歯間ブラシで血が出るのはなぜ?原因と正しい対処法
2026年9月28日
目次
「歯間ブラシを使ったら血が出てきた」「毎回にじむけれど、このまま続けて大丈夫?」——歯と歯の間のケアを始めたばかりの方から、よくいただくご相談です。血を見ると驚いてやめたくなりますが、出血には、歯茎の炎症(歯肉炎・歯周病)が関係していることがあります。正しい方法でケアを続けることで、炎症が落ち着き、出血が減る場合があります。この記事では、歯間ブラシで血が出る原因の見分け方、続けてよい出血と受診すべき出血の違い、サイズ選びと正しい使い方を、岡山市の政久歯科醫院が解説します。
歯間ブラシで血が出る主な原因

出血と聞くと「ブラシで歯茎を傷つけたのでは」と考えがちですが、実際には、歯茎に炎症があり、軽い刺激で血がにじんでいることがあります。
歯肉炎・歯周病による歯茎の炎症
歯と歯の間に残った歯垢(細菌のかたまり)によって歯茎に炎症が起こると、内部の血管がもろく充血した状態になり、歯間ブラシが軽く触れただけで出血します。健康な歯茎では、歯間ブラシを適切に使った際に出血しにくいため、「触れると血が出る」ことは、歯茎に炎症が起きているサインの一つです。炎症が歯茎だけにとどまる歯肉炎から、歯を支える骨が溶け始める歯周病へ進行することもあります。なお、妊娠中はホルモンバランスの変化で歯茎に炎症が起こりやすく、ふだんより出血しやすくなることがあります。
サイズが合っていない・力の入れすぎ
歯間の隙間に対して太すぎる歯間ブラシを無理に押し込んだり、勢いよく出し入れしたりすると、歯茎が傷ついて出血することがあります。挿入時に強い抵抗や痛みがあるなら、サイズや使い方を見直す必要があります。
使い始めの一時的な出血
歯間ケアを始めたばかりの時期は、それまで歯と歯の間に残っていた歯垢によって歯茎に炎症が起きていると、出血することがあります。自分に合ったサイズの歯間ブラシをやさしく使い、歯垢が減って炎症が落ち着くと、出血も徐々に減ることがあります。
血が出ても歯間ブラシは続けていい?やめるべき?

炎症が関係している出血では、無理のない範囲でやさしくケアを続けることが大切です。歯垢を毎日取り除くことで歯茎の炎症が落ち着き、出血が徐々に減る場合があります。「血が出るからやめる」と歯垢がたまり、炎症が続く原因になることもあります。ただし、次のような場合は自己判断で続けず、一度歯科で診てもらってください。
- 2週間以上たっても出血が減らない
- ズキズキした痛みや強い腫れを伴う
- 膿が出る、口臭が強くなった
- 血の量が多い、または血の塊が繰り返し出る
なお「血が出たほうが良くなる」という話を聞くことがありますが、出血自体に治す効果があるわけではありません。改善するのは歯垢が取り除かれるからであって、血を出すことが目的にならないよう、力を入れすぎず、やさしく動かすことが基本です。歯茎の腫れや痛みが強いときの対処は、
歯茎が腫れて痛いときの原因と対処法
もあわせてご確認ください。
歯間ブラシの正しい使い方とサイズの選び方

