矯正治療後の「後戻り」はなぜ起こる?原因と再矯正の選択肢をわかりやすく解説
2026年9月21日
目次
「せっかく矯正しても、また歯並びが戻ってしまうのでは?」
矯正を考えている方の中には、このような不安から治療に踏み切れない方もいるのではないでしょうか。
また、矯正を終えたあとに、
「前歯が少し重なってきた」
「リテーナーをつけると、以前よりきつく感じる」
「歯と歯の間にすき間ができてきた」
と感じる方もいます。
矯正後に歯が元の位置に近づこうとすることを「後戻り」といいます。
ただし、後戻りしたからといって、必ずしも最初からすべて矯正し直すわけではありません。
今回は、矯正後に後戻りする原因と予防、後戻りしてしまった場合の再矯正についてわかりやすく解説します。
矯正治療後の「後戻り」とは?
矯正治療で歯をきれいに並べても、歯は元の位置に戻ろうとする性質があります。
また、舌や唇の力、成長や加齢によっても歯並びは変化します。
これが「後戻り」です。
矯正治療は、歯を動かしたら終わりではなく、その後に歯並びを安定させる期間も大切です。

なぜ矯正後に後戻りするの?
後戻りには、いくつかの原因があります。
1. リテーナー(保定装置)が使えてない
2.成長・加齢による変化
3.舌・口唇・頬などの筋機能や習慣・習癖
1. リテーナー(保定装置)が使えてない
矯正終了後に歯並びを保つために使用する装置を「リテーナー(保定装置)」といいます。
特に矯正治療終了直後は歯が動きやすいため、歯科医師の指示に合わせて使用することが大切です。
「もうきれいに並んだから大丈夫」と自己判断で使用をやめると、少しずつ歯が動くことがあります。
2.成長・加齢による変化
顎やお口まわりは、成長や加齢に伴って少しずつ変化します。
特に成長期では、顎の成長に伴って歯並びや噛み合わせが変化します。
成人でも、年齢を重ねる中で歯の位置やかみ合わせが変化することがあります。
3.舌・口唇・頬などの筋機能や習慣・習癖
・ 舌で前歯を押す癖
・ 唇を閉じる時の強い力
・ 飲み込む時に舌が出る
・ 口がポカンと開いている
・ 口で呼吸している
など、舌・口唇・頬といったお口まわりの筋肉の使い方や習慣が、歯に継続的な力をかけることで、歯並びに影響することがあります。
その他にも、むし歯や歯周病、親知らずの状態、食いしばりなどが影響する場合もあります。
後戻りが起きたときは、歯をもう一度並べるだけでなく、なぜ歯が動いたのかを確認することも大切です。

矯正終了後の後戻りを予防するために大切なこと
矯正後の歯並びをできるだけ安定させるために大切なことは、主に3つ
1. リテーナーを正しく使って歯を安定させる
2.定期検診で、長期的に変化を管理する
3.悪習慣を改善し、後戻りさせる力を減らす
1. リテーナーを正しく使って歯を安定させる
矯正治療終了直後の歯は、完全に固定されるわけではありません。
歯を安定させるためには、リテーナー(保定装置)を医師の指示通りに装着することが大切です。リテーナーは医師と相談して選択します。
ご自身で取り外しができる可撤式(かてつしき)や、固定式などの種類があります。
安定してきたように感じる場合も、実は夜間装着を継続する必要があることも。
「もう歯は動かない」と自己判断して中止せず、医師の診察を受けることが大切です。
2.定期検診で、長期的に変化を管理する
成長や加齢によるお口の変化そのものを完全に防ぐことはできません。
そのため、リテーナーを適切に使用しながら、定期健診の際に歯並びやかみ合わせを確認し、変化に合わせて管理していくことが大切です。
3.悪習慣を改善し、後戻りさせる力を減らす
舌を前歯に押し当てたり、噛んだり、爪噛みや口呼吸など、前の章でご紹介したような“悪習慣”がある場合は、その習慣が続くことで歯並びに影響する可能性があります。
お口まわりの筋肉の使い方や習慣を確認し、お口周りの筋肉を鍛えるトレーニングを行うなど、原因に合わせた対応を行うことが後戻りの予防につながります。
リテーナーはいつまで必要?
「矯正後はずっとリテーナーをつけるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
一般的には、矯正後しばらくはリテーナーを使用し、歯並びが安定するにつれて装着時間を調整していきます。
保定期間については、歯を動かした期間と同じくらいの期間は、リテーナーを使用するのが一般的な目安とされています。
ただ、必要な期間や使用時間は、もともとの歯並びや治療方法によって異なります。
「何年使えば絶対に後戻りしない」と一律に決められるものではないため、定期的に状態を確認しながら使用していくことが大切です。

