖し、炎症を起こします。 インプラント周囲炎の症状は、歯肉の腫れや出血、進行した場合は周囲の骨が吸収されることでインプラントが動揺します。
インプラント周囲の虫歯
インプラント自体は虫歯になることはありませんが、インプラントの周囲の歯が虫歯になることはあります。 虫歯になった歯の周囲はプラークも溜まりやすく、虫歯と気付かずに治療せず放置してしまうと、近くのインプラントの周囲にもプラークの影響を受けてインプラント周囲炎になってしまう可能性があります。
インプラントが抜け落ちる
インプラント周囲炎が進行した場合はインプラントが抜け落ちてしまうことがあります。 インプラント周囲炎はインプラントの周囲の歯肉のみならず、インプラントを支えている歯槽骨まで炎症が及んでしまうことがあります。歯槽骨がインプラントを支えられない状態まで吸収してしまうと自然にインプラントが抜け落ちてしまいます。
インプラントの破損
インプラントが破損してしまうことが稀にあります。 インプラントは、インプラント体・アバットメント・人工歯の三つの構造で出来ています。 セラミックなどの素材で作られることが多い人工歯が欠けてしまうことが多いです。人工歯が欠けてしまう主な原因は、噛み合わせの力が強くかかってしまっていたり、就寝中の歯ぎしりなどです。もし人工歯が欠けてしまった場合は、再度人工歯を作り直すことも可能です。 また稀ですが、アバットメントがゆるんでしまうこともあります。
口腔内トラブルを回避する方法
インプラントにまつわる口腔内トラブルは事前に回避することができます。 なるべく長くインプラントを使っていけるように、参考にしてみてください。
毎日のケアについて
インプラント周囲炎の予防には、毎日のケアをしっかり行い、炎症の原因となるプラークを残さないことがとても重要です。 インプラントのブラッシングはなるべく柔らかめの歯ブラシを使用し、インプラントと歯肉の境目を優しくマッサージするように磨きましょう。 歯ブラシのみならず、インプラントと隣の歯との間はデンタルフロスや歯間ブラシなどの補助的な道具を使用することでさらに細かい汚れまで除去することができるのでおすすめです。
当院で行っているケアに関して
インプラントをホームケアで毎日お手入れすることはとても重要ですが、ご自身では取りきれない汚れや歯石などは歯科医院にて定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。 インプラントのアバットメントの緩み・噛み合わせのチェックもメンテナンスの際に確認します。 また政久歯科醫院では、メンテナンスに精通した歯科衛生士がそれぞれの患者さんを専属で担当しています。 担当制で毎回同じ歯科衛生士が患者さんのお口の状態を把握しているので、小さな変化にも気付くことができます。 今回お伝えしたように、インプラントは虫歯になることはありませんが、インプラント周囲炎になる可能性はあります。 当院では悪くなる前の予防が重要だと考えております。インプラントが入った後もなるべく長く使っていけるように、メンテナンスは必須です。 インプラントのお手入れの方法などでお悩みの場合はお気軽に当院までご相談ください。みなさまのかかりつけ医として、予防のお手伝いをさせていただきます。
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この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
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- 政久歯科醫院 移転開業
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夜に限って歯が痛くなるのはなぜ?~どうしようもなく歯が痛い時の対処法~|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年8月12日
普段は全くお口の痛みを感じることはなかったのに「夜中に突然歯が痛くなってしまった」という経験はありませんか?