出血を減らすには、自分の歯間に合った道具を正しく使うことが欠かせません。基本のポイントを押さえておくと、毎日のケアの効果が大きく変わります。
サイズは「無理なく入り、適度にフィットするもの」を
歯間ブラシには複数のサイズがあり、製品によって4S・SSS・SS・S・Mなどの表記があります。隙間より太いものを選ぶと歯茎を傷つけ、細すぎると歯垢を十分に取り除きにくくなります。迷ったら小さめのサイズから試し、無理なくスッと入って軽く動かせるものを選んでください。歯間の広さは場所によって違うため、部位ごとにサイズを使い分ける場合もあります。
動かし方はゆっくり・小刻みに
鏡を見ながら歯間に対してまっすぐ挿入し、前後に数回、ゆっくり動かして歯垢をかき出します。勢いをつけて突き刺すように入れるのは、歯茎を傷つけるおそれがあるため避けてください。1日1回、夜の歯磨きの際に使うのが目安です。使用後はブラシを水洗いし、毛先が乱れてきたら交換します。
隙間が狭い場所はデンタルフロスで
歯間ブラシが入らないほど隙間が狭い場所に無理に使うと、歯茎を傷めてしまいます。狭い歯間はデンタルフロス、広めの歯間は歯間ブラシと使い分けるのが効果的です。どの部位にどちらが合うかは口の中の状態によって異なるため、歯科で口腔内を確認してもらい、適したものを選ぶとよいでしょう。なお、デンタルフロスで血が出る場合も原因の考え方は歯間ブラシと同じで、炎症があるなら優しく続けながら様子を見てください。
出血が続くときは歯周病のサインかもしれません

正しいサイズで優しく使っているのに出血が2週間以上続く場合、歯茎の奥で歯周病が進行している可能性があります。歯周病は自覚症状が乏しいまま進行することがあります。歯間ブラシを使った際の出血をきっかけに、歯茎の異変に気づくこともあります。とくに、歯茎が下がって歯が長く見える、歯がグラつく、朝起きると口がねばつくといった変化を伴う場合は、歯周病が進行している可能性もあるため、歯科での確認をおすすめします。「歯間ブラシだから血が出ただけ」と軽く流さず、出血が続くうちに原因を調べてください。歯を支える骨が溶けてからでは、自然に元の状態へ戻すことは難しくなります。
歯科で受けられる検査とクリーニング

歯科では、歯周ポケットの測定や、必要に応じたレントゲン撮影などで状態を確認します。歯石は歯ブラシや歯間ブラシでは取り除けないため、専用の器具を使って歯石やプラークを除去し、歯茎の炎症の改善を図ります。あわせて、その方の歯間に合ったブラシのサイズ選びや動かし方も個別にお伝えします。政久歯科醫院は、「口腔管理体制強化加算(口管強)」の施設基準に係る届出を行っており、治療後も定期的なメンテナンスを通じて、お口の健康管理をサポートしています。毎日のセルフケアの基本は
歯磨きの理想的な回数と効果
も参考にしてください。
よくある質問
歯間ブラシで血の塊が出てきました。大丈夫でしょうか?
歯茎の炎症が強い部分では、にじんだ血が歯間にたまり、塊のようになって出てくることがあります。一時的で少量の場合は経過を見ることもありますが、繰り返す場合や量が多い場合は歯科を受診してください。
歯間ブラシは毎日使ったほうがいいですか?
1日1回、夜の歯磨きとあわせて使うのが目安です。歯ブラシだけでは歯と歯の間に毛先が届きにくいため、歯間ブラシやデンタルフロスを併用することで清掃効果が高まります。無理なく続けられる習慣にすることが優先です。
出血するときは歯磨き粉や洗口液を変えたほうがいいですか?
炎症を抑える成分の入った製品が助けになる場合もありますが、出血の根本原因である歯垢・歯石が残ったままでは改善は見込みにくいといえます。製品選びより先に、原因を取り除くケアと検査を優先してください。
岡山市で歯茎からの出血が気になる方は政久歯科醫院へ

歯間ブラシでの出血には、歯茎の炎症が関係していることがあります。正しいサイズでやさしくケアを続けても出血が減らないときや、腫れ・痛みを伴うときは、歯周病などが隠れていないか歯科で確認してもらいましょう。政久歯科醫院では、歯周病の検査や歯石除去、お一人おひとりに合った歯間ケアの指導に対応しています。土曜日も診療していますので、岡山市で歯茎の出血が気になる方はお気軽にご相談ください。
この記事の監修者
副院長:政久 侃祐
経歴
- 九州歯科大学歯学部 卒業
- 医療法人良陽会 鶴田歯科医院 勤務(研修医)
- 政久歯科醫院 入社
資格・所属学会・団体
- 日本口腔インプラント学会
- 日本歯周病学会
- 日本歯科保存学会
- 日本歯内療法学会
- 大阪SJCDベーシックコース



