「後戻りが怖いから矯正を迷っている」という方へ
矯正には時間も費用もかかります。
だからこそ、
「何年もかけて治したのに戻ったらどうしよう」
「また矯正をやり直すことになったら?」
と不安になるのは当然です。
大切なのは、後戻りする可能性も含めて、治療後の管理まで理解してから矯正を始めることです。
治療前に、リテーナーの使い方や治療後の通院、もし歯が動いた場合の対応について確認しておくと、矯正後までイメージしやすくなります。
後戻りしたら、矯正は全部やり直し?
「前歯が少しずれてきたけれど、また最初から矯正するの?」
後戻りに気づいた方が特に気になるポイントです。
実際には、後戻り=全体矯正を最初からやり直す、とは限りません。
どの歯がどのくらい動いているのか、かみ合わせまで変化しているのかによって治療方法は変わります。

後戻りした場合の再矯正の選択肢
① 経過観察やリテーナーの確認
歯の変化がごく小さい場合は、すぐに再矯正をせず、リテーナーや現在の歯並びを確認しながら経過を見ることもあります。
以前のリテーナーがきつい場合などは、無理に使い続けず歯科医院で確認しましょう。
② 部分矯正
後戻りが一部に限られている場合には、前歯などを部分的に矯正できることがあります。
たとえば、
- 前歯が少し重なった
- 1本だけ位置がずれてきた
- 前歯のすき間が気になる
といったケースです。
ただし、前歯だけの問題に見えても奥歯のかみ合わせが関係していることがあります。部分矯正ができるかどうかは、検査をしたうえで判断します。

再矯正でもマウスピース矯正はできる?
後戻りの程度によっては、再矯正にマウスピース型の矯正装置を使える場合があります。
一方で、動かす歯の位置や量によってはワイヤー矯正が適していることもあります。
どちらが適しているかは、見た目だけでなく、現在の歯並びやかみ合わせを確認して判断します。
政久歯科醫院では部分矯正・全体矯正の両方を相談できます
政久歯科醫院では、全体矯正だけでなく、前歯などを対象とした部分矯正にも対応しています。
また、マウスピース矯正と表側のワイヤー矯正の両方を取り扱っているため、現在の歯並びやご希望に合わせて治療方法を検討します。
iTeroという口腔内スキャナーを使い、治療後の歯並びのイメージを確認することもできます。
※シミュレーションは治療結果を保証するものではありません。
さらに、むし歯・歯周病・抜歯などの一般的な歯科治療にも対応しています。
再矯正では「動いてしまった歯」だけでなく、歯や歯ぐき、かみ合わせを含めてお口全体の状態を確認することが大切です。
再矯正の費用はどのくらい?
再矯正の費用は、部分矯正で対応できるのか、全体矯正が必要なのかによって変わります。
後戻りが軽度の場合には、全体矯正を行わずに済むこともあります。
そのため、最初から「また高額な矯正費用が必要」と考えるのではなく、まず現在の歯並びを確認することが大切です。
詳しい治療費については、検査後に治療内容とあわせてご説明します。
「後戻りしているかも」と思ったら、まず今の状態を確認しましょう
後戻りに気づくと、
「また何年も矯正するの?」
「また高い費用がかかるの?」
と心配になるかもしれません。
しかし、後戻りしたからといって、すべての方が全体矯正を最初からやり直すわけではありません。
軽度であれば部分矯正で対応できる場合もあれば、かみ合わせまで確認した方がよい場合もあります。
大切なのは、自己判断せず、まず現在の歯並びを確認することです。
これから矯正を考えている方も、
「後戻りが心配」
「リテーナーはどのくらい必要?」
「もし戻ったらどうする?」
といった疑問を、治療前に相談しておくと安心して検討しやすくなります。
政久歯科醫院では、30分程度の矯正相談を無料で行っています。
相談したからといって、その場で矯正治療を始める必要はありません。
後戻りが気になっている方も、これから矯正を考えている方も、まずはご自身の歯並びを知るところから始めてみませんか。

この記事の監修者
副院長:政久 侃祐
経歴
- 九州歯科大学歯学部 卒業
- 医療法人良陽会 鶴田歯科医院 勤務(研修医)
- 政久歯科醫院 入社
資格・所属学会・団体
- 日本口腔インプラント学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科保存学会
- 日本歯内療法学会
- 大阪SJCDベーシックコース



