患者様からは「昼間は何ともなかったのに、夜に限って痛くなるんよ」というお話しも伺います。今回は「なぜ夜に歯が痛くなるのか?」そして「痛くなってしまったときの対処法」をお伝えします。
歯が痛くなる原因
まずは歯の痛み(口周りで感じる痛み)がどのようなことが原因で起こるかについてお話しします。痛みが出る原因は大きく3つあると言われています。
①虫歯
痛みが出る原因の1つは『虫歯』です。
虫歯は虫歯菌が産生する酸によって歯が溶けてしまうことによって起こります。
虫歯が進行して、溶けた部分がだんだんと歯髄(神経や血管が入っている部分)に近づく事で神経が敏感になり、しみたり、痛みを感じるようになります。虫歯が小さい時は少し冷たいものがしみる程度ですが、だんだんと大きくなるにつれ、何もしていなくても痛みがあるなど、症状は悪化していきます。
②歯ぎしり
次に挙げる痛みの原因は『歯ぎしり』です。
正確には咬合性外傷(こうごうせいがいしょう)といいます。強く歯ぎしりをしている人は歯全体が痛くなることが多いです。起きている時に痛みが出ることもありますが、この症状は朝起きた時に強く痛みを感じます。これは、寝ている時は理性が働かないため、起きている時の6〜7倍の力で歯ぎしりを行うことが原因です。無意識に歯ぎしりをしているということは多々あります。また、歯だけではなく口周りの筋肉も痛くなったり、耳の手前が痛くなったりもします。ここまで進行すると『顎関節症』という状態になります。
③親知らず
痛みの原因3つ目は、親知らずが原因で痛みを生じることもあります。親知らずの周囲の歯茎に炎症を起こすことを智歯周囲炎と言います。処置として消毒をしたり薬を飲んで炎症を落ち着かせます。もし、症状が頻回に起こるようなら、親知らずを抜くことも考えなければなりません。
痛みはこのようなことが原因で起こります。
では、本題の『なぜ夜間に痛みが強くなるか』について話します。
なぜ夜間に痛みが強くなるのか?
人の神経の中には『交感神経』と『副交感神経』があります。
これらは闘争・逃走反応とも呼ばれます。
例えば「スポーツをしている時などにアドレナリンが出る」という言葉を聞いたことはないでしょうか?アドレナリンは交感神経の伝達物質です。交感神経は人が闘争している時に働きます。
一方副交感神経は逃走、つまり身体を休めるときに使われます。
寝ている時はこの副交感神経が優位に働くといわれています。
副交感神経が優位に働くと、身体を休めるために血管が拡張されたり、血流の増大がおきます。これが原因で日中と比べて歯の痛みも感じやすいと言われています。
痛みが出た時の対処法
最後に、歯の痛みに対してどのように対応すればいいかをお伝えします。
前述したように、歯の痛みの原因は様々です。その為、痛みがある場合はできるだけ早く歯科医院を受診されることをおススメします。痛みの原因によって対処法は全く異なる為、歯科医師の診察・診断を受けて、原因を取り除く事が大切です。
もしも夜間のように、すぐに歯科を受診できない時に痛みが出た場合には、市販の痛み止めを利用して、応急的に痛みをしのぎましょう。
まとめ
歯は食事だけでなく、全身の健康にとても関係しています。そして一度削った歯は、骨折のように自然治癒することはありません。そのため、できる限り自分の歯を大切にしましょう。
急な痛みを出来る限り回避するには、食事の内容や回数・歯磨きの仕方・定期健診を受診することが大切です。
政久歯科醫院の定期健診では、定期的にレントゲン写真や歯周病の検査でお口全体の状態をチェックし、歯磨きの仕方や食生活のアドバイスも行っています。
また「気持ち良くてスッキリする」と好評のクリーニングでは、歯に傷をつけにくい機械で、お口をツルツルにすることも出来ます。
痛みなどのお困りごとを感じることなく、快適に過ごすために、歯科醫院で定期健診(プロフェッショナルケア)を受診されることをおススメします。
政久歯科醫院の予防歯科についてはこちら⇨
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
歯槽膿漏って自覚症状はあるの?|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年7月8日
「歯槽膿漏は沈黙の病気」と言われていることをご存じですか?そのように表現されるのは、歯槽膿漏(歯周病の進行した状態)の初期段階では自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進行することが多いためです。このため症状が重くなるまで気づかず、治療を受けることが遅くなりがちです。
〇歯槽膿漏とは?
歯槽膿漏は具体的には、歯茎の炎症が歯槽骨まで達し、骨が溶けてしまうことで歯ぐきがぐらつき、最終的には抜け落ちる状態です。日本では歯周炎の進行した段階を示す言葉として広く使われています。 歯槽膿漏の主な原因は、プラークと呼ばれる歯の表面に付着する最近の塊です。プラークが歯茎の中に侵入し、歯茎の炎症を引き起こします。 歯周病は、歯を支える組織(歯肉・歯槽骨・歯根膜)が炎症を起こし、最終的に歯が抜け落ちる病気の総称です。歯周病は大きく2つの段階に分かれます。
1, 歯肉炎(しにくえん)
歯茎が炎症を起こし赤く腫れる状態です。(歯肉のみが炎症)
2, 歯周炎(ししゅうえん)
歯肉炎が進行すると、歯肉だけではなく歯を支える骨(歯槽骨)にも影響が及び、骨が破壊される状態です。これが進行したものが一般的に「歯槽膿漏」と呼ばれることが多いです。
〇歯周病の主な症状は?
歯周病の初期症状は、歯肉の腫れや出血です。進行すると以下のような症状が現れます。
・歯茎の赤みや腫れ
・歯磨きや食事中の歯茎からの出血
・口臭の悪化
〇なぜ自覚しにくいのか?
1, 痛みが少ない
初期の歯周病は痛みを感じることが少なく、見過ごされがちです。
2, 慢性的な進行
歯周病はゆっくりと進行するため、少しずつ悪化する症状に気づかないことが多いです。
3, 出血が一時的
歯磨きの時の出血を一時的なものだと勘違いしやすく、深刻に受け止めないことがあります。
〇歯槽膿漏に痛みはあるの?
歯槽膿漏(進行した歯周病)では痛みが現れることがありますが、必ずしもすべての人に痛みが生じるわけではありません。以下に痛みの有無とその原因について説明します。
〇痛みの有無
1, 初期段階の歯周病(歯肉炎)
・一般的に痛みはほとんどありません。
・歯茎の赤みや若干の腫れ、出血などが主な症状です。
2, 進行した歯周病
・痛みが出ることがありますが、必ずしも全員が痛みを感じるわけではありません。
・痛みがない場合もあり、知らず知らずのうちに進行していることが多いです。
慢性的に進行するため、痛みが少ないけれど進行すると腫れ・痛みがあります。 歯を支えている骨が少なくなると、歯がぐらつき、咬むと痛みを感じます。
〇歯槽膿漏の治療方法
歯槽膿漏(進行した歯周病)の治療は、症状の進行度によって異なります。いかに、一般的な治療方法を段階的に説明します。
・初期治療(プラークコントロール)
歯周病の原因はプラーク(歯垢)なので、口腔内のプラークを取り除くことが基本です。歯科医や歯科衛生士によるブラッシング指導を行い、プラークを減らしていきます。
・進行した歯槽膿漏の治療
1. スケーリングおよびルートプレーニング
歯と歯茎の間に溜まったプラークや歯石を徹底的に除去し、歯根の表面を滑らかにする治療です。これにより、歯肉の炎症が軽減され、歯周ポケットが浅くなることが期待されます。
2. 抗生物質の使用
重度の感染がある場合、局所的または全身的に抗生物質が処方されることがあります。抗生物質の使用によって、炎症や感染を抑えることができます。
3. 歯周外科手術
症状が進行している場合、以下のような外科的な手術が必要になることがあります。
① 切除手術
歯ぐきを切開して歯根の深い部分を清掃し、再び方々する手術です。これにより、歯周ポケットの深さを減少させます。
② 軟組織移植
歯茎が大きく下がった場合、他の部位から軟組織を移植して、歯茎を再生する手術です。
③ 再製療法
歯槽骨や歯茎の再生を促進するために、特殊な膜やゲルを用いる再生療法もあります。これにより失われた歯槽骨や歯周組織の回復が期待されます。
4. メンテナンス
治療後の再発を防ぐために、以下のようなメンテナンスが重要です。
・定期健診
歯科医による定期的な検診を継続することで、歯周組織を管理し、再発を防ぎます。 毎日の適切なブラッシングのための歯科衛生士によるチェックと、歯科衛生士によるプロフェッショナルケアを受ける事で再発を防ぎます。
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・生活習慣の改善
バランスの取れた食事や禁煙、ストレス管理など、全身の健康を保つことも歯周病の予防につながります。
〇まとめ
歯周病は進行性の病気であり、歯槽膿漏は歯周病が進行した状態です。初期段階では自覚症状がないことが多いため、早期発見と早期治療がカギとなります。気になることがあれば出来るだけ早く歯科医を受診し、適切な治療を受ける事が大切です。
政久歯科醫院の歯周病治療についてはこちら⇨
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
フッ素について|岡山にある歯医者【政久歯科醫院】
2024年7月1日
皆さん、フッ素ってご存知ですか? 「虫歯予防のためにフッ素を塗りましょう」ってよく聞きますよね! しかし、その一方で「フッ素は塗らない方が良い」「身体に悪い」「危険」という話も聞いたことがあるのではないかと思います。 でも実のところ、よく知らないし分からないけど、みんな塗っているし、 歯医者さんで定期検診の時に「フッ素つけておきますね〜」って言われたから 塗っているってことはないですか? そこで今回は、 フッ素についてお話しします。
① フッ素って何?
フッ素とは・・・フッ素(正式にはフッ化物・フッ素化合物)は、虫歯菌の出す酸に抵抗できる歯(溶かされにくくする)をつくったり、虫歯菌の活動を抑制する効果があります。 フッ素はほとんどの食品に含まれるミネラル成分の1つで、魚介類や野菜、肉、牛乳、塩、お茶の葉っぱなど、多くの食品に含まれており、ビタミン類の様に、毎日摂らなければならない必須の栄養素に位置付けられています。特別なお薬というわけでなく、人間の体内では13番目に多く存在する元素と言われています。 日常的に私たちの周りに存在するものだとわかれば安心ですね。 では、「えっ??フッ素は安心安全ってこと?なんで塗らない方が良いって言われるの?」となりますよね。 実は、フッ素単体(F2)の状態だと猛毒だからです。実は、私達の身近な自然界にはフッ素単体では存在せず、形を変えた状態に変化している&ごく微量のため、食べたり飲んだりしても、いきなり《フッ素=危険》にはなりません。 しかし、一度に大量のフッ素を取りすぎると、副作用(急性中毒/慢性中毒)が起こることもあります。
②安全性について
*安全性とは:ある物事についての安全(リスクが許容可能な水準に抑えられている状態)の度合いのこと 例えば、 生きていく上で必要な「塩分」。個人の体の大きさ(体重)や状態(病気の有無など)によって、1日の摂取目安量がありますよね。 適量取ることで、元気に生活できますが、必要以上に取り過ぎると、病気を引き起こす原因となります。 フッ素も同じく、体重によって摂取量の目安が決まっています。 たくさん歯に塗ったからといって、虫歯予防効果が高くなるものではないので、量や使用方法を守ることが大切です。 (詳しく知りたい方は、こちらをご確認ください)
急性中毒
下痢や嘔吐・吐き気・痙攣(けいれん)などが起こる フッ素の急性中毒は2~4mg/kgとされており、体重10kgであれば20mgのフッ素で中毒症状が出る可能性があります。 950ppmで計算すると, 約20kgのお子様が、フッ素ジェル(950ppm/60g)1.7本を一気に飲み込むと中毒量に達する可能性があります。 約60kgの大人であれば、5本程度の計算になりますね💦 その量を飲み込もうと思うと、飲み込めなくはないが、ちょっと無理ですよね・・・ 基本的にはお薬ですのでお子様の手の届かないところでの管理をお願いしています。 また、フッ素は蓄積されることもないので安心してお使いいただけます。
◆低濃度フッ素:日本の薬事法で定められている濃度(500〜1500ppm)でご自宅で毎日使うことによって効果を発揮します。
◆高濃度フッ素:低濃度の約10倍の濃度で、歯科医院や保健所などで塗ってもらうことができます。年に3〜4回程度塗ってもらいましょう。
③塗るとどうなるの?
フッ素には、3つの働きで虫歯の発生と進行を防ぐ効果があります。
1)エナメル質の修復を促進
酸により歯から溶け出したカルシウムやリンを補うこと(再石灰化)を促進します。
2)歯の質を強化
歯の表面を覆うエナメル質を、酸に溶けにくい性質に変え、ムシ歯への抵抗力を高めます。
3)菌の働きを弱める
ムシ歯を引き起こす細菌の働きを弱め、酸がつくられるのを抑えます。
④フッ化物が入っている歯磨き粉の効果的な使い方
◆量
【年齢・お口の中の状況の目安】
*1歳6ヶ月・乳歯の奥歯が生え始め頃:米粒〜小豆(1〜2mm)程度:500〜1000ppm以下
*3歳頃・乳歯が全て生えそろう(20本)頃:グリンピース(5mm)程度:1000ppm以下
*6歳〜・永久歯が生え始め〜生え揃う頃:大豆1個〜2個(1〜2cm )程度:〜1500ppm
◆歯の表面にできるだけ長く留める=うがいは最小限でOK!
ブクブクうがいができないお子様は、歯ブラシで汚れを取る→歯ブラシ洗って水気を切る→フッ素を塗り込む→ その後は飲食を控える うがいができる年齢であっても、フッ素を塗り込んだ後は、うがいはペットボトルのキャップ1杯程度で軽く済ませることをおすすめしています。 ※就寝前(夕食後)がベストタイミング(最低でも30分は飲食を控える)
◆歯の萌出状況も要確認!
奥から2番目(乳歯)が生え始めたら、フッ素を塗り始めましょう。 いつまで塗るかと聞かれることも多いのですが、短くても12歳臼歯(大人の歯の一番奥)が生えて3年間くらいは特に歯科医院での高濃度フッ素塗布をおすすめしています。 また、日々の生活の中で、歯磨き粉(低濃度フッ素配合)を使用することも大切です。 虫歯のリスクが高い歯の根の部分が見えてきている方は、特に定期的に歯医者さんで検診を受け、継続的に高濃度の歯科専用フッ素を塗ってもらうと良いかもしれませんね。
◆歯磨き粉はフッ素の濃度の記載があるものを選ぼう!
歯科医院や薬局やインターネット販売など様々な場所で購入することができます。 濃度(年齢お口の中の状況の目安参照)、フッ素配合(記載名:フッ化ナトリウム・フッ化第一スズ・モノフルオロリン酸ナトリウム)、濃度、タイプ(泡/スプレー/ジェル)、お子様の年齢や歯の萌出状況、家庭で毎日使える味やタイプによって選べるといいですね!選ぶポイントがわからない時は、いつでもお気軽にご相談ください。 ※うがいができない/不安(目安:3歳未満):スプレーやジェルなど研磨剤などの入っていないものを選び、塗るだけでOK! ※うがいができる(目安:4歳以上):歯ブラシで汚れを取り、ジェルタイプを塗り込み、その後は、ペットボトルのキャップ1杯程度の水でうがいをする
⑥ フッ素は魔法の薬ではない?!塗らなくても虫歯予防はできる♪
ここまで「フッ素=虫歯予防に効果的」とお話ししてきました。 フッ素は歯磨きが出来てこそ効果があります! がしかし。。。歯磨きが出来て、フッ素を積極的に取り入れていても、残念ながら虫歯になることがあります。 なぜならば、虫歯には食生活が大きく関係しているからです。 虫歯は、虫歯菌が出す酸によって、歯が溶かされることにより穴が開き進行していきます。酸が口の中に出ている時間や回数が長ければ長いほど虫歯になるのです。 食事3食以外で、間食回数が2回までは虫歯になりにくく、3回以上では虫歯になりやすいという、研究結果もあります。 食事以外で、おやつやジュースを3回以上食べたり飲んだりしている食生活の場合は、フッ素を積極的に取り入れる前に、まず食生活を見直すことから始めることをお勧めします。 いやいや!ちょっと待って!! ただ、子育て中の間食は、母にとってマストアイテムの一つであり、時として救世主! そんなの無理無理〜〜〜 そりゃそうですよね! そんな時は、ぜひ一度相談に来てください!
子育て&歯科衛生としての知識と経験から、フッ素の有効活用方法と食生活、お母さん目線からの様々な角度から、母子共に無理なく虫歯予防ができる方法を一緒に考えます。
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この記事の筆者
歯科衛生士:中島加奈
プロフィール
- 歯科衛生士歴22年
- 米粉ナチュラルアドバイザー
- 3児の母
- お口育て教室・離乳食講座開催
この記事の監修者
院長:政久 直紀
経歴
- 広島大学歯学部 卒業
- 医療法人光済会 森本歯科医院 勤務
- 医療法人明生会 明生会歯科診療所 院長
- 政久デンタルオフィス 開業
- 政久歯科醫院 移転開業
- 医療法人社団BLISS 開設
受付山本が見た!患者様には見せない歯科衛生士の努力✨①
2021年11月16日
こんにちは!
政久歯科醫院 受付の山本です😊
いつもお読みくださり、ありがとうございます✨
読んでくださる皆さんのお声に励まされて、楽しくブログを更新しています♪
さて、いつも突然ですが😅
歯科醫院にはどんな職種の人が働いているかご存じですか?
実は、歯科醫院にはさまざまな仕事の専門家が一緒に働いています💡
歯科医師
歯科衛生士
歯科技工士
歯科助手
受付
クリーンスタッフ
など、醫院によって常勤・非常勤・外注(技工)などは様々ですが
それぞれの専門の分野のプロとして働いています。
更に、歯科で扱う器具や薬剤などを手配してくれる歯科材料屋さんや
歯科醫院で扱う機械やプログラムの開発者の方
快適な空間を作るために醫院内装の設計をしてくださる専門家
普段患者様とは接する機会のない職種の方も多くいて
様々な分野の多くの方が関わってくださり診療がなりたっています✨
その中でも、今回は
歯科衛生士にフォーカスを当てて書きたいと思います💡
前回は醫院内での研修について書きましたが
今回は醫院の外で受ける研修についてもご紹介します✨
歯科業界の卒後研修(卒業後に参加するセミナーや講義)ってご存じでしょうか?
たとえば、
歯科衛生士は歯科衛生士学校に通い
授業や実習を経て、卒業試験に合格し
さらに、国家試験に合格して
初めて資格を得て、歯科衛生士としてお仕事をすることができます。
だからこそ、入社したてで
醫院の中のことを
右も左も分からないとか
歯科衛生士の専門的な業務を抜けば
仕事が全く何も出来ないという子は
ほとんどいません。
実はそれでも、
就職してから知る・学ぶことは
とても多いです。
学校を卒業して
資格を取ってしまえば
後は全く勉強しなくても大丈夫♪
ではないのです😅
それは、
患者様が信頼して預けてくださる
お口の健康をより良い状態になるようお手伝いするために
必要な知識や技術を学び続け
磨き続けるために
必要な勉強・研修なのです。
以前、美容業界と歯科業界は
学校卒業後も勉強会やセミナーが多い
勉強熱心な人が多い職業の1つだと
聞いたことがあります💡
日々の診療での経験と
セミナーや勉強会で得る知識を
活用して
どんどん深められるお仕事です✨
政久歯科醫院の歯科衛生士は
日々の診療の中での学びに加えて
院長とのカンファレンス
症例検討
勉強会への参加
自主トレーニングを積んでいます。
いかがですか?
普段診療中には笑顔で患者様とコミュニケーションをとったり
ドクターの診療を補助している姿を目にされるかと思いますが
見えないところでの勉強?
研修?
どんなことをしているのでしょうか?
続きは次回のブログでお伝えします😊💡
ぜひ読んでいただければ嬉しいです✨
〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜*〜
政久歯科醫院は
美しく健康でありたいという
想いを全力でサポートいたします‼️
医療法人BLISS 政久歯科醫院
〒700-0822
岡山市北区表町1-5-1シンフォニービル2階
☎︎(086)234-5255
平日9:30〜13:00/14:30〜19:00(木曜日を除く)
土曜9:00〜13:00/14:30〜18:00
休診日:木曜日、日曜日、祝日
転居地でのインプラントメンテナンス
2018年6月20日
インプラントメンテナンス受けられていますか?
お口の中にインプラントが入っているけれど、
しばらく歯科医院でのメンテナンスを受けていない!!
という方はいらっしゃいませんか?
以前お住いだった地でインプラント治療を受けられ、
転居後、メンテンスを受けられていない方。
インプラント治療を長持ちさせるためには、
適切なメンテナンスが必要不可欠です。
転居された後も、転居先にてインプラントメンテナンスを
受けられる歯科医院をお探しになり、メンテナンスを
お受けください。
きちんとセルフケアとプロフェッショナルケアを続ければ、
インプラントは半永久的に第2の永久歯としてお口の健康を
支えてくれるありがたい存在です。
インプラント周囲炎
インプラントはチタン製のボルトを使った人工歯根ですので、虫歯になることはありません。
しかし、メンテナンスが不十分であると、「インプラント周囲炎」という病気に
なってしまうことがあります。
インプラント周囲炎は、ボルト部に細菌が感染することで症状が出始め、
天然歯の歯周病と同じように歯茎の腫れや出血、口臭などの症状が出ます。
インプラント周囲炎において、これらの自覚症状が出たときには
すでにインプラント周囲の骨の状態は吸収(溶けてなくなっている)が進んでいる
事が多くあります。最悪の場合、せっかくセットしていたインプラントを
取り除かなければならないケースもあります。
歯科医院でのインプラントメンテナンス
①視診によるチェック
歯茎の腫れ、出血、排膿をチェックします。
②インプラント周囲のポケットの測定
③レントゲンやCTでの撮影
必要に応じて、レントゲンの撮影、場合によってはCT撮影を行い、
インプラントを支える骨の状態を確認します。
④補綴物を固定しているネジの緩み、噛み合わせのチェック
⑤インプラントの専門的なクリーニング及び歯ブラシの当たり具合のチェック
まとめ
インプラント治療は継続的なメンテナンスがとても大切です。
施術した歯科医院で継続して口腔内の管理、メンテナンスを受けることが
理想的ですが、転居された場合でもメンテナンスを継続することが
インプラント治療を長持ちさせるために必要不可欠です。
インプラントは、天然歯と同等の咬み心地や、見た目を取り戻せる優れた治療です。
しかし、治療が完了したらそれですべて終わりではありません。
むしろ、そこからのメインテナンスがとても重要です。
実はインプラントは、メインテナンスを怠ると、抜け落ちてしまうことがあります。
逆を言えば、メインテナンスをしっかり行っていれば、長い期間使えます。
手術をしてせっかく埋め込んだインプラントを長持ちさせるために、治療後のメインテナンスを欠かさないようにしましょう。
メンテナンスを怠ると…
ご存知ですか?インプラント周囲炎
インプラント周囲炎とは、いわゆる「インプラントの歯周病」。天然歯と同じように、歯周病菌によって歯ぐきやインプラントを支える顎の骨などの歯周組織が破壊されてしまう病気です。悪化するとインプラントはぐらつき、最終的には支えを失って抜け落ちてしまいます。
また、インプラントを支える歯周組織は天然歯のときより細菌に感染しやすく、さらに人工物であるインプラントは異常に気づきにくいというリスクも抱えています。インプラント周囲炎からインプラントを守るには、毎日の適切なブラッシングのほかに歯科医院での定期的なメインテナンスが欠かせません。患者様自身が意識して、積極的に取り組みましょう。
転居後のインプラントメンテナンスでお困りの方、お気軽にお問合せください。
インプラントのメーカー等がわからない場合も、メンテナンス対応可能です。
お電話でのお問い合わせは 086-234-5255まで
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